ただ巻きエギングは釣れる!
やり方、スピード
向いてるエギ

ただ巻きエギングってご存知でしょうか。私は4年ほど前に知り当時見よう見まねでやってみた所、たまたままぐれで1~2杯釣れただけで通常のシャクるエギングの方が釣れると思い、いつからかやらなくなりました
改めてやってみようと思ったきっかけはどうしてもロストしたくエギがあり、ロストさせない為にはボトムステイさせないエギング。すなわち中層でフォールさせるやり方となりますが、それだけだと釣り方の引き出しが絞られ中々釣果が出にくい事が多く、ただ巻きエギングもロストしない手法だと思い出し改めて本格的にやるようになりました
YouTubeなどでただ巻きエギングと検索すると大抵が磯やサーフ、ゴロタ浜でシャローエリアであったり、底に障害物が多数などシャクリ+フォールの釣りだと根掛かり続出みたいな場所でただ巻きエギングをやってる人が多く、私は普段堤防でエギングをしているので、その動画から中々ヒントが得られずにいたのですが1年以上掛けて堤防のような水深のある場所であっても釣れるただ巻きのエギングスタイルを見つけたので、そこを中心に諸々お伝えします
元々エギングと言うのはシャクりを入れてフォール、そのままエギをボトムステイさせアタリを待つやり方で釣れるのはフォール中、もしくはボトムステイ時となります。実はこのやり方は昔からある訳で無く、おそらく10~15年前からであり、決してスタンダートな手法では無く新参スタイルなのです。以前はボトムをずるずる巻くだけのエギングが主流。しゃくりが主流になったのはPEラインが普及してからだそうです。イカ漁師に関しては曳きエギを使うのですが、これが所謂ただ巻きエギングの祖であり江戸時代からあるプロが認めたやり方でもあるのです
やり方

とても簡単です。任意のレンジまでエギを落としたらリールを巻くだけです。巻くスピードは後程書きます。ロッドの角度ですが自分の立ち位置と水面までが近く表層付近を巻く時はロッドを立て気味にしてください。立ち位置と水面まで遠い。または水深のある場所で底を巻く時は寝かし気味がよいです
攻めるレンジ
YouTubeでただ巻きエギングをしてる人は中層、だいたい表層より中層を巻いており私も真似てましたが表層付近は高活性のイカがいれば反応しますが、そうで無い場合反応無いのであまり釣れませんでした
一度底まで落としボトム付近を巻く方がある程度水深のある場所では明らかに反応が良いです。エギをロストしたくなければボトム付近まで落とすでも問題ありません。私は根掛かり率が低い場所では一度底まで落とし少しボトムステイから巻き始める事が多いです。これの方が釣れる確率が高いからです
活性の高い時間帯、時期、潮が効いてる時、潮目が入ってる時などは表層にもイカが入る事が多いので是非狙ってください
ロッドのタイプ
ただ巻きエギングではソリッドティップの方がアタリを弾かないと言われてますがソリッドとチューブラーで比較して際に差異はあまり感じませんでした。アタリに関しても特にどちらが優れて訳でもありません。もっと言えばサビキ釣りなどに使う万能ロッドみたいのでも十分釣れます。但し重いと腕が疲れます
ただ巻きエギングしかやらない人はロングロッドを好みます。飛距離が出るからです。ですが私は自分にあったレングスのロッドを使いシャクるエギングもやりつつ、ただ巻きエギングもやってみる方が釣果に繋がり易いと思います。要は普段使ってるロッドで問題ありません

向いてるエギ
ダートが得意なエギよりフォールが安定しているエギがいいと思います。所謂抵抗系のエギです。沈下速度は遅めがよいのでシャロータイプがおすすめですが、横風時などはベーシックがいいと思います。私はシャロータイプのエギに2g程度のシンカーを付けて対応しています。サイズは基本3.5号が良いですが、活性が低い時は2.5~3号が有効です

おすすめエギ

餌木猿 スーパーシャロー
ただ巻きエギングと言えば、とにかく一番釣れるとされているのが餌木猿3.5号スーパーシャローです。私もこれで一番釣っています。夜なら赤テープ。まずめなら金テープ。澄み潮やスレてる時は青テープが釣れます。餌木猿についてはこちらにインプレ掲載中です

出典
ヤマシタ
餌木猿のような非クリア系のエギで反応無ければ、クリア系のエギ王Kの3.5号を使ってみてください。ある程度水深があるならシャロー。3m以下の水深の時はスーパーシャローがおすすめです。カラーは定番ですがムラムラチェリー。ブルー夜光のぶちぶちコーラルなどもいいと思います

出典
アマゾン
抵抗系のエギと言えばこれ!現行モデルでは無いので手に入りにくいのが難点です。タイプSのハッスルナイトは見かけたら買っとくべきです
巻くスピード
YouTubeではリール回転1秒くらいと言ってましたが個人的にはリール1回転3~4秒くらいで巻き、エギが浮いてきてると感じたら7~10秒ストップして再度巻きなおすが反応が多いです。イカが高活性時は一回転1~2秒くらいです。大切なのは潮の重みを感じながら巻く事で重い所はゆっくり巻く。軽い所は早めに巻くって感じです。ヒットする時は大抵潮が重く感じる所です。潮のヨレ(壁)が重く感じるのでヨレがある場所を重点的に狙ってください
時間帯
【昼】
ただ巻きはどちらかと言えば夜&朝まずめが有利ですが昼でも一応釣れます。ただ巻きで反応が無ければ、少しシャクリを入れてから20秒程度巻くと釣れるパターンが多いです
【夜】
ただ巻きは日が落ちてからと言われるくらい暗くなってからが強いです。日が落ちて空や海が暗くなるとイカの活性が上がり易く、また上へ浮いてきやすいのが良いのだと思います
アタリの出方
ただ巻きの良さはアタリが分かり易い点です。アタリで一番多いのは巻いてると重くなるパターン。エギを抱いてるなり、触腕掛かりしています。抱いてる時は横抱きでカンナで掛かってない時もあります。その際はバレる事があります
エギをひったくるパターン。巻いていて急に軽くなるパターンもあります。軽くなる時はおそらくエギを抱いたイカが自分の方向に向かっているのだと思います。「パンッ」とロッドを叩くようなアタリがあります。所謂イカパンチですが、この時は乗らない事が多いです。おそらく触腕でエギをはたいた時に出るアタリです
合わせ方
ただ巻きエギングではアタリがあっても強く合わせないでください。触腕掛かりが多いので強く合わせると身切れします。アタリがあっても、そのまま巻き続ける。もしくは少しだけロッドを立てる程度の合わせをしてください
ドラグ調整
ドラグは緩めにしてください。イカがエギに触った時にドラグがキツイとアタリを弾き易いからです。大物の場合はドラグが緩いとかなりラインが持ってかれるので少しドラグをきつくして巻き上げ&取り込みをしてください
ただ巻きを使うタイミング
私の場合は最初にただ巻きをする事が多いです。理由はマイエリアのイカがスレてる事が多く、シャクリに反応しにくい個体が多いのと、ただ巻きならシャクらないのでスレ化しにくい点です。ポイントを移動する際、最後に一応ただ巻きで狙う事も多いです
場所
磯、サーフ、ゴロタ浜

エギが届く場所が大抵3m以内の水深の為、表層よりやや下、2mくらいを巻くイメージです。浅場は根掛かりしないように少し早めに巻きます(リール1回転1~2秒)。回遊待ちというよりランガンして高活性のイカを探す方が釣果が出やすいです。磯&サーフエリアは潮が動かない(流れない)と中々釣れません。潮が動かない場所は2~3投で反応無ければ移動がいいと思います。潮通しがよくイカの回遊が見込めそうな場所は回遊待ちという手もあります
堤防、岸壁

堤防や岸壁は潮通しの良い場所で高活性のイカ狙いも無論ありですが、潮通しが悪いポイントであっても居つきのイカがいれば結構釣れます。個人的にはこの手のポイントはイカが低~中活性なのでシャクるより巻いた方が釣れるイメージがあります
秋イカシーズンで5mおきにエギンガーが並ぶような状況等でシャクリでは反応しないイカが巻きで釣れる。なんて事はよくあります。堤防&岸壁はスレイカにも、ただ巻きは有効です
最終手段は
ボトムずる引き&ボトム放置
シャクっても、ただ巻きでも釣れない時はボトムずる引き&放置が最後の切り札です。ズル引きはエギを着底させ少し間をあけます(イカに興味を持たせる)。その後10~15秒ほどゆっくりリールを巻きます。巻きのスピードはリール1回転3~4秒。これ以上遅くすると根掛かりが多発します。巻いた後は手を止めてボトムステイでアタリを待ちます。だいたい15秒くらいステイさせます。反応無ければ又リールを巻く&ボトムステイを繰り返します
ボトム放置はシャクリを入れフォールの後に1分程度ボトムステイさせます。基本スレイカに向けた誘いなのでシャクリは少し動かす程度がいいと思います。私は一回だけ跳ね上げるようにシャクってます。ボトムずる引き&放置はどうしても根掛かりしやすいので、ロストしても心のダメージが少ないエギを使用するのも一つの手だと思います
最後に

磯、サーフ、ゴロタ浜であれば、ただ巻きエギング是非試してください!堤防&岸壁は足場がよく比較的近くに車が停められる為、どうしてもエギンガーの数が多くスレイカが多いのでただ巻きエギングだけでは、どうにもならない状況になると思います
私は通常のエギング、ショアティップラン、ただ巻き、ボトムずる引き&放置を組み合わせ釣果を狙いますが、ただ巻きエギングの長所は兎に角ほぼロストしない。アタリが取り易い。しゃくらないので疲れにくいと沢山あります。エギングの後半など疲れて、ぼやーっとただ巻きしていても釣れた事が多々あります。是非皆さんもやってみてください
更新日 2025年3月16日
著者 古田晃広