スクイッドクラフト・跳躍
釣れる?釣れない?
インプレッション
魅力や使い方を徹底分析

エギと言うのはダート性能に特化させればどうしても潮受けに難が出てしまい、潮受けに特化させると今度はダートしにくいエギになってしまいます
例えばエギ王liveやワイルドチェイスなどはシャクれば綺麗にダートしますがフォールはふわふわしている感じで、また潮のヨレなど潮が効いてる場所の判断に付きにくいもデメリット。秋イカなどは多少フォールがふわふわでも抱いてくれますが少し渋くなると、とたんに反応が悪くなります
エギ王K、エメラルダスステイ、餌木猿などはフォールがかなり安定しており、潮のヨレも認知しやすく多少の風や流れでもエギを抱かせる能力がある反面、ダートが弱いのでダートに反応するイカは釣れにくい傾向があります
2024年に発売された34の新ブランド、スクイッドクラフト・跳躍は職人による桐製のハンドメイドエギで桐だからこそ、しっかり潮に馴染み安定したフォールが出来つつ、シンカーを特殊形状にした事でダートもしっかりする、餌木猿の上位交互のようなエギになっています
ちなみに私は餌木猿使いでアオリイカが一番釣れるのは餌木猿と思っていますが餌木猿はしゃくってもダートしない。また2~3段シャクりをすると、どうしてもシンカーにリーダーが引っかかる現象が割と頻繁に起こるのでアクション(誘い)に制限が掛かってしまうのですが、跳躍は複数シャクりをしても全くと言ってよいほどリーダーがカンナに引っかからず自由にアクションが可能なエギです
ここからは跳躍の使い方などを記載していきます
跳躍の使い方
餌木猿もそうですが桐製のエギは何かアクションせずとも勝手に釣れます。それこそ流すだけ。巻くだけでも十分釣れるのです
桐ならでは潮受けの良さとフォール性能&木の節によるイレギュラーな動き(アクション)がそうさせるのです
跳躍で個人的に釣果が出るのは「巻きの釣り」と「2~3回しゃくりダートさせてフリーフォール」だと思います
【ただ巻き】

中層を巻く時はイメージとして水面下1~2mを引いてくるイメージです。巻きのスピードはリールのハンドル一回転を2~3秒くらい。潮が感じながら巻きます
ボトム付近を巻く際は必ず着底では無く底付近まで落とすでOKです(根掛かり防止)
こちらも巻くスピードは先程と一緒ですが巻き続けるとエギはどうしても浮き上がってきます。巻くスピードを少し緩めるなり、数秒巻くのを止めて浮きあがりを避けます
【2~3回しゃくってフォール】
活性の高いイカほど表層にいるので上から攻めて反応が無ければ底まで落とす感じです。フォールはフリーフォールがいいと思います
2.5号や3号があるので秋イカに使えます
また当方の地域は初夏にケンサキイカがかなり釣れますが2.5号はかなりはまります
【ボトムずる引き&放置】
エギを底まで落としたらゆっくり15秒巻き(ハンドル一回転3秒くらい)10秒止める。これを繰り返します
ボトム放置はしゃくり→着底の度に1~2分ステイさせます。根掛かりしやすい場所ではやらない方が賢明です
【全体的にスローに誘う】
秋や朝&夕まずめで潮通しが良いポイントは活性の高いイカが回遊してきます
ですがこのエギは高アピールで高活性のイカを狙うより釣り場がエギンガーだらけでスレたイカであったり、食いの渋る時間帯。居つきで活性が高くないイカを狙うのに向いてると思うのでびゅんびゅんシャクるよりスローめに大きくしゃくって誘うのがベターです
このエギだから釣れるイカがいます
跳躍のラインナップ

出典
ポイント
【サイズと種類、沈下速度】
3.5号ノーマル 3.4秒
3号ノーマル(標) 3.3秒
3号シャロー(浅) 4.3秒
2.5号 3.6秒
※2025年2月時点
【おすすめカラーとサイズ】


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ポイント
夜や濁り潮の時に反応がよいエギです

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ポイント
エギンガーだらけの時や澄み潮時、まずめ、満月週の月が出てる時、常夜灯周りでよい反応が得られます

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ポイント
渋い時や澄み潮、まずめ時に使います。青テープであまりよい印象が無かったのですが、釣れない時に試しに入れるとぽんと釣れてしまう不思議なテープです。餌木猿だとさくらブルーがそれに該当します
使う頻度はこんな感じです
牡丹色→浅葱色→常盤色
常盤色はエギ王でいう所の軍艦グリーンですが、このカラーはムラが結構あって、はまる時はこればかりになるのですが、駄目な時は全く反応しないカラーです
サイズはサーチとして3.5号投げて反応が無ければ3号シャロー(浅)。ケンサキイカが釣れる時は2.5号を多投します
個人的には3号&3.5号のスーパーシャロー(1m6.6秒くらいの沈下速度)モデルと金テープモデルを出して欲しいです
跳躍の魅力
ダート系でもあり抵抗系でもある唯一無二のエギである事
また桐製なので潮に凄く馴染みます。アタリは無論、海中の情報が手に取るように分かる操作性は他のエギにはありません。エギ王Kやエメラルダスステイなども潮受けは良いですが若干劣る感じがします
イカは潮に付く魚種なので潮のヨリ(潮が重く感じる場所)が分かりやすいのは大変なアドバンテージになります
釣れる&潮受け以外には風や早潮にも強いです。他のエギではさーと流されてしまうような場面でも餌木猿は結構踏ん張ってくれます
木製故に質感が良いのも愛着が沸きます
職人のハンドメイドで一つ一つ違うので木の節の入り方によってフォール時の動きが多少異なります。ようは当たり外れがあり、なぜか異様に釣れるエギが存在します

但し跳躍に対して一つ気に入らない所があります

目の部分が取ってつけたようなプラスチック製のアイで全体の質感を損ねておりチープと感じてしまうのです

という事でハヤシが出している餌木猿用の目玉を購入してカスタマイズしました

オリジナルと比較するとこんな感じ

上から見ると目玉がかわいいです(笑)。目玉が突起しているので若干ダート性に影響がでるかも知れませんが道具に愛着を持ちたい私はこちらがよいです
メーカーさんは現在のプラスチック製のアイでは無く、例えば真鍮の丸型プレートにSCの文字を刻印するなんてどうでしょう。私のようなデザインや道具に拘る人の琴線をくすぐると思います
更新日 2025年2月13日
著者 古田晃広