SUP(サップ、カヤック、ボート)
エギングでイカを釣る

近年のエギングブームでイカが釣れる時期は堤防や岸壁、漁港、磯、サーフなど陸っぱりからエギングが出来る場所はエギンガーだらけの状況になっています。特にアオリイカはイカの中で目が良く視力が0.6あると言われ(他のイカは0.01以下)20m先まで見えているとされています。ピーク時は20m程度の堤防に7~8人エギンガーが並びエギを海に投げます。釣ることが難しい上にマナーの良くない人は声も掛けず、すぐとなりに入って来る。両隣の人とラインがクロスしないかと楽しさよりストレスが勝る事もしばしば。そんな時におすすめなのが脱陸っぱりエギングであるサップ、カヤック、ボートを使ったエギングなのです
私はサップ派なのでSUPエギングを中心に実際のやり方や道具(装備)、注意事項などを記載していきます
ポイント

サップ(カヤック、ボート)エギングは沖に出れば良いと言う訳ではありません。イカの通り道やイカが溜まりそうな場所で行う事で釣果が得られます
イカの通り道とは潮通しの良い場所を指します。基本サップフィッシングやカヤック、2馬力ボートの場合、安全面を考慮してあくまでも目視で陸地が見えてる範疇でエギングする事をおすすめします。その中で海の色が変わってる場所や急に深くなっている場所。潮目が頻繁に出る場所。ベイトがいる場所、ゴミが浮いてない場所(浮いてる場所は潮が淀んでいる)などです
潮通しのよい場所は陸っぱりエギングでは基本回遊待ちですがサップエギングでは数回エギを投げて反応が無ければ移動するのがベターです。陸っぱりエギングと違い沖にいるイカはほとんどスレて無いのでエギに反応するイカがいれば、すぐに抱いてきます
イカが溜まりそうな場所とは潮の壁(ヨレ)、かけあがり、藻場、しもり、ベイトが沸いてるポイントです。潮の壁とは潮が動く場所とそうで無い場所の境に存在し、そこに魚やイカが溜まり易い傾向があります。潮の壁についてはYouTube動画で勝俣勝さんと言う方が詳しく説明してるので、それを参考にしてください
サップエギングは明るい時間帯にするのでイカが隠れやすい場所である岩場(磯)なども一級ポイントになります。春から初夏なら産卵時期なので藻場もよく、またアジ、イワシ、サバなどの小魚が付いてる、もしくは回遊している場所はイカも付いてると考えてよいです。魚群探知機で地形やベイトの有無を確認出来るとサップエギングの精度があがります
遊漁船のティップランエギングはその道のプロが深場も含め、イカがいる場所を探し当ててポイントを選定しますが個人のボートやサップは限界があります。陸から然程離れてない場所で最も実績のあるポイントは磯周りです。磯周りは地形変化が大きいのでかけあがりがある事が多く、イカの隠れ家にもあるので岩の陰から餌(エギ)を狙う個体も多々います
海に入る際、私の場合は足場がフラットな砂浜等から入水して岩場(磯)を目指します。沖から陸側の岩場にエギを打ち込むイメージですボートでのバスフィッシングに近いイメージです。春なら藻場にもエギを投げます。潮通しやいい場所やベイトの回遊があるならサーフやゴロタもいいですが、こちらは2投して反応無ければエギで釣れるイカが現時点でいないと判断して良いと思います。サップエギングは回遊待ちよりランガンがコンスタントに釣果を出す秘訣です
ロッド、リールなどの装備
サップフィッシングはティップランエギングが基本なので出来ればロッドはティップラン用が向いています。そうで無い場合は取り回しが楽な7フィート台のショートロッドでティップでアタリが取り易いソリッドティップが向いてますが無い場合は普通のエギングロッドでも問題ありません
リールは2500~3000番台。PEラインは0.6~0.8号。根が荒い場所ではリーダーチェックはこまめに行いましょう
釣り方
主に2通りありアンカーでサップを固定して狙うパターンと流しながら(ドテラ流し)狙うパターンです
アンカーで固定させて狙う

SUPエギングに慣れてない人はこちらから始めた方が良いと思います。イカがいそうなポイントに到着したらアンカーを落としてサップを固定します。エギはティップラン用もしくは通常のエギにティップラン用シンカーもしくは外付けのシンカーを付けてティップランエギングで狙います
サップは固定しているので出来るだけエギを遠投します。着水後にエギを着底させます。エギの着底が分かりにくい場合はエギを少しずつ重くしていきますが、重くなるほど根掛かりしやすいのでバランスのよい重さをチョイスしてください
着底後に5回程ショートジャークでシャクリを入れ、ゆっくり巻きます。イカがエギに反応すれば巻いていて重く感じる&もしくは軽く感じる。またはティップが入るなり戻ったりします。アタリの取り方は慣れればアタリなのか潮が重いだけなのか判別出来ますが、分からない内はあやしいと思ったなら一応アワセを入れてください
巻いていて軽く感じるより重く感じる方がイカのヒット率が高いです。例えば沖から陸側の磯場になどに投げる場合など、もし巻きで軽く感じるならサップを移動させて巻きが重く感じる方向からキャストする事でヒット率が上がります
流して狙う
2馬力ボートや足漕ぎカヤック。もしくは風や海流がある時にはサップを流しながらイカを狙う事が出来ます。所謂遊漁船でティップランエギングをする際に使うどてら流しです
こちらは遠投は不要です。エギが着底したら5回程ショートジャークでシャクリを入れてテンションフォールでアタリを待ちます。サップが移動しているのでテンションフォールでも実際は巻いているのと同じ状況になります。補足というか確認の為に記載するとサップが流れる方向と逆方向にエギを投げテンションフォールを掛けないと意味がありません(サップの移動方向とエギを投げる方向が同じだとエギは真下に沈んでいきます)
アタリの取り方は先程記述した内容と一緒になります
気を付ける点が幾つかあります。元々の海流や風に合わせて流す方がやりやすいです。右から左に流れる海流なら自分も同じく、そちらに流す感じで2馬力ボートや足漕ぎカヤックなら、その方向に移動させる。サップ等で風や海流が無く流れる状況でない限り、この手法は諦めます
流して狙うやり方は夢中になっていると遥か沖合まで流される事があります。一投したら自分の立ち位置を必ず確認しましょう
以前レンタルの足漕ぎカヤックでカヤックエギングをした事があります。夢中になって漕いでいたら帰る頃には足が攣ってしまい、尚且つ海流と風が沖に向かってたので帰還するのが本当に大変でした。日はどんどん沈んでいくのに、ぜんぜん岸に近づかない…。正直命の危険を感じたくらいです
話しが変わりますが、ちょうどこの記事を書いてるタイミングで消防車や救急車のサイレン音が鳴り響き、仲間からの連絡で徒歩3分のいつもエギングをしている場所に人が流れてきたそうです(海難事故)。一昨日、強く降った雨が止んだ足場が濡れ、霧が立ち込める状況の中、磯でエギングをしている人が数人いました。その方の誰かが事故にあったか定かではありませんが確率は高いと思います。満月週の大潮でアオリイカが釣れる確率は高いですがサップエギングにしろ陸っぱりにしろ命を捨ててまでやる事では無いので安全対策は絶対に怠らないでください
ちなみに私はサップエギングなら春から秋の日中で風の無い時しか行いません。磯エギングに関しては雨天や強風時は絶対やりません。丑三つ時に掛かる時間もやりません。別の意味で怖いので(苦笑)
おすすめエギ

2.5~3.5号のティップランエギが良いと思います。最も釣れるとされるのがダートマックスTRですが、まともな金額で売って無いのでティップランナーがおすすめです。それ以外にはダイワのエメラルダスボート。ヤマシタのエギ王TRなどもよいと思います。通常のエギにティップランナシンカーや水深10m以下なら2.5g程度のシンカーを付けてもいいです。エギが軽いほど底は取りにくい(分かりにくい)ですが、根掛かりロスト率は低いです
カラーはケイムラ系や深めの場所や曇り&雨なら紫系が実績高いです
ここからはサップフィッシングの知識や必要な装備、安全対策、注意事項を記載していきます。実際にサップエギングした時の写真を撮影したので、そちらを紹介していきます
SUPとは
SUPとは「Stand Up Paddleboard(スタンドアップパドルボード)」の略称です。その名の通りボードの上に立ちパドルを漕いで水面を進んでいく新感覚のアクティビティ
サーフィン(ロングボード、ショートボード、ボディボード)の系統にあたりますがSUPは波に乗るのが目的ではなく、海の上を散歩するイメージ。しかしSUPで波乗りをする強者もかなりの数、存在します
SUPボードの種類
【ハード&ソフト】
ハードタイプ

ハードボードは素材にカーボンや樹脂を使用していています(木材のボードもあります)インフレータブルボードに比べてたわみが少ないのでスピードが出しやすいことが特徴です。しかし折りたためないので収納には注意が必要です
ソフトタイプ
※空気を入れるインフレータブルボード


釣りに特化したボードです。荷物を固定するバンジーコードや、竿を固定できるロッドホルダーが付いているボードもあります。転覆しにくいです
ヨガ・フィットネスボード


準備編








安全対策
船、カヌー、釣り人に近づかい
安易に近づく事で巻き込まれや衝突などの事故に繋がります
船やボードが通過したら
凪の日でも船やボードが自分の近くを通過すると必ずうねり(波)が発生します。その際は釣りは一度中断して、うねりに集中してください
服装



実釣編











最後に


更新日 2025年3月16日
著者 古田晃広