満月の夜は黒一択?
アオリイカ漁師が
黒いエギを使う理由
筆者が黒いエギに興味を持ったきっかけは、とあるアオリイカ漁師の話でした。その漁師は、「満月の夜は黒一択」と語っていました。当時の筆者は意味が分かりませんでした
- 夜なのに黒
- 暗いのに黒
普通に考えれば見えにくそうです。ピンクやオレンジ、ケイムラの方が目立つのではないか。そう思いました。しかし、その漁師には明確な理由がありました
それがシルエットです。黒は見えない色ではなく、むしろシルエットが最も出やすい色だという考え方です
満月の夜に海の中は暗いのか
満月の夜に海へ行った事がある方なら分かると思います。意外と明るいです。常夜灯が無い場所でも海面は月明かりを反射し、うっすら光っています。漁師が黒を選ぶ理由もそこにあります
海面が明るい
その下からアオリイカが見上げる。すると黒いエギは輪郭として浮かび上がります。つまり、黒いから見えないではなく、黒いから輪郭が出るという考え方です
アオリイカ漁師の黒一択理論
もちろん全てのアオリイカ漁師が黒を使う訳ではありません。しかし昔から、「満月は黒」
という考え方は存在します。理由はシンプルです。月明かりで明るくなった海面を背景にした時、黒は最もシルエットが出やすい色のひとつだからです。人間でも同じです。夜空を飛ぶ鳥が見える。電柱の影が見える。木のシルエットが見える。色が見えている訳ではありません。輪郭が見えているのです。アオリイカも同じように認識している可能性があります
夜道で自分の影に驚くのと同じ
筆者が黒いエギを考える時、いつも思い出す事があります。夜道を歩いていて、自分の影に一瞬びっくりした経験はないでしょうか
街灯がある。月明かりがある。完全な暗闇ではない。そんな状況で、「誰かいる!?」と思ったら自分の影だった。意外と多くの人が経験しています
影は真っ黒です。もし黒が本当に見えにくい色なら、自分の影に驚く事はありません。しかし実際には、薄暗い環境ほど黒いシルエットは目立ちます。黒は存在感が無い色ではありません。コントラストによって存在感を発揮する色です
満月の海も同じです。月明かりで明るくなった海面。その下を通る黒いエギ。アオリイカから見ると、輪郭が浮かび上がって見えている可能性があります
黒が強いのは満月だけではない面白いのは、黒が強いと言われるのは満月だけではない事です。濁りが入った時も黒系カラーは人気があります。
一見すると矛盾しています
満月は明るい。濁りは見えにくい。正反対です。しかし共通点があります。それはシルエットです。
満月では明るい背景に黒が浮かぶ
濁りでは見えにくい中で黒が輪郭として残る。条件は違っても、最終的にシルエットが重要になっている可能性があります。黒が釣れる理由は色ではなく、輪郭にあるのかもしれません
赤テープや紫テープも実は近い存在
夜エギングで人気の赤テープや紫テープ。これらも黒と近い考え方ができます。海中では赤や紫は暗く見えやすく、結果としてシルエットが強調されます。夜に赤テープが強い。紫テープが強い。そんな話を聞くのも不思議ではありません。黒そのものではなくても、黒っぽい存在感を演出している可能性があります
白は逆に膨張して見える?
白やパール系カラーが人気なのも別の理由がある気がします
白い服を着ると太って見えやすい。明るい色は膨張して見えやすいからです。もし海中でも同じような現象が起きているなら、白やパール系カラーは実際より大きなベイトに見えている可能性があります
- 黒はシルエット
- 白は膨張
そう考えると、人気カラーにもそれぞれ理由がありそうです
真っ黒なエギは釣れるのか
黒いエギに興味を持つと、一度は考えます。真っ黒なエギはどうなのか。
実際に調べると、真っ黒なエギで釣果を出している人はいます。市販品もあります。自作で真っ黒に塗る人もいます。もちろん、それだけで黒が最強とは言えません
- 潮も違う
- 海況も違う
アオリイカの活性も違う。しかし少なくとも、「黒いエギでは釣れない」
とは言えない結果が出ています。
筆者おすすめのまっくろくろすけチューン
黒いエギ購入に躊躇している方は、とりあえず使わなくなったエギに油性マジックで真っ黒に塗るのもありです。マジックは1本100円程度で購入できます
筆者は実際に軍艦グリーンを真っ黒に塗った「まっくろくろすけチューン」で数杯のアオリイカを釣っています。もちろん、そのアオリイカが回遊で釣れたのか、真っ黒だから釣れたのかは正直分かりません。ただ、実際に釣果は出ています
チューンするならムラムラチェリーのようなクリア系より、軍艦グリーンのような非クリア系がおすすめです。また下地カラーが赤や紫など濃い色の方が黒の発色が安定しやすく、黒いシルエットも作りやすくなります
注意点があります
塗布直後はインク臭がかなり強烈です。この臭いが本当に釣果へ影響するのかは分かりません。しかし筆者は気になるため、塗布後すぐに使用する事はありません。最低でも24時間程度は乾燥させてから使っています
実際、黒マジックで塗装したエギが最初は釣れず、臭いが抜けた頃から釣れ始めたという話もあります。偶然かもしれません。しかし100円で試せるチューンなので興味がある方は一度試してみる価値はあると思います。
満月の夜は本当に黒一択なのか
ここまで読むと、「じゃあ満月の夜は絶対に黒なのか?」と思う方もいるかもしれません。しかしエギングに絶対はありません
ピンクで釣れる日もあります。ケイムラでしか反応しない日もあります。それでも昔から一部のアオリイカ漁師が満月に黒を選んできた事実は興味深いです
単なる迷信として片付けるには、あまりにも長く語り継がれています。そしてその考え方は、シルエットという理論である程度説明できます
まとめ
満月の夜は黒一択。そんなアオリイカ漁師の言葉から始まった今回の話ですが、調べれば調べるほど黒というカラーは面白い存在でした。
黒は地味だから釣れるのではありません。シルエットが出るから釣れる可能性があるのです。夜道で自分の影に驚くように、黒は薄暗い環境で意外なほど存在感があります
- 満月の夜
- 濁り潮
- 常夜灯周り
そんな場面では黒いエギを試してみる価値があるかもしれません。もし黒いエギを持っていないなら、まずは軍艦グリーンを真っ黒に塗った「まっくろくろすけチューン」から始めてみるのも面白いと思います
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