東京の海沿いには、アンダースローで近距離へ仕掛けを入れ、ハゼ、シロギス、カレイ、アナゴを狙える公園や緑道があります。砂泥底が広がる京浜運河周辺ではハゼ、東京湾に近い城南島や京浜島ではシロギスやアナゴ、水深のある若洲海浜公園ではマコガレイなどが候補になります
東京都内の海上公園では、一般的な投げ釣りが禁止されている場所が多くあります。竿を後ろへ振りかぶるオーバースローと、横方向から投げるサイドスローは使えません。東海ふ頭公園、京浜島つばさ公園、京浜運河緑道公園などでは、下から前へ短く仕掛けを送り出すアンダースローが認められています。葛西海浜公園でも、水路側の釣り可能区域からアンダースローによるちょい投げを利用できます
ちょい投げ釣りでは、遠くへ飛ばすことより、砂泥底、石積みの切れ目、カケアガリ、水深が残る筋を見つけることが重要です。オモリを引いた時に滑らかに動く方向は砂泥底が続いている可能性があり、硬い衝撃や引っ掛かりが続く方向は石、カキ殻、護岸基礎が多くなります
東京のちょい投げ釣りで狙える時期
ハゼを狙いやすい時期は夏から秋です。初夏は小型が多く、浅い干潟、運河の岸際、石積みの外側へ集まります。夏が進むと数釣りを狙いやすくなり、秋は魚のサイズが上がりながら、岸際から船道や運河中央寄りの深い場所へ移動します
シロギスは春から秋に東京湾側の砂地へ入ることがあります。岸近くまで寄りやすいのは水温が上がる時期で、城南島海浜公園や京浜島つばさ公園では近距離のちょい投げで釣果が確認されています。ただし、東京湾奥ではハゼほど安定した魚ではなく、潮、水温、底質によって釣れる場所が変わります
カレイは秋の終わりから春に狙う魚です。東京ではマコガレイが候補になりますが、短時間で数を狙う釣りではありません。水深のある砂泥底へ仕掛けを入れ、餌を動かしすぎずに待つ釣りになります。若洲海浜公園ではマコガレイが釣れる主な魚種として公式に案内されています
アナゴは夕方から夜に狙いやすくなります。日中は砂泥底の穴や障害物付近に入り、暗くなると餌を探して動き始めます。京浜島つばさ公園、城南島海浜公園、東海ふ頭公園などが候補になり、青イソメや魚の切り身を底へ置いて待ちます
東海ふ頭公園
東海ふ頭公園は、京浜運河に面した小規模な公園です。園内には2か所の釣り可能区域があり、石積みの護岸と砂泥底が組み合わさっています。岸際は石や護岸基礎が多いため、仕掛けを足元から数m先へ入れ、石積みの外側にある砂泥底を探ります
ちょい投げではハゼが中心です。夏から秋は、護岸際、石積みが終わる場所、運河の流れが緩む場所を狙います。ハゼのほか、セイゴやアナゴが混じることがあり、寒い時期はカレイが候補になります。ハゼの釣果情報が確認され、釣り場情報ではカレイとアナゴも対象魚として挙げられています
仕掛けは5号〜8号程度のオモリを使い、アンダースローで短く入れます。着底後はオモリを50cmほど動かして止め、数秒待ってから再び動かします。石へ何度も当たる場合は、仕掛けを回収して投げる方向を変えます
アナゴを狙う場合は、日没前後から青イソメを房掛けにし、砂泥底で仕掛けを止めます。アナゴは仕掛けへ巻き付くため、針数の多い仕掛けより1本針か2本針が扱いやすくなります
公園は24時間無料で利用でき、通常は有料駐車場があります。ただし、駐車場には改修工事に伴う一時閉鎖の案内が出ているため、車で向かう場合は利用再開の状況を確認してください。園内にはトイレがあります
オーバースローとサイドスローは禁止です。下から短く投げるアンダースローを使い、仕掛けを対岸側や船が通る方向へ遠く入れないようにします
京浜島つばさ公園
京浜島つばさ公園は、羽田空港側の海岸線に沿って長い釣り可能区域が続く公園です。足元には護岸基礎や石が入り、その先に砂泥底が広がります。場所によって水深に差があり、干潮時に浅くなる区間では、仕掛けを入れられる範囲が狭くなります
主な対象魚はハゼです。夏から秋は岸際から近距離の砂泥底を探り、潮位が低い時は少し深い筋へ仕掛けを入れます。ハゼのほか、シロギス、セイゴ、クロダイ、アナゴなどが釣れることがあります。ハゼとシロギスのちょい投げ釣果も確認されています
シロギスを狙う場合は、石が多い岸際を避け、オモリが滑らかに動く方向を探します。仕掛けを投げた後は、竿先をゆっくり横へ動かすのではなく、リールを少し巻いて止める動作を繰り返します。アタリがあった場所では仕掛けを止め、同じ距離を続けて狙います
アナゴは夕方から夜が狙い目です。砂泥底へ仕掛けを置き、竿先が小さく揺れた段階ではすぐに巻かず、魚が餌をくわえ込むまで少し待ちます。長時間放置するとアナゴが仕掛けへ巻き付きやすいため、定期的に餌を確認します
公園は24時間無料で、有料駐車場があります。トイレも設置されており、車でちょい投げ釣りへ行きやすい場所です。羽田空港を利用する飛行機を見る人や散歩をする人も多いため、竿、クーラーボックス、餌箱を通路へ広げないようにします
釣り可能区域は公式マップで指定されています。オーバースローとサイドスローは禁止され、アンダースローだけが認められています
城南島海浜公園・みなと広場
城南島海浜公園で釣りができる場所は、第一航路側のみなと広場です。つばさ浜、ボードウォーク、キャンプ場周辺など、みなと広場以外では釣りができません
みなと広場前は、岸際の石や護岸基礎の先に砂泥底が続きます。東京湾へ向いた開けた場所で、ハゼ、シロギス、セイゴ、アナゴなどが候補になります。シロギスは春から秋に近距離へ入ることがあり、近年も城南島海浜公園で釣果が確認されています
シロギスを狙う時は、オモリを引いて砂地が続く方向を探します。石へ当たる感触が続く場所では根掛かりが増えるため、仕掛けを遠くまで引き切らず、石積みへ近づく前に回収します
ハゼは岸際から近距離、シロギスはその先の砂地、アナゴは夕方以降の底が狙いになります。複数の魚を狙う場合は、ハゼやシロギス用の2本針仕掛けと、アナゴ用の1本針仕掛けを分けて用意します
第一航路を大型船が通るため、船が接近した時は仕掛けを回収します。船の引き波が護岸へ届くこともあるので、餌箱や荷物を水際へ置かないようにします
園内には複数のトイレと有料駐車場があります。駐車場は7時30分〜21時で、第1駐車場は一般用83台、第2駐車場は一般用184台です。料金は1時間300円、その後30分ごとに100円です
大井ふ頭中央海浜公園・なぎさの森
大井ふ頭中央海浜公園のなぎさの森には、はぜつき磯、しおじ磯、みどりヶ浜などの水辺があります。京浜運河沿いに人工なぎさ、石積み、砂泥底が広がり、東京のハゼ釣りポイントとして利用されています
ちょい投げの中心はハゼです。5号前後の軽いオモリを使い、石積みのすぐ外側へアンダースローで入れます。遠くへ投げるより、岸際から10mほどの範囲を細かく探る釣りが向いています
仕掛けを底へ入れたら、リールを半回転ほど巻いて止めます。アタリがなければ再び少し巻き、ハゼがいる場所を探します。同じ場所で何匹か釣れた後に反応が止まった場合は、数m移動して新しい群れを探します
大井ふ頭中央海浜公園はシロギス、カレイ、アナゴを中心にする場所ではありません。浅い干潟と運河の砂泥底を使い、夏から秋のハゼを狙う釣り場です。夕やけなぎさの北側には干潟保全区域があり、柵の先へ入ったり、保全区域へ仕掛けを入れたりすることはできません
はぜつき磯の近くにはトイレと手洗い場があります。第一駐車場は工事で閉場しており、第二駐車場と第三駐車場が利用できます。第二駐車場は110台で、料金は1時間300円、その後30分ごとに100円です
足場は柵付きの平らな釣り施設ではなく、石、砂、泥がある自然護岸です。仕掛けを遠くへ投げる場所ではないため、石積みの外側を短く探ります
京浜運河緑道公園
京浜運河緑道公園は、大井競馬場前駅周辺から品川方面へ続く約2.5kmの緑道公園です。京浜運河沿いに長い釣り可能区域があり、場所を移動しながら砂泥底を探れます。公園は24時間無料で、公園専用駐車場はありません
主な対象魚はハゼです。運河沿いの護岸際、護岸の曲がり、流れが緩む場所、石積みの外側を狙います。潮位が高い時はハゼが岸際まで寄りやすく、潮位が下がると運河中央寄りの深い筋へ移動します
シロギスが釣れることもありますが、東京湾へ直接面した場所より回遊は安定しません。シロギスを狙う場合は、砂地が長く続く方向と、運河の流れが通る場所を探します
アンダースローで5m〜15mほど仕掛けを入れ、底をゆっくり探ります。オモリを速く引くとハゼが追い切れないため、少し動かして止める時間を作ります
公園専用駐車場はありません。電車で向かう場合は、大井競馬場前駅に近い区間から入りやすくなります。長い緑道なので、釣り座を決める前にトイレの位置を確認し、必要な飲み物や餌を持って移動します
オーバースローとサイドスローは禁止です。下から短く投入するアンダースローで釣り、対岸方向へ遠く投げないようにします
葛西海浜公園・西なぎさ
葛西海浜公園では、西なぎさの水路側で釣りができます。東京湾側の砂浜、葛西渚橋、東なぎさでは釣りができません。東なぎさは野鳥の保護区域で、立入りも制限されています
主な対象魚はハゼです。水路側は潮が引くと浅くなり、干潮時には仕掛けを入れられる水深が少なくなります。上げ潮で水路へ海水が入り始める時間や、満潮前後にハゼが岸へ寄る場所を狙います
仕掛けは軽いオモリと1本針か2本針を使い、アンダースローで水路側へ短く入れます。着底後は仕掛けを少し動かして止め、底のカケアガリや溝を探します。砂泥底を速く引くより、ハゼに餌を見つけさせる時間を作るほうがアタリを得やすくなります
葛西海浜公園はシロギス、カレイ、アナゴを中心に狙う場所ではありません。夏から秋のハゼ釣りに向き、干潟の生き物を見ながら釣りを楽しめます
振りかぶる投げ方、横方向からの投げ方、撒き餌、水中やカキ礁へ入って釣る行為は禁止されています。アンダースローによるちょい投げだけを使います
西なぎさの開園時間は季節によって変わります。JR葛西臨海公園駅から徒歩11分ほどで、車の場合は葛西臨海公園の有料駐車場を利用します。園内にはトイレと案内所があります
若洲海浜公園
若洲海浜公園には、全長570mの海釣り専用防波堤、全長480mの人工磯、全長200mの護岸があります。海釣り専用防波堤は6時〜21時で、満潮時の水深は3m〜9mです
主な底物はマハゼ、イシモチ、マコガレイです。シロギスやアナゴが釣れることもありますが、若洲海浜公園では投げ釣りが禁止されています。オーバースローとサイドスローだけでなく、公式案内は「投げ釣り禁止」としているため、一般的なちょい投げポイントとして仕掛けをキャストする場所ではありません
ハゼ、カレイ、アナゴを狙う場合は、防波堤や護岸の足元から近距離へ仕掛けを下ろし、底を狙います。仕掛けを遠くへ投げるのではなく、護岸基礎の外側や足元の水深変化を探る底釣りになります
マコガレイは冬から春に砂泥底で狙います。青イソメを房掛けにし、底へ仕掛けを置いて待ちます。頻繁に動かすより、餌の状態を定期的に確認しながら同じ場所で待つ釣りが向いています
公園にはトイレと有料駐車場があります。海釣り施設前の売店は閉店しているため、竿、仕掛け、餌、予備のオモリを持参します
東京のちょい投げ釣りで使う仕掛け
ハゼとシロギスには、1.8m〜2.7m前後の竿、小型スピニングリール、道糸2号前後、市販のちょい投げ仕掛けを使えます。オモリは5号〜8号程度を基本にし、潮が速い場所では10号前後まで用意します
ハゼを狙う場合は、針5号〜8号前後の1本針か2本針が使いやすくなります。餌は青イソメやジャリメを1cm〜3cmほどに切り、針先を少し出して付けます。魚が小さい時は餌を短くし、アタリだけで掛からない場合は針のサイズも下げます
シロギスにはキス針6号〜8号前後の2本針仕掛けを使い、ジャリメか細めの青イソメを付けます。仕掛けを投げた後は、止めたまま待つより、ゆっくり動かして魚のいる場所を探ります
カレイとアナゴには針とハリスが太い仕掛けを使います。カレイは青イソメを複数匹付け、アナゴは青イソメの房掛けや魚の切り身を使えます。アナゴは仕掛けへ巻き付きやすいため、針数を増やさず、短い仕掛けを使います
ちょい投げ釣りで釣果を狙う方法
最初の投入では、オモリをゆっくり引いて底質を確認します。滑らかに動く場所は砂泥底、細かな硬い衝撃が続く場所はカキ殻や小石、大きく止まる場所は護岸基礎や沈み物がある可能性があります
ハゼとシロギスは仕掛けを動かして探ります。50cmほど動かして数秒止め、アタリがなければ再び動かします。魚が釣れた場所では同じ距離と方向を狙い、反応がなくなったら数m移動します
カレイとアナゴは仕掛けを止めて待ちます。カレイは日中、アナゴは夕方から夜が中心です。アナゴ狙いでは、仕掛けを長時間放置すると絡みが増えるため、15分〜20分ほどで餌と仕掛けを確認します
潮位が低い時に浅くなる釣り場では、満潮前後を狙います。大井ふ頭中央海浜公園や葛西海浜公園のような干潟型の釣り場は、潮位によって釣りができる範囲が変わります。城南島や京浜島では、潮が動く時間にシロギスやハゼの反応が出やすくなります
注意点とマナー
東京都内の海上公園では、オーバースローとサイドスローが禁止されている場所があります。アンダースローが認められている公園でも、後方と左右を確認し、歩行者や自転車が近くにいる時は仕掛けを投げません
釣り可能区域は公園ごとに決められています。城南島海浜公園はみなと広場だけ、葛西海浜公園は西なぎさの水路側だけで釣りができます。東海ふ頭公園、京浜島つばさ公園、京浜運河緑道公園でも公式マップに示された区域を利用します
使用後の釣り針、糸、餌の袋は持ち帰ります。青イソメを道路や園路へ落としたままにせず、汚れた場所は水で流します。複数の置き竿で通路を占有せず、竿と荷物を護岸側へまとめます
まとめ
東京のちょい投げ釣りでハゼを狙うなら、東海ふ頭公園、大井ふ頭中央海浜公園、京浜運河緑道公園、葛西海浜公園が候補になります。砂泥底と運河の流れを探り、夏から秋に短い仕掛けで狙います
シロギスは京浜島つばさ公園と城南島海浜公園のみなと広場が候補です。ハゼより回遊の差が大きいため、砂地が続く方向と潮が動く時間を選びます
カレイは若洲海浜公園のマコガレイが確認しやすい候補ですが、投げ釣りは禁止されています。足元から近距離の底釣りとして狙います。アナゴは東海ふ頭公園、京浜島つばさ公園、城南島海浜公園で夕方から夜に狙えます
オーバースローとサイドスローを使わず、アンダースローが認められた釣り場だけで仕掛けを短く入れてください。砂泥底、石積みの外側、カケアガリ、水深が残る筋を探すことで、遠投をしなくてもハゼ、シロギス、カレイ、アナゴを狙えます