トラウト&渓流釣り

天竜川水系の渓流釣りポイントまとめ|気田川・水窪川・阿多古川でアマゴを狙える河川

天竜川水系の渓流釣りポイントまとめ|気田川・水窪川・阿多古川でアマゴを狙える河川
 

天竜川水系にはアマゴを狙える支流が数多くあり、静岡県西部では気田川、水窪川、阿多古川がそれぞれ違った渓相を持っています。気田川は川幅のある本流と熊切川、杉川、石切川などの支流を組み合わせやすく、水窪川は山間部を流れる本流と翁川などの支流に瀬、落ち込み、淵が連続します。阿多古川は下流の開けた里川から熊地区へ向かうにつれて渓流らしい流れが強くなり、西阿多古川にもアマゴを狙える水域があります
 
渓流を長くやっていると、川へ着いて最初に見たくなるのは「深い場所」よりも、水がどこで絞られているかです。自分なら大きな淵の中央から投げ始めるより、瀬から淵へ落ちる肩、大石の脇、流れ込みと本流がぶつかる筋、白泡が消えて底が見え始める位置を先に見ます。アマゴは深ければどこにでもいる魚ではなく、流れの中で餌を待ちながら、すぐに身を隠せる場所を使います。渓相の違う3河川でも、この見方を持っていると狙う場所をかなり絞れます
 
もう一つ大きな違いが釣り方です。水窪川や阿多古川では餌釣り、テンカラ、フライ、ルアーを使えますが、気田川ではルアーとリールの使用が禁止されています。気田川へ普段の渓流ルアータックルを持って行ってそのまま釣ることはできません。逆にミノーやスプーンでアマゴを追いたい場合は、水窪川や阿多古川の方が釣り方を組み立てやすくなります
 


天竜川水系の渓流釣りポイントについて

 

天竜川水系の渓流釣りポイントについて

 
気田川、水窪川、阿多古川はすべて天竜川水系ですが、同じ遊漁券で3河川すべてを釣れるわけではありません。気田川は気田川漁業協同組合、阿多古川は阿多古川漁業協同組合、水窪川水系は天竜川漁業協同組合の漁場です。水窪川では西渡堰堤より上流側の水窪川水系が天竜川漁協の漁場となっており、本流のほか翁川などでもアマゴを狙えます
 
アマゴを狙いやすい時期は春の解禁直後から初夏、さらに水温が落ち着き始める秋口です。春は水温が低いため深い淵や流れの弱い場所も外せませんが、水生昆虫が増えて水温が上がるにつれて瀬肩、平瀬、大石周りへ魚が出やすくなります。盛夏は日中の浅場だけを追わず、朝夕の瀬、木陰、深い落ち込み、支流合流部など水温が上がりにくい場所を狙う方が効率的です
 
雨の後は水量だけで判断せず、濁り方も見ます。普段より少し増水して底石が見える程度なら、岸際の反転流や大石裏へ魚が寄ることがあります。一方、白濁や茶色い濁りが強く、枝や葉が頻繁に流れてくる状態では釣りを続けない方が安全です。天竜川水系の山間河川は上流部の雨で水位が変わることがあるため、自分がいる場所で雨が降っていなくても急な増水には注意が必要です
 
アマゴは12cm以下が採捕禁止です。3河川には漁協独自の禁漁区や釣法制限もあり、堰堤周辺、特定の淵、アユ友釣専用区などでは通常の渓流釣りができない場所があります。河川へ下りる前に橋名、堰堤名、現在地を把握し、禁漁区へ入らないことが大切です
 

気田川本流上流部

気田川は春野地域を流れる天竜川支流で、上流から中流には瀬、淵、大石の絡む流れが続きます。春野地域には川底の石が見えるほど透明度の高い区間があり、本流でも流れの変化を目で追いやすい河川です。上流へ進むほど谷が狭まり、アマゴを狙う渓流釣りらしい地形が増えていきます
 
釣れる時期は春から秋の禁漁入りまでで、特に春から初夏は瀬と淵の両方を探りやすい時期です。水温が低い頃は大きな淵の尻、反転流、緩い流れを丁寧に流し、水温が上がれば瀬肩、大石周り、白泡の切れ目まで範囲を広げます。盛夏は開けた浅瀬より、山影が残る場所や支流から冷たい水が入る合流部を優先するとアマゴへ近づきやすくなります
 
狙う場所は瀬から淵へ落ちる直前、落ち込み直下、大石の下流側、岸際のえぐれ、流れ込みの合流部です。本流では水面が広いため中央ばかりを狙いたくなりますが、朝一番や増水後は手前の岸際にも魚が入ります。川へ立ち込む前に岸から届く流れを先に通し、それから少しずつ沖へ範囲を広げた方が魚を散らしにくくなります
 
気田川ではルアーとリールが禁止されています。餌釣りなら川幅に合わせたのべ竿でミミズ、川虫、ブドウ虫などを自然に流し、テンカラなら毛鉤を流心へ直接落とすより、流心脇の少し速度が落ちる筋へ入れます。フライも使用できますが、気田川橋より下流にはフライの利用期間が短い区間があるため、下流へ移動する場合は注意が必要です
 
仕掛けはリールを使わないことが気田川特有の条件になります。本流の餌釣りでは短すぎる竿より流心脇まで届くのべ竿が使いやすく、テンカラでは枝が張り出す場所と開けた場所で竿の長さを変えると扱いやすくなります。強い流れではオモリを重くして底へ沈めるだけではなく、餌が底石の少し上を自然に流れる重さへ調整してください
 
気田川沿いには釣り専用駐車場が連続して整備されているわけではありません。橋のたもと、民家前、林道入口、農地への進入口へ車を置かず、通行を妨げない場所を使う必要があります。春野町領家には春野ふれあい公園があり、移動途中の休憩場所として利用しやすい施設です。公園にはトイレなどの設備があるため、上流へ入る前に立ち寄っておくと安心です
 
規制では遊漁証が必要で、アマゴの日券と年券が設定されています。門桁取水堰堤、豊岡堰堤、気田堰堤の周辺、気田頭首工下流には禁漁区があります。またアユシーズンには平木大橋から久里崎橋、前島橋から一草橋方面、秋葉橋から天春橋など複数区間がアユ友釣専用区となり、その期間はアマゴ狙いでも竿を出せません
 
注意したいのは、川幅がある場所ほど浅く見えても流れの押しが強いことです。底石も丸く滑りやすいため、対岸へ渡ることを前提にせず、自岸から釣れる筋を探してください。駐車を巡るトラブルも起きているため、空いている土地を駐車可能な場所と判断せず、民家や農地から十分離れた場所を使います
 

熊切川・杉川・石切川

熊切川、杉川、石切川は気田川へ流れ込む支流で、本流より川幅が絞られ、落ち込み、小淵、大石周りを短い距離で探りやすい流れになります。本流が増水して釣りにくい時でも、支流では濁りの抜け方が違うことがあります。実際に気田川本流と支流で濁り方が変わる場面もあり、支流へ入る前には水色と水量を見比べることが大切です
 
釣れる時期は本流と同じく春から秋が中心ですが、支流は水温が低く、春先は日陰の浅瀬より日が当たる淵尻や緩流帯へ魚が出ることがあります。初夏以降は小さな瀬、落ち込み、大石脇にもアマゴが入り、盛夏でも木陰と湧水の影響がある場所では日中に反応が出ることがあります
 
狙う場所は落ち込み直下の白泡が消える位置、小淵の流れ込み、倒木の下、大石と岸の間にできる細い流れです。小規模な支流では1か所で何度も仕掛けを通すより、数投で反応がなければ次の落ち込みへ移る方が釣りやすくなります。魚との距離が近いため、最初から水際まで歩かず、岸から離れた位置から手前を先に狙ってください
 
釣り方は餌釣りとテンカラが使いやすくなります。短い区間に落ち込みが連続する場所では長い仕掛けを振り回すより、狙う流れへ静かに落とせる長さが扱いやすくなります。枝が低い区間ではテンカラのラインも長くしすぎず、毛鉤が着水した直後から自然に流せる距離にします。気田川水系なので、これらの支流でもルアーとリールは使えません
 
駐車場は支流沿いに釣り専用のものが少なく、林道や集落内の道路は道幅が狭い場所があります。退避スペースや作業用の空き地を塞がず、林業車両や地元車両が通れる幅を残してください。トイレも上流ほど少なくなるため、春野地区の公共施設や店舗がある場所で済ませてから支流へ向かう方が安心です
 
熊切川は敷原堰堤より上流でアマゴ釣りができる曜日に制限があり、アユシーズンには熊切川と杉川にもアユ友釣専用区が設けられます。杉川では宮下橋から杉川橋、熊切川では長蔵寺字落石地内から小島橋方面が専用区になるため、夏場に支流へ入る場合は特に注意が必要です。中山川の松沢堰堤より上流にも禁漁区があります
 
注意点は落石、倒木、滑りやすい岩です。小渓流は水深が浅いため安全そうに見えますが、谷が狭い場所では逃げ場が少なく、増水すると短時間で流れが強くなります。上流へ釣り上がる時は、魚だけでなく帰りに川から上がれる場所も見ながら進んでください
 

水窪川本流 体育館前から有本取水堰

水窪川は浜松市天竜区北部を流れる山間河川で、西渡堰堤より上流側が天竜川漁業協同組合の漁場です。水窪総合体育館前から有本取水堰にかけてはアマゴ放流にも使われる区間で、本流らしい瀬、淵、橋周り、流れの変化を広く探れます。春の放流では体育館前から有本取水堰までの本流にまとまった量のアマゴが入れられています
 
釣れる時期は春から秋で、解禁直後は放流地点周辺の淵や緩い流れも外せません。時間が経つにつれて魚は上下流へ散り、瀬肩、大石周り、橋の上下、流れ込みへ入りやすくなります。初夏は瀬の流れが安定するとアマゴが餌を追いやすく、盛夏は深みや木陰、支流合流部など水温が低い場所を優先します
 
狙う場所は体育館前の流れだけでなく、その上下に続く瀬、淵尻、橋周辺、岩盤際です。放流場所そのものへ固執するより、そこから魚が移動する方向を考え、上流側の落ち込みや下流側の瀬へ範囲を広げます。自分なら人が並んでいる淵へ入るより、少し歩いて流れが二つに分かれる場所や、瀬が一度緩んでから再び速くなる場所を探します
 
釣り方は餌釣り、テンカラ、フライ、ルアーを使えます。本流のルアー釣りでは5cm前後のシンキングミノーや3〜5g前後のスプーンを使い、落ち込みでは底まで沈めすぎず白泡の下から魚が出られる層を横切らせます。平瀬ではアップクロスへ投げ、流れより少しだけ速い速度でミノーを動かすと魚に見切られにくくなります
 
本流では流れの押しに負けないルアーを使うことが水窪川特有の組み立てになります。浅い支流用の軽いミノーだけでは狙う深さへ入りにくい場所があるため、流れが強い場所では比重のあるシンキングミノーや少し重いスプーンを使います。餌釣りでは流速に合わせてオモリを調整し、底を引きずらず石の上を流すイメージで通してください
 
水窪総合体育館には55台分の駐車場があり、体育館周辺から本流へ入りやすい場所があります。体育館のトイレも利用できるため、本流を釣る時の拠点にしやすい場所です。ただし駐車場は体育館の施設駐車場なので、施設利用や行事の妨げになる停め方をせず、入口や通路を塞がないようにしてください
 
規制では水窪川水系の遊漁証が必要で、天竜川漁協の遊漁証を使用します。アユを除く年券と全魚種の日券が設定されています。有本取水堰周辺、水窪川蓋渠周辺などには採捕禁止区域があるため、魚が集まりやすい堰堤の直上直下だからといって竿を出さないでください
 
注意点は増水と堰堤です。水窪川本流は川幅がある場所でも流心の押しが強く、浅く見える瀬で足を取られることがあります。堰堤周辺は釣り禁止だけでなく立入禁止となる場所もあるため、柵や表示を越えて河原へ下りないことが必要です
 

翁川

翁川は水窪川へ流れ込む支流で、川沿いに道路が続き、複数の場所から川へ入りやすい渓流です。翁川橋から上流側には小規模な瀬、落ち込み、淵が続き、本流より川幅が狭いためアマゴの付き場を絞りやすくなります。翁川橋からキャンプ場手前の橋までの区間はアマゴ放流にも使われています
 
釣れる時期は春から秋で、春は淵、落ち込み下、流れの緩い場所を中心に探り、初夏以降は浅い瀬や白泡周りへ範囲を広げます。支流は本流より水温が上がりにくいため、盛夏の日中でも木陰の落ち込みや深みではアマゴが残ることがあります。ただし渇水すると魚が深い場所へ集まりやすくなり、浅い瀬では反応が減ります
 
狙う場所は小滝や段差の直下、淵の流れ込み、倒木下、岸際のえぐれです。川幅が狭いため遠投する必要はなく、魚の上へ仕掛けを落とさないことが重要です。落ち込みを狙う時は白泡の中央だけでなく、泡が切れる左右の境目まで通してください
 
ルアーでは3〜5cm程度の小型シンキングミノーや軽量スプーンが使いやすく、テンカラでは短いラインで落ち込みの脇へ毛鉤を入れます。餌釣りは短めの仕掛けでピンポイントを流す方が枝への引っ掛かりを減らせます。本流用の重いルアーをそのまま使うより、浅い場所で根掛かりしない重さへ落とした方が扱いやすくなります
 
翁川沿いには車道がありますが、道路脇のスペースすべてが駐車場所ではありません。橋の前後、林道入口、住宅や施設の出入口を避け、十分な道路幅を残してください。トイレは上流部へ入るほど少なくなるため、水窪総合体育館など水窪市街地側で済ませてから入る方が安心です
 
翁川は天竜川漁協の水窪川水系に含まれ、アマゴを釣るには遊漁証が必要です。水窪川本流と同じ券で釣れますが、アユシーズンには翁川の一部でアユルアーが認められるなど別魚種の規則も重なるため、アマゴ狙いでも他の釣り人がいる瀬へ不用意に入らないようにしてください
 
注意点は道路から川が近いことです。入りやすい場所は釣り人も入りやすく、解禁直後や休日は先行者の影響を受けやすくなります。車を見つけたらすぐ上流へ入らず、十分な距離を空けるか別の入渓場所へ移動してください
 

阿多古川上流部

阿多古川は天竜川へ流れ込む清流で、下流側は開けた里川ですが、熊地区へ向かうにつれて谷が狭まり、渓流らしい瀬、淵、大石の流れが増えていきます。阿多古川漁協の漁場では上流域にアマゴやニジマスの釣り場があり、餌釣り、テンカラ、フライ、ルアーを使えます
 
釣れる時期は春から秋で、春は水深のある淵、流れ込み、落ち込み下を狙いやすく、初夏は瀬肩や大石周りまで魚が出ます。盛夏は日差しを避けられる木陰、深い淵、支流から水が入る場所を優先し、秋口は朝夕だけでなく水温が安定する時間帯にも瀬へ魚が出ることがあります
 
狙う場所は落ち込みから続く淵、大石裏の反転流、岩盤際、流れ込み、瀬尻です。透明度が高い川では魚からも釣り人が見えやすいため、岸際へ立つ前に少し離れた場所から流れを見ます。自分なら水が澄み切っている日は真正面から淵へ近づかず、下流側から低い姿勢で入り、手前の石際から順番に探ります
 
ルアーでは4〜5cm前後のシンキングミノーをアップクロスへ投げ、流れの中で短く平打ちさせながら通します。淵では底まで沈め続けるより、流れ込みから中層へ入れて魚を上へ出させる方が根掛かりを減らせます。阿多古川ではワームとワームオイルが禁止されているため、ミノー、スプーン、スピナーなどのハードルアーを使います
 
仕掛けでは透明度の高さを意識し、ルアー釣りなら太すぎるリーダーを避け、餌釣りやテンカラでも魚の正面へラインを落とさないようにします。ルアーは1本まで、フライとテンカラでは毛針の本数にも制限があります。ルアーを複数取り付けた仕掛けやワームは使えません
 
上流の熊地区には道の駅くんま水車の里があり、駐車場と24時間利用できるトイレがあります。阿多古川上流へ向かう途中の休憩場所として使いやすく、食事や飲み物も補給できます。河川沿いのキャンプ場や施設駐車場には利用者専用の場所があるため、釣りだけを目的に無断で駐車しないでください
 
規制では阿多古川漁協の遊漁証が必要で、アマゴ・ニジマスには日券と年券があります。天竜川との境界付近から平田大橋下流端、上野東光淵、瀬戸淵、熊東橋上流の堰堤から松山橋下流端までなどに禁漁区があります。アマゴとニジマスは12cm以下を持ち帰れません
 
注意点は夏の川遊び利用者です。阿多古川はキャンプや川遊びにも利用されるため、人が多い場所ではルアーを投げる距離を十分に取れないことがあります。子どもが川へ入っている場所や対岸に人がいる場所では竿を振らず、人の少ない上流側へ移動してください
 

西阿多古川

西阿多古川は阿多古川水系の漁場に含まれる支流です。阿多古川本流より規模が小さい区間が多く、細い瀬、小淵、落ち込みをテンポよく探る釣りに向いています。阿多古川漁協の漁場は阿多古川本流に加えて西阿多古川、六郎沢の一部、神沢川の一部まで設定されています
 
釣れる時期は春から秋で、水量が安定した春から初夏は浅い瀬にもアマゴが入りやすくなります。渇水が進む盛夏は浅い直線区間を長く釣るより、淵、堰下ではない自然の落ち込み、大石周り、木陰など水深が残る場所を優先します。雨の直後は小河川ほど水位が変わりやすいため、濁りと流速が強い時は入らない方が安全です
 
狙う場所は落ち込みの白泡脇、瀬肩、小淵の流れ込み、岸際の岩陰です。水量が少ない時は淵の中央より、流れが淵へ入って最初に深くなる場所を狙います。魚との距離が近いため、川へ下りる音や石を踏む音でも警戒されやすく、1か所へ近づきすぎないことが大切です
 
ルアーでは3〜5cm前後のミノーや小型スプーンを使い、短いキャストで落ち込みごとに探ります。水深が浅い場所ではシンキングミノーを長く沈めず、着水後からすぐに操作します。テンカラは枝の少ない区間なら使いやすく、毛鉤を落ち込みの上流へ入れて自然に流し込む方法が向いています
 
仕掛けは本流より軽く、小さくする方が扱いやすくなります。ルアーでは深く潜りすぎるものより、短い距離で姿勢が立ち上がる小型ミノーを使い、餌釣りではオモリを重くしすぎず餌が石の間へ入り込まないようにします。西阿多古川でもワームとワームオイルは禁止です
 
西阿多古川沿いには釣り専用駐車場やトイレが連続してあるわけではありません。道路が狭い場所では退避スペースを駐車場所にせず、民家、農地、林道入口を塞がないようにしてください。トイレは阿多古川本流側や熊地区の施設で済ませ、上流へ入る場合は携帯トイレも用意しておくと安心です
 
規制は阿多古川本流と同じ阿多古川漁協の遊漁証が必要です。六郎沢は六郎沢橋より下流側、神沢川は鐘鋳場橋より下流側が漁場区域となっており、支流名だけを見て上流へ入り続けないことが必要です。西阿多古川から別の沢へ入る場合も、漁場区域を外れていないか注意してください
 
注意点は山間部の細い道路と退渓場所です。釣り上がることだけを考えて進むと、護岸や急斜面によって道路へ戻れない区間があります。川へ下りる時に退渓できる場所も見ておき、暗くなる前に道路へ戻れる距離で釣ってください
 


天竜川水系の渓流釣りで釣果を狙う方法

 

アマゴを狙う時は、深い場所を探すより「餌が流れてくる筋」と「魚が逃げ込める場所」が隣接している場所を探します。瀬肩の横に大石がある、落ち込み直下に深みがある、流心の横だけ流れが弱い、支流が合流して水温や流速が変わるといった場所は、アマゴが餌を待ちやすい条件が重なります
 
最初の1投は手前から入れます。水際まで歩いてから対岸へ投げると、岸際や手前の瀬にいた魚を先に散らします。岸から数m離れた場所で手前の流れを通し、その後に中央、対岸側へ範囲を広げる方が効率的です。特に水窪川や阿多古川の透明度が高い場所では、魚が見える距離まで近づいた時点で向こうからも見られていると考えた方がいいです
 
ルアーでは流れに対して真横へ投げ続けず、アップ、アップクロス、クロスと角度を変えます。同じ石の前でも投げる位置が変わればミノーが横を向く場所が変わり、魚の正面へ入る角度も変わります。追ってくるだけで食わない場合はルアー交換を続ける前に、通す角度と速度を変える方が反応が戻ることがあります
 
餌釣りとテンカラでは、1つの淵を長時間粘るより上流へ少しずつ移動する方が向いています。アマゴは最初の数投には反応しても、仕掛けが何度も頭上を通ると警戒します。落ち込み、瀬肩、大石裏を数投ずつ探り、反応がなければ次へ進むテンポを保つと広い範囲を探れます
 
雨後は増水したから釣れると決めつけず、水色を見ます。底石が薄く見える程度の濁りなら岸際や反転流へ魚が寄ることがありますが、川底が見えず流木が増えている状態では釣果より安全を優先してください。谷の上流で強い雨が降ると、自分のいる場所が晴れていても水位が上がることがあります

 


天竜川水系の渓流釣りで使う仕掛け

水窪川と阿多古川でルアーを使う場合は、4.6〜5.6ft前後のUL〜Lクラスのトラウトロッド、2000番前後のスピニングリールが扱いやすくなります。ラインはナイロン3〜5lb前後、またはPE0.4〜0.6号前後に4〜6lb程度のリーダーを組み合わせます。ルアーは4〜5cm前後のシンキングミノーを軸に、3〜5g前後のスプーン、小型スピナーを加えると瀬から淵まで探れます
 
川幅の狭い翁川や西阿多古川では長いロッドや重いルアーを使う必要はありません。短いキャストで落ち込みへ入れやすいロッドと3〜5cm程度のミノーを使い、浅い場所では沈めすぎないことを優先します。水窪川本流の流れが強い場所では少し重量を上げ、ルアーが水面へ浮き上がらない重さにします
 
餌釣りは4.5〜6m前後の渓流竿を基準に、川幅と頭上の枝に合わせて長さを変えます。道糸とハリスは細めにし、ミミズ、ブドウ虫、川虫などを使います。オモリは底を転がし続ける重さではなく、餌が底石の少し上を流れる程度に調整すると根掛かりを減らせます
 
テンカラは3.3〜3.6m前後の竿が使いやすく、小規模支流では短め、本流では少し長めにすると狙う流れへ届かせやすくなります。ただし気田川ではリールとルアーが禁止されているため、水窪川や阿多古川と同じルアータックルを持ち込んで使用しないでください。気田川では餌釣り、テンカラ、流し毛針、定められた区域と条件でのフライを使います
 


天竜川水系の渓流釣りの規制と注意点

気田川、水窪川、阿多古川は漁協が異なります。気田川では気田川漁協、水窪川では天竜川漁協、阿多古川では阿多古川漁協の遊漁証が必要です。1枚の遊漁証で3河川を移動して釣ることはできないため、同じ日に別水系へ移動する場合もそれぞれの漁場に合った遊漁証が必要です
 
気田川で特に重要なのがルアーとリールの使用禁止です。また本流、熊切川、杉川にはアユ友釣専用区が設けられる時期があり、その区域ではアマゴ釣りもできません。門桁取水堰堤、豊岡堰堤、気田堰堤、気田頭首工などの周辺にも禁漁区があります
 
水窪川では西渡堰堤より上流側が天竜川漁協の漁場となり、水窪川本流と翁川などでアマゴを狙えます。有本取水堰や水窪川蓋渠などの周囲には採捕禁止区域があり、堰堤周辺では立入そのものが禁止されている場所もあります。柵、ロープ、立入禁止表示を越えて川へ下りないでください
 
阿多古川では餌釣り、フライ、テンカラ、ルアーを使えますが、ルアーは1本までで、ワームとワームオイルは禁止です。天竜川との境界側、上野東光淵、瀬戸淵、熊東橋上流堰堤から松山橋周辺などには禁漁区があります。西阿多古川は漁場に含まれますが、六郎沢と神沢川は漁場となる範囲が限られています
 
アマゴは12cm以下を持ち帰れません。小型魚が掛かった場合は魚体を乾いた地面へ置かず、できるだけ水中で針を外して戻します。魚を持ち帰る場合も必要な分だけにし、小型魚が連続する場所では同じ淵を釣り続けず移動する方が資源への負担を減らせます
 
最後に最も注意したいのが増水です。気田川は本流の押しが強く、水窪川は山間部で水位が変わりやすく、阿多古川も上流部では谷が狭くなります。水面を流れる枝が増える、濁りが急に強くなる、石の頭が短時間で隠れるといった変化が出た場合は、その場で釣りを続けず岸へ戻ってください。渓流ではあと1か所だけ釣りたいという判断が危険につながりやすく、魚より先に帰れるルートを確保しておくことが大切です