東京の釣り場
多摩川河口の釣り場
※立入禁止区域・河川敷への車両乗入禁止場所あり
多摩川河口は、東京都大田区羽田と神奈川県川崎市川崎区の間を流れる多摩川が、東京湾へ注ぐ汽水域の釣り場です。河口部にはコンクリート護岸、ヨシ原、砂泥質の干潟、浅い瀬、深い流路があり、潮位によって水面の位置と釣り場の形が変わります
釣り場として考えられる範囲は、大師橋周辺から海老取川合流部、多摩川スカイブリッジ周辺、河口干潟までです。東京側と川崎側では護岸の高さ、水際への近づきやすさ、トイレや駐車場の状況が異なるため、狙う魚と釣り方に合わせて釣り座を選びます
多摩川河口で中心になる魚は、マハゼ、シーバス、クロダイ、キビレ、マゴチです。汽水域のため、ボラ、コノシロ、サッパ、ウナギ、マルタ、コイなども入ります。干潟と流路には小魚、カニ、エビ、貝類が生息し、これらを狙って大型魚が河口へ入ってきます
マハゼは護岸際と干潟の縁、シーバスは橋周辺や流れの境目、クロダイとキビレは護岸際や貝類のある底、マゴチは河口寄りの砂泥底と流路の落ち込みを狙います。同じ河口内でも、潮位によって魚がいる場所が移るため、水面の広さ、流れの向き、干潟へ入る水を確認することが大切です
主な釣りポイントと特徴
多摩川河口は、大きく分けて「東京側の羽田水辺の楽校・大師橋干潟」「海老取川合流部」「ソラムナード羽田緑地周辺」「川崎側の大師河原緑地」「殿町緑地・殿町第2公園周辺」「多摩川スカイブリッジ下流の河口干潟」の特徴で考える釣り場です
東京側の大師橋周辺と川崎側の大師河原、殿町周辺は、護岸からマハゼを狙いやすい場所です。河口寄りへ進むほど川幅が広がり、干潮時には広い干潟が現れます。シーバス、クロダイ、マゴチを狙う場合は、浅い干潟の中央ではなく、水が通る流路、護岸際、橋の影、合流部の流れを探ります
東京側・羽田水辺の楽校と大師橋干潟
羽田水辺の楽校と大師橋干潟は、東京都大田区本羽田側にある多摩川河口の水辺です。緩やかなコンクリート護岸と干潟があり、マハゼの生息調査やハゼ釣り体験が行われている場所です
干潮時には護岸の前へ砂泥質の干潟が広がり、細い流路や水たまりが残ります。満潮へ向かうと干潟へ水が入り、マハゼが護岸際や浅い溝へ移動します。足元を短いのべ竿で狙う場合は、水が護岸側へ戻っている時間が釣りやすくなります
マハゼは護岸の段差、干潟の縁、泥底の中にある硬い筋を狙います。仕掛けを底へ着けたまま長く待つより、数cm動かして止め、反応がなければ投入位置を変えます
潮位が下がりすぎると水面が遠くなり、短い竿では魚がいる流路へ届かなくなります。干潮時に見える溝や護岸の段差を確認しておくと、上げ潮で水没した後も魚が通る位置を判断しやすくなります
海老取川合流部
海老取川合流部は、羽田側で海老取川の水が多摩川本流へ入る場所です。川幅と流れの方向が変わり、合流部の内側、流れの外側、護岸際に緩い水ができます
マハゼは流れが直接当たる中央より、海老取川側の緩い底や多摩川との境目を狙います。シーバスは小魚が流される合流部の外側、クロダイとキビレは護岸壁面と砂泥底の境目へ入ります
水面に泡や落ち葉が帯状に並んでいる場所は、流れが接している位置です。シーバスを狙う場合は泡の中心だけでなく、泡が消える外側と護岸へ寄る流れを探ります。マハゼを狙う場合は、仕掛けが速く流されない場所へ移動します
合流部には船、係留設備、水門に関係する施設があります。船の下やロープの周囲ではなく、開放された護岸から自分の正面にある底を狙います
ソラムナード羽田緑地周辺
ソラムナード羽田緑地は、多摩川スカイブリッジから羽田空港側へ続く河口沿いの緑地です。散策路、展望テラス、休憩場所が整備され、河口干潟と東京湾方向を見渡せます
緑地全体が釣り用護岸ではありません。高潮堤防、植栽、安全柵が続き、水面まで距離がある区間もあります。釣り座になるのは、開放されていて竿先が安全に水面へ届き、後方の通行を妨げない護岸に限られます
河口寄りでは干潮時に砂泥質の干潟が現れ、その沖側に深い流路があります。護岸からルアーを使う場合は、干潟へ水が入る上げ潮と、干潟から本流へ水が戻る下げ潮を狙います。シーバスとクロダイは流路の縁、マゴチは砂泥底から深くなる落ち込みを探ります
川幅が広く見えても、浅い干潟の中央へ重いルアーを入れると底を擦り続けます。水面の色が濃く見える筋、波の立ち方が変わる場所、流れが周囲より速い場所を確認し、深い部分へルアーを通します
川崎側・大師河原緑地
大師河原緑地は、多摩川河口の川崎側にある河川敷です。大師河原干潟と護岸があり、マハゼの釣りや干潟観察が行われています
干潮時には泥質の干潟が広がり、満潮へ向かうと護岸近くまで水が入ります。マハゼは干潟にできた細い流路、護岸際、泥底の中にある段差を狙います
底が柔らかい場所では、オモリが泥へ沈んで餌が見えにくくなります。胴突き仕掛けや枝針のある仕掛けを使い、餌を底から少し浮かせると、泥へ埋まりにくくなります
低い護岸では短いのべ竿を使えますが、潮位が下がると水面が離れます。足元に水がない時は干潟へ無理に降りず、長めの竿で流路の縁を狙うか、水位が上がる時間を待ちます
殿町緑地・殿町第2公園周辺
殿町緑地と殿町第2公園周辺は、多摩川スカイブリッジに近い川崎側の河口です。低いコンクリート護岸から竿を出せる区間があり、マハゼ釣りの実績があります
護岸際には小型のマハゼが入り、少し沖側の底では成長した魚が混じります。2.7〜4.5m前後ののべ竿を使い、足元から竿先の届く範囲を順番に探ります
スカイブリッジへ近づくほど川幅が広がり、干潟と流路が分かれます。シーバスは橋の影と流れの境目、クロダイとキビレは護岸際、マゴチは河口側の砂泥底を狙います
橋脚周辺は流れが変化しますが、橋上や橋の管理施設は釣り座ではありません。護岸から橋の構造物へ仕掛けを掛けない範囲で狙います
多摩川スカイブリッジ下流の河口干潟
多摩川スカイブリッジ下流は、河口干潟、浅いフラット、深い流路が組み合わさる区間です。干潮時には広い砂泥底が見えますが、平らに見える場所にも深い溝や柔らかい泥があります
岸から釣る場合は、護岸から届く流路の縁を狙います。シーバスは流路を移動する小魚、クロダイはカニや貝類、マゴチは砂泥底にいるハゼ類や小魚を追って入ります
干潟へ立ち込むウェーディングでは、陸上の護岸釣りとは異なる装備と地形の把握が必要です。上げ潮へ変わると干潟の帰路が水没し、川の流れと潮が重なる場所では水位が短時間で上がります
アカエイの釣果もあるため、干潟へ入る場合は海底へ強く踏み込まず、足元の泥を擦るように進みます。初めて入る地形を暗い時間に歩く場所ではありません
河口干潟と川底の特徴
多摩川河口の底は、砂と泥が混ざる干潟を基本に、ヨシ原の前、護岸基礎、細い流路、深い船道があります。干潟にはカニ、エビ、貝類、小型のハゼ類が生息し、シーバス、クロダイ、キビレ、マゴチの餌になります
干潮時には底の形を目で確認できます。水が残る溝、周囲より色の濃い底、カキ殻や貝殻が集まる場所、護岸の切れ目を覚えておくと、水位が上がった後の狙いを決めやすくなります
マハゼは浅い泥底と流路の縁、クロダイは貝類がある場所と硬い底、マゴチは砂泥底から流路へ落ちる斜面を狙います。根掛かりが続く場所には石、護岸基礎、貝殻が入っているため、底を引き続けず、仕掛けを持ち上げながら探ります
狙える主な魚種
マハゼ、シーバス、クロダイ、キビレ、マゴチ、ボラ
その他
コノシロ、サッパ、ヒラメ、ウナギ、マルタ、コイ、アカエイなどが混じります。淡水と海水が混ざる河口のため、上流から下る魚と東京湾から入る魚の両方が見られます
ウナギ、コイ、フナ類などを狙う場合は、多摩川に設定されている漁業権と遊漁規則の対象魚種、区域、釣り方を確認してください。アカエイが掛かった場合は、尾の付け根にある棘へ手を近づけず、素手で押さえないようにします
この釣り方で釣れます
多摩川河口では、のべ竿のハゼ釣り、胴突き仕掛け、シーバスのルアー釣り、クロダイとキビレのルアー・餌釣り、マゴチのワーム釣りを組み立てられます。護岸の高さ、干潟の広さ、流れの強さに合わせて竿の長さとオモリの重さを変えます
ハゼのミャク釣り
マハゼは、低い護岸から2.7〜4.5m前後ののべ竿を使って狙います。仕掛けは道糸、軽いオモリ、ハゼ針を組み合わせ、餌はアオイソメ、ジャリメ、ホタテなどを使います
仕掛けを底へ着けたら、数cm動かして止めます。反応がなければ横へ長く引かず、一度持ち上げて別の底へ入れます。泥底ではオモリが埋まりやすいため、強く引きずると餌も泥の中へ入ります
上げ潮では護岸際と干潟の浅い溝、下げ潮では水が残る流路側を狙います。足元でアタリが続く時は遠くへ仕掛けを入れず、魚が集まっている範囲を細かく探ります
ハゼの胴突き釣り
泥が柔らかい場所や流れがある場所では、オモリを最下部に付けた胴突き仕掛けが使えます。餌の付いた針が底から少し浮くため、泥へ埋まりにくくなります
オモリは底を確認できる範囲で軽くします。流れが強い時だけ重くし、潮が緩んだら軽い重さへ戻します。オモリを重くしすぎると小型のハゼのアタリを感じにくくなります
シーバスのルアー釣り
シーバスは、海老取川合流部、多摩川スカイブリッジ周辺、干潟の流路、橋の影、ヨシ原の前を狙います。ミノー、シンキングペンシル、バイブレーション、ワームなどを使い、水深に合わせてルアーを選びます
浅い干潟では、底へ沈みすぎるルアーを使うと泥やごみを拾います。水面直下から中層を通せるルアーを使い、深い流路では沈めて流れの中を探ります
上げ潮では干潟へ入る水、下げ潮では流路から本流へ出る水を狙います。小魚が水面で跳ねる場所、鳥が水面を見ている場所、泡や落ち葉が並ぶ場所もシーバスを探す目安になります
クロダイ・キビレ釣り
クロダイとキビレは、護岸際、カキ殻や貝類がある底、橋周辺、干潟の流路を狙います。ルアーでは小型のバイブレーション、ワーム、底を探れるリグを使い、餌釣りではカニやアオイソメを使います
底を引く場合は、泥底だけを長く探るのではなく、硬い感触へ変わる場所、貝殻が当たる場所、護岸基礎の外側を確認します。根掛かりが続く時は仕掛けを軽くし、底へ着けた後に持ち上げながら動かします
護岸際を狙う場合は、餌を水面付近から底までゆっくり落とします。糸が途中で止まる、横へ動く、着底前に緩む変化が出た時は、魚の重さを確認してから合わせます
マゴチのルアー釣り
マゴチは、多摩川スカイブリッジ下流の砂泥底、干潟の縁、深い流路へ落ちる場所を狙います。ワームやバイブレーションを使い、底から離れすぎない範囲を通します
泥底ではルアーを着底させたまま引くと沈み込みます。着底を確認した後に少し持ち上げ、底の上を跳ねるように動かします。流れが強い場所ではルアーが浮きすぎない重さを使います
マゴチは浅い干潟の中央より、地形が深くなる境目に入ります。干潮時に見える溝や落ち込みを確認し、水位が上がった後に同じ位置を狙います
多摩川河口で釣果を狙う
多摩川河口で釣果を狙うには、満潮と干潮で変わる水際の位置を把握します。干潮時には干潟が広く現れ、魚は水が残る流路へ集まります。上げ潮が始まると、マハゼ、クロダイ、シーバスが干潟と護岸側へ移動します
マハゼを狙う場合は、水が浅い時に流路を探し、水位が上がった後は護岸際へ移ります。同じ場所で反応がなければ、泥底、硬い底、流路の縁を分けて探ります
シーバスは潮が動く時間と小魚の位置を見ます。河口全体で水面に変化がない時でも、合流部、橋の影、ヨシ原の前には流れが残ります。水面の泡や浮遊物が動く方向を見て、流れが接する位置へルアーを通します
クロダイとキビレは護岸際と貝類のある底、マゴチは流路の落ち込みを狙います。すべての魚を同じ場所で待つのではなく、狙う魚に合わせて護岸、干潟、流路を使い分けることが釣果につながります
施設・アクセス情報
多摩川河口には、東京側のソラムナード羽田緑地、羽田水辺の楽校、川崎側の大師河原緑地、殿町緑地などがあります。場所によってトイレ、水道、ベンチの有無が異なります
釣具や餌を販売する設備は河川敷にありません。餌、予備仕掛け、飲み物、ごみ袋、タモ、夜釣り用のライトなどは到着前に準備します
駐車場
多摩川河口の水際に、釣り人専用の駐車場はありません。川崎側では河川敷への車両乗り入れと駐車が禁止されている区間があり、大師河原水防センターにも一般来館者用駐車場はありません
東京側では本羽田公園に有料駐車場がありますが、公園利用者向けの施設です。河口寄りのソラムナード羽田緑地には、釣り人向けの専用駐車場はありません
車で向かう場合は、周辺の時間貸し駐車場を利用します。河川管理用道路、堤防上、緑地入口、空港関連施設、橋の下へ駐車せず、駐車場から徒歩で移動してください
トイレ
東京側では、ソラムナード羽田緑地にバリアフリートイレがあります。羽田水辺の楽校と大師橋干潟側では、本羽田公園の公衆トイレを利用できます
川崎側では、多摩川緑地大師河原地区にトイレと水道があります。殿町緑地と多摩川緑地殿町地区にはトイレと水道がないため、駅や大師河原側で済ませてから移動します
河口部は南北と東西の移動距離が長いため、釣り座を決める前にトイレの位置を確認してください
所在地
多摩川河口は、東京都大田区羽田と神奈川県川崎市川崎区大師河原・殿町の間にあります。大師橋から多摩川スカイブリッジ、東京湾へ続く河口干潟までが主な釣り場です
アクセス
東京側の大師橋干潟と羽田水辺の楽校は、京急空港線の大鳥居駅や周辺のバス停から徒歩で向かえます。ソラムナード羽田緑地と河口寄りは、京急空港線・東京モノレールの天空橋駅、羽田空港第3ターミナル駅が利用できます
川崎側の大師河原緑地は、京急大師線の東門前駅から徒歩で向かえます。殿町緑地と多摩川スカイブリッジ側は、小島新田駅から徒歩で移動できます
河口は区間が長いため、東京側と川崎側を徒歩で簡単に移動できる釣り場ではありません。狙う場所を決めてから利用する駅を選びます
注意事項
多摩川河口は潮位によって水面と干潟の形が変わります。干潮時に歩けた場所でも、上げ潮へ変わると帰路が水没します。干潟へ入る場合は水位の上昇を確認し、岸へ戻る時間を遅らせないようにしてください
河口にはアカエイが入ります。底釣りで掛かった魚が重く動かない場合や、干潟でエイを見つけた場合は、尾の付け根へ近づかないでください
立入・釣り禁止情報
多摩川河口で利用できるのは、河川敷、緑地、護岸として開放されている範囲です。水門管理区域、空港関連用地、橋上、船着場、工事用フェンスの内側、立入禁止表示のある護岸には入れません
河川敷への車両乗り入れが禁止されている場所では、自動車やオートバイを入れないでください。護岸の一部が工事や管理作業で閉鎖されている場合は、過去の釣果にかかわらず現地の表示を優先します
マナー
多摩川河口の河川敷と緑地は、散歩、ジョギング、自転車、干潟観察などにも利用されています。竿、タモ、バッグ、三脚を通路へ広げず、後方を確認してから仕掛けを投げます
使用済みの針、切れた糸、餌の容器、飲食物のごみはすべて持ち帰ります。余った餌を干潟や護岸へ捨てず、釣り座へ落とした餌も回収してください
多摩川河口は、護岸際のマハゼ、流れを狙うシーバス、干潟と貝類を回るクロダイとキビレ、砂泥底のマゴチを狙える釣り場です。東京側と川崎側で足場と施設が異なるため、狙う魚、潮位、移動手段に合わせて釣り座を選ぶことが釣果につながります