陸っぱり(堤防)で
ティップランエギング
・ショアティップラン
・GTR(グランドティップラン)
強風時や速潮(特に横にスライドする潮流)の時、1m3~4秒で沈むベーシックエギはイカの反応が薄くなる傾向が強まり、シャロー(スロー)のエギ【1m6~8秒】だと更に反応が悪くなります
これは風や流れによりエギの動きが不自然になってしまう事が起因と予想され、だったら風や速潮に影響されにくい重いエギを使えば改善されるのでは無いかと考察し、ティップラン用のエギやDEEPエギを使用して検証してみました
尚ディープエギは既製品だと3.5号しか売っておらず、今回は2号、2.5号、3号のベーシックエギに糸オモリを付けたDEEP改造エギを使用しています
使用したエギ
ティップランエギは2.5号&3号を使用。重量は2.5号が14g。3号が25gで沈下スピードは1m2秒程度になります
ディープ改造エギ2号は6.5g→10g。2.5号は10~11g→15g。3号は15~16g→20gに変更。沈下スピードは2.5秒程度になります
ティップランエギ
ティップラン用のエギはラインアイが鼻先では無く頭の上に付いています。これによりシャクリをした際にエギが上に行きにくく横にダートします。軽いシャクリでもしっかりダートするのが特徴です
本来のティップランエギングは中層でステイさせてアタリを取るのでボトムステイで誘う事はしません。そういう理由によるか分かりませんがティップランエギはボトムステイでのエギの姿勢がよくない物が存在します
※こちらに参考になるブログがあるので参照ください
ボトムで45度にならず寝てしまうエギは釣れにくいだけで無く、根掛かりも多発するのでお気を付けください。参考までに私が所有するティップランエギではエギ王TR完全に寝てしまう事は無いですが姿勢は微妙です
出典
アマゾン
通常のエギに写真のような後付けティップラン用シンカーを付けるやり方もありますが、こちらも先程同様にボトムステイ時に寝てしまう物がほとんどです
ボトムで寝てしまうエギはフォール(もしくは中層ステイ&ただ巻き)で抱かせるショアティップラン専用と考えて良いかも知れません
釣り方
GTR釣法と言ってネットで調べれば動画等で説明がありますが、基本はシャクリ後に竿を立てカーブフォールさせながらティップでアタリを取るのがGTRですが、私はそれプラスこれまでに釣果の出やすいやり方を加味して検証しました
今回は検証なので風の有り無し&潮の早い遅い関係なしにティップランエギもしくはディープ改エギを使用しています
検証期間は2024年1月1日~2月12日。イカが最も釣れにくい時期でもあります。検証した時間帯は仕事の都合上、19~22時くらいの釣行が多かったです
表層~中層
1 着水後にカウントを取り2~3mまで沈めたらシャクリで表層付近までエギを跳ね上げ、カウントを取りながらカーブフォール。2~3m沈めたら又シャクリ→カーブフォール。これを手前まで繰りかえします
2 着水後にカウントを取り2~3m沈めたらリーディング(ただ巻き)で手前まで引いてきます
ボトム付近
1 【ボトムステイで抱かせる手法】エギを底まで沈めたら数回シャクリ、テンションフォール(もしくはフリーフォール)で着底させステイで20秒程度待つ。それを手前まで繰りかえす
2 【シャクリ後のフォールとボトムステイで抱かせる手法】エギを底まで沈めたら数回シャクリ、着底するまでカーブフォールさせる。着底後はでステイで20秒程度待つ。それを手前まで繰りかえす
3 【ボトムずる引き】エギを底まで沈めたらリールを3回転くらいゆっくり巻きストップ。10秒ほどボトムステイさせる。また巻く→止める→ボトムステイ。それを手前まで繰りかえす
釣果
40日強の検証期間中にキロオーバー3杯を含むアオリイカ6杯。スミイカ1杯。タコ2杯。ケンサキイカ1杯。計10杯釣れました
昨年の同時期はトータルで6杯釣れてますが内容はケンサキイカ3杯。タコ3杯という結果でした。今回の結果は検証期間中にアオリイカの回遊があったとは言えショアティップランは釣れるという印象を持ちました
釣れたエギはティップランエギで8杯。DEEP改エギで2杯。エギサイズは3号2杯。2.5号7杯。2号で1杯でした
釣れた手法は中層では反応がなく、全てボトム付近の釣果でした
1の【ボトムステイで抱かせる手法】で4杯。2の【シャクリ後のフォールとボトムステイで抱かせる手法】で3杯。3の【ボトムずる引き】で3杯という内容でした
専用ロッドは必要か
知り合いからGTR専用ロッドを借りれたので自身が持っているロッド2本。計3本を使用してショアティップラン&GTRに専用ロッドが必要か検証しました
SLASH AE-782GTR
出典
アマゾン
エメラルダスMX 75MMH-S
出典
アマゾン
スクイッドマニア トリックジャーク704
使用したのは上記の三つ
スラッシュ782GTRはショアティップラン専用ロッドでソリッドタイプ。定価は3万円台
エメラルダスMX 75MMH-Sはソリッドタイプロッドで定価は3万円台
スクイッドマニア トリックジャーク704はチューブラータイプロッドで定価は7万円台となります
【検証の仕方】
エギは3号25gティップランナーを使用
中層では着水後にカウント10まで沈めシャクリで表層まで跳ね上げカーブフォールさせながら10カウント。再度シャクリ→カーブフォールを繰り返します
ボトム付近はエギが着底後にシャクリを3回入れ、その後カーブフォールでカウント10。再度シャクリ→カーブフォールを繰り返します
【検証結果】
検証時はエギング閑散期でイカのアタリやヒットがありませんでしたが、それぞれのロッドで潮の流れや潮が効いてる箇所。ボトムでは底の小石など障害物にエギがぶつかる感度などはしっかり分かりましたので、それらを含めて明記します
まずナイトエギングであれば専用ロッドは不要です。なぜならティップを視覚で確認する事が出来ず手元感度でアタリを取るエギングになるからです
では日中など明るい時間はどうでしょう。ティップを見ながらアタリを取ることは出来ると思いますが専用ロッドで無くともソリッドタイプであればGTRは出来ると思いました
【結論】
あくまでも主観ですがロッドのトータル感度はロッド価格と比例してると感じます。平たく言えば高額なロッドほど潮流や潮の効いてる場所。底の障害物に当たった時に感覚として伝わってきます。実際私がティップラン用のエギでイカを釣ったのは、ほとんどがチューブラータイプのトリックジャーク704です
では専用ロッドは不要かと言えばそうでもありません。ティップでアタリを確認したのであればやはりGTR専用ロッドでいいと思います。但しソリッドタイプのロッドと穂先の曲がり方は特に変わりは無いのでソリッドタイプでも十分です
あえてGTRの究極ロッドをあげるとするなら
出典
アマゾン
ダイワのストイストSMTシリーズです。SMTのティップ感度は半端ありません。磯なら88ML-SMT。堤防なら83M-SMTがよいと思います
ショアティップラン
有りか?無しか?
完全にありだと思います。強風や横にスライドする速潮の日でも釣果を出す事が出来ました。ある時は西風10mあり、その際は真横から強風に煽られる形でしたがエギを右方向に投げて誘っていたら1時間ほどで2杯釣れた時もありました。無風や速潮でない時もしっかり釣果が出ました
ショアティップランで釣果を出すコツはエギを動かす時はしっかり動かし、止める時はピタッと止める。カーブフォール&ただ巻き時の水平姿勢で抱いてくる。もしくはボトムステイで抱いてきます
ティップランエギ&DEEP改エギ共にフリーフォールではかなり頭を下げます。フリーフォール時にフォールで抱いてくる事はほぼ無いのでボトムステイで狙う時以外はカーブフォールが必須です
サイズの割に比重が重く、頭を下げてフォールして着底するので根掛かりロスト率は若干高いです。とは言え絶望的な数をロストする訳では無いので堤防など比較的に根掛かりが少ない場所ならベーシックエギとロスト率は然程変わりません
尚このコンテンツの検証は2か月程度と自分でもかなり期間が短いです。最低でも1年は続けてみますので新たな検証結果があれば随時更新予定です
更新日 2024年12月4日
著者 古田晃広