人物写真の構図は
ファインダーで決めず、
背景に人物をはめ込む
人物写真をドラマチックに表現するには、構図はファインダーで決めるのでは無く、先に背景を決め、そこに人物をはめ込むイメージで撮影すると写真にストーリーが出やすいです
このページではサンプル写真を使用しながら説明していきます
ファインダーで構図を考えてしまう人、特にポートレートカメラマンによくある傾向なのですが、モデルの表情やポージングなどに集中しすぎて、それ以外が見えておらず、結果上記のような写真を撮る人が一定数います
この写真は分かりやすくする為にわざと写真を邪魔する他者を入れてますが、背景に電信柱などが映り込んでるポートレートなどを見かけます
モデルがどんなにいい表情やポーズをしても背景の処理が悪いと結果駄作になります
では
背景に人物をはめ込む
とはいったいどういう事でしょうか?
私なりの考え方をお伝えします
まず現場を隈なく確認して背景にしたら良さそうな場所を探します
こんな感じで四方を目視で確認します
まずはこの背景に人物をはめ込みます
こんな感じです。モデルと絵馬と赤の絵馬掛け。余計なものが写ってません
余計な物といえば
モデルの表情や仕草に集中し過ぎて、こんな写真を撮ってしまうカメラマンを見かけます
背景や表情はいいのに、肩に掛けたバックが邪魔(余計な物)です
余計な物が無くなり、すっきりしました
参考までに私は人物撮影する時にモデルさんの荷物など一時的置くレジャーシートを必ず持参しています
椿の花が綺麗だから、その下で撮影。アイデア自体はよいですが
よく見ると赤丸箇所に、柱のような物が写っています
柱が隠れる構図にする事により異物が消え、先ほどより良い(綺麗な)ポートレートになったと思います
人物写真に限らず写真は何を魅せたいのか。魅せたい物を際立たせてるのは、どうしたらよいか。これは表現世界に共通してる事ですが「引き算の美学」、写真で言えば余計な物は写さない事が重要だと思います
ここで問題です
上記の写真は決して良いポートレートでもスナップ写真でもありません。では何処が駄目で、何処を直せばよいでしょうか
答え
ベンチの上にあるモデルの荷物が不要(赤丸箇所)。背景に人が映り込んでる(青丸箇所)。ベンチがあるのに座らずモデルが立ってるのが違和感(緑丸箇所)
赤丸箇所の改善法
荷物を移動させる
青丸箇所の改善法
人がいなくなるのを待つか、人が写らない構図にする
緑丸箇所の改善法
モデルの荷物を移動してベンチに座らせる&立姿勢で撮るならベンチが無い場所に移動&ベンチが写らない構図で撮影
背景に映り込む人が気になりますが、最初の写真より幾分良くなったと思います。私ならこの状況で背景に人は絶対入れません。移動するのを待つか、写らない場所へ移動します
今回妻にモデルとして協力して貰い、記事のテーマに沿った写真を撮影しました。ポートレート写真としては成立してかも知れませんが写真表現では無いかなと思います。なぜならこの写真達から「想い」や「匂い」、「ストーリー」を感じないからです
写真で何かを表現する為に更にもう1ステップありますが、まずは基本を押さえるべきで、自身が作品と呼べる写真が撮れるようになると思います
あくまでも主観ですが自分が作品と思う写真を貼ります
これらのポートレート(人物写真)には「想い」、「匂い」、「ストーリー」が存在してるかなと思っています
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「人物を主役にする」のはもちろんですが、実際に写真の印象を大きく決めるのは背景・光・整理された画面です。なので、ファインダーをのぞいてから構図を探す
特に人物写真では、こんな流れが強いです
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背景を先に選ぶ
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光を確認する
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そこに人物を配置する
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最後にファインダーで微調整する
このやり方のメリットは、偶然の構図ではなく、背景と人物の関係を意図して作れることです
たとえば、
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壁を背景にして人物を少し端に置く
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奥行きのある道に人物を入れる
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木漏れ日の入る日陰に人物を立たせる
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窓辺の柔らかい光に顔を持ってくる
こういう写真は、先に「場所」を決めたほうが圧倒的に作りやすいです
ただし注意点もあります。人物が背景の添え物になることがあります
なので最終的には、
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表情は生きているか
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ポーズが不自然ではないか
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背景が強すぎて人物が埋もれていないか
を必ず見る必要があります
要するに、人物写真の構図はファインダー内で偶然探すものというより、と考えると上達しやすいです
特に初心者ほど「人を撮る」のではなく「背景を選んで、そこに人を置く」を意識すると一気に良くなります