静岡県では、浜名湖の水道部や港内、御前崎から焼津にかけての港湾部、駿河湾沿岸、沼津・伊豆方面の岸壁や堤防からアナゴを狙えます
県内で公開釣果を確認しやすいのは新居弁天海釣公園と表浜名湖です。焼津港や御前崎港周辺でも複数匹の釣果があり、沼津から西伊豆ではマアナゴだけでなく、大型になるクロアナゴが掛かることがあります
アナゴは、日中に砂泥底の穴や岩の隙間へ身を隠し、暗くなるとエサを探して動き始める魚です。岸から狙う場合は夕方から夜が中心となり、砂泥底、船道、岸壁際、捨て石と砂地の境目、潮が緩む港内などがポイントになります
静岡でアナゴが狙える時期
静岡のアナゴ釣りは、春から秋にかけて釣果を狙いやすくなります。なかでも水温が上がる初夏から秋は岸近くでの活動が増え、夜のぶっ込み釣りやちょい投げ釣りで反応を得やすい季節です
浜名湖では春の夜釣りでもアナゴが釣られており、夏にはアジやイワシ、ハモなどに混じって大型が上がった実績もあります。一般的な最盛期は初夏から秋ですが、港内や水道部では冬から春に釣れる場合もあるため、季節だけでなく直近の釣果状況を確認することが大切です
時間帯は日没後から深夜が基本です。夕方の明るさが残っている時間から仕掛けを入れ、暗くなってから岸壁際や船道へ移動してくる個体を待ちます。潮止まりだけを狙うより、上げ潮や下げ潮が緩み始めた時間の方が、仕掛けを底へ安定させながら魚の移動も期待できます
朝まで狙う場合は、夜明け前にもアタリが出ることがあります。ただし、アナゴだけを狙うなら一晩中同じ場所で待つより、潮の速さや根掛かりの状態を見ながら投点を変えた方が釣果につながります
静岡のアナゴ釣りで狙う地形
マアナゴは砂泥底を好むため、岩礁が密集する場所より、港内の平らな底、船道、河口から砂や泥が入る場所、岸壁基礎の周辺が狙い目です
港内では、正面へ遠投するだけでなく、岸壁から10〜30mほど先にある船道の縁やカケアガリを探ります。足元に捨て石が入っている場所では、石が途切れて砂泥底へ変わる範囲にエサを置くと、根掛かりを減らしながらアナゴの通り道を狙えます
潮が速い場所では流心へ投げると仕掛けが移動し続けます。水道の中央や港口の強い流れを直接狙うより、岸壁の角、堤防の内側、潮が反転する場所、係留施設から離れた港内など、オモリを止めやすい範囲を選びます
砂浜では、波打ち際の先にある第一ブレイク、海底の浅い溝、砂利と砂の境目がポイントです。遠投して沖だけを狙う必要はなく、夜間にアナゴが浅場へ入っていれば近距離でも釣果が出ます
浜名湖・湖西エリア
静岡県内でアナゴの実績を確認しやすいのが、浜名湖の今切口から表浜名湖にかけての範囲です
浜名湖は外海とつながっているため潮の動きがあり、砂泥底、船道、石積み、水道、岸壁が組み合わされています。アナゴが身を隠す場所と、夜にエサを探して移動する場所の両方があることから、ぶっ込み釣りが成立しやすい環境です
近年も新居弁天海釣公園や表浜名湖でアナゴの釣果が確認され、ブラクリや投げ釣りで50cm前後の個体が釣られています。県内で初めてアナゴを狙う場合は、浜名湖周辺から始めるとポイントを絞りやすくなります
新居弁天海釣公園
新居弁天海釣公園は、静岡県内でもアナゴの釣果実績が多いポイントです。浜名湖と遠州灘を結ぶ今切口に近く、5基のT字型堤防と岸壁から釣りができます
近年の釣果では、夜明け前に大型のアナゴが釣られた記録や、投げ釣りでアナゴとクロダイが釣られた記録があります。ギンポ、ハモ、カサゴなど、海底や障害物まわりを利用する魚が混じることもあります
狙い目は、T字堤防の内側、岸壁から続く砂泥底、潮が弱くなる堤防の付け根、捨て石の先です。今切口に近い外向きは潮が速く、軽いオモリでは仕掛けが流されます。潮が速い時間は無理に流心へ投げず、内側や岸壁寄りのヨレへ仕掛けを入れます
オモリは15号前後を基準に、潮が速い場合は20〜30号も使える竿を用意します。スパイクオモリや六角オモリを使うと、丸型のオモリより仕掛けを止めやすくなります
エサはアオイソメの房掛けが基本です。アジやサバの切り身、キビナゴなども使えます。小魚が多い日は、現地で釣れた魚を切り身にして使う方法もあります
駐車場は24時間利用でき、24時間利用可能なトイレも設置されています。駐車料金や閉鎖情報は変更される場合があり、台風などの悪天候時には利用できないことがあります
表浜名湖・弁天島周辺
表浜名湖は、新居弁天海釣公園から弁天島にかけて広がる水道と浅場のエリアです。アナゴとクロアナゴの公開釣果があり、砂地を狙うぶっ込み釣りやブラクリで釣果が出ています
水道中央は流れが速いため、橋脚の正面や強い流れへ仕掛けを入れると、オモリが転がって根掛かりにつながります。橋脚から離れたヨレ、水道脇の浅場、護岸の角、流れが港内へ入る場所を選びます
弁天島周辺の砂浜では、航路へ届かせるような遠投ではなく、砂地の溝やカケアガリを狙います。潮が引いた時間に底の起伏を確認しておくと、夜に仕掛けを入れる場所を決めやすくなります
周辺には海水浴や観光に使われる範囲もあります。人がいる時間帯や桟橋、釣りが認められていない施設内を避け、護岸や砂浜の利用条件を確認してから竿を出します
御前崎港周辺
御前崎港周辺では、35〜43cmのアナゴが複数匹釣られた記録があり、カサゴやカニ類と一緒に釣果が出ています。単発の外道だけでなく、群れや回遊のタイミングに当たれば数釣りを狙える場所です
アナゴを狙う場合は、港外側の潮が速い場所より、港内の砂泥底、船道の脇、岸壁基礎と平らな底の境目を狙います。岸壁際にはカサゴやゴンズイも多いため、根魚のアタリが続く場合は少し沖へ投げ、底質が変わる範囲を探します
港内でも風が強くなることがあり、ラインが風に引かれるとアタリを見分けにくくなります。竿先を低く構え、道糸を張りすぎない程度にオモリまで直線を作ると、小さなアタリを確認しやすくなります
御前崎港は港湾作業や船舶の利用が優先される場所です。岸壁や埠頭のすべてが釣りに利用できるわけではなく、フェンス、立入禁止表示、作業中の区画がある場合は入れません
焼津港
焼津港は、港内の岸壁、船道、砂泥底、石積みが組み合わされたアナゴの実績ポイントです。ちょい投げや岸壁からの落とし込みで、40cm前後のアナゴが複数釣られた記録があります
狙い目は港内側の平らな底、岸壁際、船道の縁です。外港側の深い場所だけでなく、潮が緩む内港側にも夜間はアナゴが入ります。足元へ落とす場合は岸壁の基礎周辺、少し投げる場合は基礎が終わって砂泥底へ変わる場所を探ります
焼津港は規模が大きく、同じ港内でも底質や水深が異なります。仕掛けを回収した際に貝殻や泥が付く場所、軽く引いた時にオモリが滑る場所は、アナゴを狙いやすい砂泥底と判断できます
岩やロープへ頻繁に掛かる場合は、同じ方向へ投げ続けず、左右へ投点を変えます。アナゴは広い範囲を動くため、根掛かりの多い場所へ仕掛けを固定する必要はありません
小川港・ふぃしゅーな周辺
小川港と焼津漁港親水広場ふぃしゅーな周辺は、足場のある岸壁から港内の底を探れる場所です
ふぃしゅーなは駐車場やトイレがある親水施設ですが、施設内のすべての護岸で自由に釣りができるわけではありません。柵、進入防止設備、現地の案内を確認し、釣りが認められている場所だけを利用します
アナゴは、潮流体験施設の浅い区画を狙う魚ではなく、港内側の砂泥底や船道周辺を回遊します。ぶっ込み釣りでは、足元から少し先の平らな底へエサを置き、10〜20分ごとに数m動かして地形を探ります
夜間は足場が見えにくくなるため、柵のない場所や濡れた斜面へ近づかず、岸壁の高さを確認できる範囲で釣ります。漁船や係留ロープがある場所では仕掛けを投げません
大井川港
大井川港は、大井川河口に近い港湾部です。港内には船道や岸壁があり、海底を狙うぶっ込み釣りの候補になります
大井川本流は河口まで勾配があり、河川の強い流れや荒天後の濁りが港周辺へ影響する場合があります。河口の流心を直接狙うより、港内へ入った濁りの境目、岸壁の角、流れが緩む範囲の方が仕掛けを安定させやすくなります
大雨後は流木、草、細い枝などが底や道糸へ絡みます。仕掛けが短時間で流されたり、回収のたびにゴミが付いたりする場合は、河口から離れた港内へ移動します
港湾作業区域、造船施設、荷役岸壁などには立ち入れません。過去に釣りができた岸壁でも利用状況が変わるため、現地の規制を優先します
清水港
清水港は水深のある船道と港内の砂泥底を持ち、アナゴが生息できる条件があります。ただし、港湾施設、工事区画、係留区域が多く、一般の釣り人が利用できる場所は限られます
釣りが認められた岸壁を利用できる場合は、遠投よりも船道の縁や岸壁基礎の先を狙います。清水港は規模が大きいため、港外側の深場だけでなく、潮が緩い港内角や流れ込み周辺も候補になります
清水港海づり公園は管理された釣り施設ですが、キャスト距離、使用できる竿や釣り方に制限があります。キャストは桟橋から10m以内とされ、3m以上の投げ竿や遠投を前提とした釣りは禁止されています。また、暫定供用中は利用日や営業時間が限られるため、一般的な深夜のアナゴぶっ込み釣りとは性格が異なります
清水港で竿を出す場合は、海づり公園の規則と一般岸壁の利用条件を混同せず、利用する場所ごとのルールを確認します
片浜海岸
沼津市の片浜海岸は、静岡県内のアナゴ釣果地点として記録されている砂浜です。港内とは異なり、砂浜から投げ釣りで狙う形になります
狙う場所は波打ち際の先にあるカケアガリ、砂利と砂の境目、海底の浅い溝です。明るい時間にオモリを引き、重くなる場所や底質が変わる場所を探しておくと、夜に投点を決めやすくなります
片浜海岸は駿河湾に面しており、急に深くなる場所や波足が長くなる日があります。夜間は海へ近づきすぎず、波が届かない位置に竿立てと荷物を置きます
海が荒れている時や強い向かい風の日は、仕掛けが安定せず、アタリも分かりにくくなります。波が穏やかで、オモリを止められる日を選ぶ釣り場です
沼津・内浦湾
沼津から内浦湾にかけては、港、岸壁、岩礁、深い船道が混在しています。この範囲ではマアナゴだけでなく、クロアナゴの釣果も確認されています
マアナゴを狙う場合は港内の砂泥底、船道脇、流れの緩い岸壁を選びます。岩礁や捨て石の穴を直接狙うと、クロアナゴ、ウツボ、カサゴなどが増えます
内浦湾では足元から水深がある場所も多く、遠投しなくても魚の通り道へ届く場合があります。岸壁際へ落とし、底を取ってから少しだけ仕掛けを浮かせて再び置くと、岩穴や基礎付近にいる魚へエサの匂いを届けられます
養殖施設、係留船、ロープの周辺は釣り場ではありません。特に夜間は細いロープを見落としやすいため、明るい時間に足元とキャスト方向を確認しておく必要があります
西伊豆の港
西伊豆はクロアナゴの釣果が確認されている地域です。岩礁が多く、マアナゴ中心の浜名湖や焼津港とは釣れるアナゴの種類や狙う地形が異なります
港内の砂泥底ではマアナゴ、外側の岩礁、堤防基礎、捨て石まわりではクロアナゴが掛かる可能性があります。魚の切り身を岩穴近くへ置くとクロアナゴやウツボが掛かりやすく、仕掛けや道糸には強度が必要です
西伊豆では港ごとに立入可能範囲が異なります。防波堤先端、漁協施設、作業岸壁、係留区域へ入らず、一般利用が認められた護岸から狙います。
マアナゴを食用目的で狙う場合は、岩礁帯より港内の平らな底を選んだ方が魚種を絞りやすくなります
静岡のアナゴ釣りで使う仕掛け
基本はぶっ込み仕掛けです。投げ竿やコンパクトロッドにスピニングリールを組み合わせ、道糸の先へオモリ、ハリス、アナゴ針を付けます
竿は2.4〜3.6m前後、リールは2500〜4000番、道糸はナイロン3〜5号が扱いやすい組み合わせです。PEラインを使う場合は、根や岸壁への擦れを防ぐため、太めのリーダーを結びます
オモリは港内で10〜15号、浜名湖の水道部や潮が速い岸壁では20〜30号を使います。竿の適合オモリを超えない範囲で選びます
ハリはアナゴ針、ウナギ針、丸セイゴ針などを使えます。アナゴは掛かると仕掛けへ巻き付くため、2本針や3本針より1本針の方が交換しやすく、魚を外す時間も短くできます。ぶっ込み釣りでは10〜15号前後のオモリと1本針が基本的な組み合わせです
夜間は竿先へ鈴や発光体を付けます。鈴だけでは風による揺れとアタリを見分けにくいため、竿先の曲がり方も確認します
アナゴ釣りで使うエサ
定番はアオイソメです。1匹掛けではエサ取りに弱いため、2〜3匹をまとめた房掛けにすると、動きと匂いの両方で誘えます
サバ、サンマ、アジなどの切り身も使えます。幅を細く切り、皮を残した状態で縫い刺しにすると、投げた時やエサ取りに触られた時も針から外れにくくなります
キビナゴは1匹掛けか半分に切って使用します。魚の切り身は匂いが広がりやすく、濁りがある日や潮が緩い港内で使いやすいエサです
アオイソメと切り身を別々の竿に付けると、その日の反応を比べられます。ゴンズイやフグが多い日は、柔らかいイソメだけでなく、皮付きの切り身も用意しておくとエサを残しやすくなります
ぶっ込み釣りでアナゴを釣る方法
仕掛けを投入したら、オモリが着底するまで道糸を出します。底に着いた後は余分な糸を巻き取り、オモリが動かない程度に道糸を張ります
アナゴのアタリは、竿先が小刻みに揺れた後、少しずつ大きく曲がる形で出ます。最初の小さな動きですぐに合わせず、魚がエサを飲み込んで竿先を押さえ込むまで待ちます。ただし、長く放置すると魚が仕掛けへ巻き付き、ハリスが絡むことがあります
針掛かりした後は、途中で止めず一定の速度で巻きます。海底へ戻られたり、岸壁の基礎へ入られたりすると外しにくくなります
反応がない場合は、10〜20分ごとに仕掛けを数m引きます。アナゴがいる場所までエサを動かし、同時にカケアガリや底質の変化を探します
1か所で30分以上反応がない場合は、同じ方向へ投げ続けるより、岸壁の角、港内側、船道脇などへ投点を変えます
マアナゴとクロアナゴの違い
一般に食用として流通し、アナゴ釣りの対象となるのはマアナゴです。マアナゴは褐色の体に白い点が並び、砂泥底や岩の隙間を利用します
クロアナゴはマアナゴより体が太く、大型になります。沼津、内浦湾、西伊豆、表浜名湖などではクロアナゴの釣果も記録されています
港内の砂泥底を狙って細身のアナゴが釣れた場合はマアナゴの可能性が高く、岩礁や穴の多い場所で太く大きな個体が掛かった場合はクロアナゴの可能性があります
魚種を外見だけで判断できない場合は無理に食用にせず、側線上の白点、口や歯の形、体形などを確認します
アナゴを取り込む時の注意点
アナゴは体表のヌメリが多く、素手でつかむと滑ります。厚手のタオル、フィッシュグリップ、長いペンチを用意します
釣り上げた後に地面へ長時間置くと、仕掛けへ何重にも巻き付きます。ハリスが絡んだ場合は無理にほどかず、交換用の仕掛けへ付け替えた方が早く釣りを再開できます
歯があるため、口元へ指を近づけません。ハリを飲み込んでいる場合は、ペンチで外せる位置か確認し、難しい場合はハリスを切ります
持ち帰る場合は、魚体が暴れない状態にしてからクーラーボックスへ入れます。クーラーボックスの蓋に隙間があると抜け出すことがあるため、確実に閉めます
夜釣りの注意点とマナー
アナゴ釣りは夜間が中心になるため、明るい時間に駐車場所、足場、岸壁の高さ、係留ロープ、立入禁止範囲を確認しておきます
ヘッドライトは足元を照らす時だけ使用し、海面、住宅、係留船、ほかの釣り人へ向け続けません。車のドア音や会話も周辺へ響きやすいため、住宅地に近い港では静かに行動します
竿を複数出す場合も、通路や車両の動線を塞がないように配置します。道糸を岸壁沿いへ長く広げると、通行人やほかの釣り人が引っ掛ける危険があります
静岡県内の港では、港湾作業、工事、船舶の停泊によって利用できる範囲が変わります。以前釣りができた場所でも、フェンスや立入禁止表示が設置されている場合は入れません
切れた道糸、針、エサの袋、魚の切り身を残さず、使用した場所を汚さないことが釣り場の維持につながります
まとめ
静岡県でアナゴの釣果を狙うなら、公開釣果の多い新居弁天海釣公園と表浜名湖が有力です。潮が速い場所では流心を避け、T字堤防の内側、岸壁際、捨て石と砂泥底の境目を狙います
御前崎港や焼津港では港内の船道と砂泥底、小川港や大井川港では流れが緩む岸壁、片浜海岸では砂浜のカケアガリがポイントです。沼津、内浦湾、西伊豆では、マアナゴに加えてクロアナゴが掛かる可能性があります
釣り方は、アオイソメや魚の切り身を付けた1本針のぶっ込み仕掛けが基本です。日没後に底へ仕掛けを置き、反応がなければ投点を変えながら砂泥底、船道、岸壁基礎の先を探ります
港湾施設では立入可能範囲が変わるため、公式情報と現地の表示を確認し、釣りが認められた場所だけを利用することが前提です