千葉の釣り場
小正月港の釣り場
千葉県鴨川市天面にある小正月港は、国道128号沿いの小さな入り江に造られた港です。釣り場情報では小正月港や小正月漁港と呼ばれていますが、鴨川市の資料では、この海岸一帯に第1種漁港の天面漁港があることが確認できます。小正月港は、天面漁港周辺にある小規模な船だまりとして知られている場所です
港の規模は小さく、左右から短い堤防が延びています。港内は全体的に浅く、潮が澄んでいる時には海底の様子が見える場所もあります。一般的な漁港のように、堤防外側へ投げればすぐに深くなる地形ではなく、港内、港口、外海側のいずれにも浅い岩礁やゴロタが広がっています
釣りの中心になるのは、海へ向かって左側に延びる堤防の先端付近です。ここには船道が通っており、小正月港の中では水深を確保しやすく、アジやクロダイを狙う場所として紹介されています。過去の現地調査では、左堤防先端付近の船道で3.5〜4m前後の水深が確認されています
港内ではウミタナゴ、ベラ、キヌバリなどの魚が確認されています。夕方から夜間には、アジやムツが港内へ入ることがあり、ライトゲームの対象になります。クロダイは、潮位が高く、港内に濁りが入った時に左堤防先端や船道を狙います
小正月港は釣り座が少なく、港内へ一般車両を乗り入れることもできません。釣り人向けの駐車場や港内トイレも確認できないため、設備の整ったファミリー向け釣り場とは性格が異なります。潮位、濁り、時間帯を選び、少人数で短時間探る釣りに向いた港です
主な釣りポイントと特徴
小正月港は、大きく分けて「左側堤防先端と船道」「左側堤防の港内向き」「左側堤防の外海側」「右側堤防と港口」「港内の浅場と岸壁際」の特徴で考える釣り場です
港全体の面積は小さく、複数の釣り人が入ると狙える範囲が限られます。特に左側堤防先端は釣り座が狭く、現地調査では2人前後で余裕が少なくなる規模として紹介されています。広い範囲をランガンする場所ではなく、船道、岸壁際、岩礁と砂地の境目など、限られた変化を探る釣り場です
左側堤防先端と船道
小正月港で最初に確認したいのが、左側堤防の先端から港口へ続く船道です。港内の大部分が浅い中で、この周辺は船が出入りするため水深があり、港外と港内を移動する魚の通り道になります
過去の現地調査では、船道付近の水深は3.5〜4m前後とされています。アジとクロダイのポイントとして紹介されており、クロダイはダンゴ釣りよりもフカセ釣りが使いやすい場所です。ウキ下を調整しながら、船道の底付近や船道から浅場へ上がる境目へ付け餌を流します
アジを狙う場合は、夕マズメから夜間にかけて船道へ入る群れを待ちます。サビキ釣りでも狙えますが、港が狭いため、軽いジグヘッドを使ったアジングの方が仕掛けを扱いやすい場面があります。表層だけで反応がなければ、中層、底付近の順にレンジを変えます
日中に海底が見えるほど潮が澄んでいる場合は、クロダイやアジが警戒したり、深い場所へ移動したりして反応が出にくくなります。満潮前後、朝夕、曇天、外海から適度な濁りが入った時が狙い目です
左側堤防の港内向き
左側堤防の港内向きは、ウミタナゴ、ベラ、キヌバリなどを狙える場所です。港内は浅いため、遠くへ投げるより、堤防際、底の色が変わる場所、岩や海藻が見える場所を近距離から探ります
ウミタナゴは小正月港の港内で確認されており、15cmを超える個体も見られます。小型のウキ仕掛け、ミャク釣り、軽い胴突き仕掛けを使い、オキアミやアオイソメを付けて狙います
水深が浅い場所では、大きなウキや重いオモリを使うと仕掛けが不自然になりやすいため、小型のウキと軽いガン玉を組み合わせます。魚が見えていても食わない場合は、ハリスを細くする、針を小さくする、付け餌を小さくするなどの調整が必要です
岸壁際には小魚が集まることがあります。夕方以降に小魚が水面へ浮いた場合は、アジやムツが入っている可能性があるため、ジグヘッドとワームで表層から中層を探ります
左側堤防の外海側
左側堤防の外海側には消波ブロックがあり、その周辺には浅い岩礁やゴロタが広がっています。沖向きだから水深があるとは限らず、消波ブロックの先まで浅場が続く場所です
岩礁と砂地の境目では、ベラ、メジナ、ウミタナゴ、シロギスなどが候補になります。ウキ釣りでは岩礁の際、ちょい投げでは根掛かりの少ない砂地を探します。仕掛けを引き続けると岩や海藻に掛かりやすいため、着底後は短い距離だけ動かし、反応を待つ釣り方が向いています
ゴロタや岩の隙間には根魚が入る可能性がありますが、小正月港は干潮時に水深がなくなる場所が多くあります。カサゴやムラソイを狙う場合は、水位が上がり、岩の隙間へ海水が入る時間帯に短い仕掛けで確認します。根魚の安定した釣果場所としてではなく、潮位を見ながら探る候補です
右側堤防と港口
右側堤防は左側より短く、港内と港口の近距離を狙う場所です。港の入口を挟んで左堤防との間に船道が通っており、魚が外海と港内を移動する経路になります
港口では、アジ、ムツ、クロダイ、ウミタナゴなどが候補になります。小魚が入っている時はライトゲーム、濁りがある時はウキ釣りでクロダイを狙います。流れが出ている場合は、仕掛けを港内へ流すだけでなく、港外へ払い出す潮も確認します
右側は釣り座が限られ、港内の作業場所にも近い小場所です。複数の竿を並べるより、1本の竿で足元から港口までを順番に探る釣り方が合います
港内の浅場と岸壁際
港内奥は水深が浅く、潮位によって釣りができる範囲が変わります。干潮時には底が見える場所が広がり、回遊魚やクロダイが長くとどまりにくくなります。満潮へ向かって水位が上がると、小魚やウミタナゴなどが港内へ入る範囲が広がります
岸壁際では、ウミタナゴ、ベラ、キヌバリなどの小物を狙えます。小正月港の水中確認でも、これらの魚が港内にいることが記録されています
胴突き仕掛けを使う場合は、仕掛けを遠くへ投げず、岸壁の際へ静かに下ろします。底へ着いたら少し持ち上げ、止めてアタリを待ちます。根掛かりする場所では、オモリを底に付けたまま引きずらず、竿で持ち上げながら移動させます
狙える主な魚種
小正月港で狙える主な魚は、アジ、ムツ、クロダイ、ウミタナゴ、メジナ、ベラ、キヌバリです
釣り場情報では、サバ、カマス、シロギス、イシダイなども対象魚として挙げられています。ただし、小正月港は水深が浅く、これらの魚が常に港内にいるわけではありません。サバやカマスはベイトの回遊、シロギスは砂地の広さ、イシダイは港外の岩礁帯への回遊に左右されます
アオリイカについては、今回確認した小正月港の現地調査や釣果情報の中に、エギングの釣り場として掲載できる明確な実績がありませんでした。浅い岩礁や小魚が入る環境はありますが、アオリイカを主要魚種として扱える根拠が不足しているため、エギングを中心とした釣行先には含めません
アジ・ムツ
アジとムツは、夕マズメから夜間に狙いたい魚です。港口や船道から港内へ小魚が入り、その周囲にアジやムツが付くことがあります。房総のこの周辺では、初夏にアジングでムツが入る情報があり、小正月港でも港内へ回遊した魚をライトゲームで狙えます
基本は0.6〜1.5g前後のジグヘッドに、1.5〜2インチ前後のワームを組み合わせます。港内の浅場では軽いジグヘッド、船道付近では底まで沈められる重さを選びます
アジは中層から底付近、ムツは表層から中層で反応することがあります。着水後すぐに巻く、5秒沈める、10秒沈めるというようにカウントを変え、アタリが出る層を探します。ムツが入っている時はワームを切られることがあるため、傷んだリーダーは早めに結び直します
クロダイ
クロダイは、左側堤防先端から船道を狙うフカセ釣りが中心です。水深は3.5〜4m前後が目安となり、港内に濁りが入っている時に期待できます
仕掛けは小型の円錐ウキを使った半遊動仕掛けが扱いやすく、付け餌はオキアミ、練り餌、コーンなどが候補になります。船道の底を取った後、底から少し上を流し、根掛かりする場合はウキ下を短く調整します
小正月港は港内が狭いため、大量のコマセを広範囲へ入れる必要はありません。船道の同じ筋へ少量ずつ入れ、付け餌をコマセの中に合わせます。潮が澄んでいる時は、夕方や満潮前後まで待つ方が釣りを組み立てやすくなります
ウミタナゴ・小物釣り
ウミタナゴは、小正月港の港内で魚影が確認されている魚です。堤防際、港内の岩礁、海藻が残る場所、船道から浅場へ上がる場所を狙います
小型のウキ仕掛けでは、オキアミやアオイソメを付け、表層から底付近までタナを変えます。胴突き仕掛けでは、ベラ、キヌバリなども混じります。魚が見えている場合でも、仕掛けを直接魚の上へ落とすと散ることがあるため、少し離れた場所へ入れてから魚のいる場所へ寄せます
ウミタナゴは口が小さいため、針は小型を使います。付け餌も針から大きくはみ出さない量にすると、アタリを取りやすくなります
シロギス・メゴチ
シロギスやメゴチを狙う場合は、港内や港外側にある砂地をちょい投げで探ります。小正月港は岩礁とゴロタが多いため、仕掛けを投げる方向によっては根掛かりが続きます
軽い天秤と1〜2本針の仕掛けを使い、アオイソメやジャリメを付けます。着底後に仕掛けを数m動かし、底が滑らかな場所を見つけたら、その周辺を繰り返し狙います
広い砂浜のような数釣り場所ではなく、岩礁の間にある砂地へ入った魚を拾う釣りになります。干潮時は水深が不足しやすいため、満潮前後に船道や港口寄りを確認します
この釣り方で釣れます
ライトゲーム
アジ、ムツ、カマス、小型回遊魚
→ 左側堤防先端、船道、港口、港内の明暗を狙います。0.6〜1.5g前後のジグヘッドと小型ワームを使い、表層、中層、底付近の順に探ります。港内が浅いため、重いジグヘッドで底だけを引くより、軽い仕掛けでレンジを刻む釣り方が向いています
ウキ釣り・フカセ釣り
クロダイ、メジナ、ウミタナゴ
→ クロダイは左側堤防先端から船道、メジナとウミタナゴは岩礁や堤防際を狙います。日中の澄み潮より、満潮前後や濁りが入った条件が候補です。小場所なのでコマセを広げず、同じ筋へ少量ずつ入れます
胴突き・ミャク釣り
ウミタナゴ、ベラ、キヌバリ、小型根魚
→ 港内の岸壁際、底の変化、岩や海藻の周辺を探ります。大きく投げる必要はなく、足元から数m先までを順番に狙います。根掛かりが多い場所では、オモリを底から持ち上げながら移動させます
ちょい投げ
シロギス、メゴチ、ベラ
→ 港内や港口の砂地を探します。岩礁帯へ投げると根掛かりしやすいため、海底の色や仕掛けを引いた時の感触から砂地を見つけます。仕掛けを遠くまで投げるより、船道と浅場の境目を狙う方がポイントを絞りやすくなります
穴釣り
カサゴ、ムラソイ
→ 外海側のゴロタや岩の隙間が候補です。干潮時は水深がなくなる穴が多いため、満潮前後に海水が入っている隙間を探します。小正月港で根魚が常に確認されているわけではないため、数か所探って反応がなければ、同じ場所で長く粘らず移動します
小正月港で釣果を狙う
小正月港で釣果を狙ううえで重要なのは、左側堤防先端の船道を軸にしながら、潮位、濁り、時間帯を合わせることです
アジやムツを狙う場合は、夕マズメから夜間に港口と船道を確認します。水面に小魚が見える、ライズが出る、ワームを追う影が見える場合は、魚が入っている可能性があります。反応がなければ、ジグヘッドを重くする前に、沈める時間と巻く速さを変えます
クロダイを狙う場合は、満潮前後と濁りを重視します。海底が見える澄み潮の日中は警戒されやすいため、夕方、曇天、外海から適度に波が入る条件を選びます。船道の底だけでなく、深い筋から港内の浅場へ上がる境目も狙います
ウミタナゴや小物を狙う場合は、港内の岸壁際を細かく探ります。1か所でアタリがなくても、数m移動すると魚が付いていることがあります。底まで沈める釣りだけでなく、魚が浮いている時は中層へ仕掛けを合わせます
小正月港は広い港ではないため、回遊魚がいない時間に長く粘っても状況が変わりにくい場所です。15〜30分程度探り、魚影、アタリ、ベイトのいずれも確認できなければ、時間帯を変えて入り直す方法が合います
施設・アクセス情報
駐車場
小正月港に釣り人向けの専用駐車場は確認できません。港の敷地は狭く、漁業関係の軽トラックが通れる程度の幅です。港の入口と右側堤防へ向かう道には、一般車両進入禁止の表示が確認されています
釣り場情報の中には「駐車可能スペースあり」とする記載もありますが、駐車場所の管理者、利用条件、釣り人の利用可否が明確ではありません。港内への乗り入れや入口付近への駐車、国道128号沿いの路上駐車を前提にした釣行はできません
トイレ
小正月港の港内に公衆トイレは確認できません。長時間滞在する場合は、港へ入る前に利用できる施設を確認しておく必要があります
港内には売店、釣具店、自動販売機などの設備も確認できないため、飲み物、エサ、仕掛け、ゴミ袋などは事前に準備します
所在地
千葉県鴨川市天面659〜660付近
小正月港は国道128号の海側にあり、天面漁港周辺の小さな入り江に位置します。鴨川市の資料では、市内に第1種漁港の天面漁港があることが示されています
アクセス
車の場合は、鴨川市街または館山方面から国道128号を利用して天面地区へ向かいます。港内には一般車両を入れられないため、現地へ到着してから駐車場所を探す方法は避け、利用可能な駐車場所を事前に確認する必要があります
公共交通では、国道128号沿いに日東交通の「天面漁港」バス停があります。館山駅、鴨川駅東口、亀田病院方面を結ぶ館山鴨川線の停留所です。JR内房線の太海駅から天面漁港周辺までは直線距離で約1.8kmあります
注意事項
小正月港では、港の入口と右側堤防へ向かう道に一般車両進入禁止の表示があります。徒歩で入れる場所であっても、現地に関係者以外立入禁止、作業中、進入禁止などの表示やロープが設置されている場合は、その範囲へ入らないでください
港は漁業施設であり、釣り専用の施設ではありません。船揚げ場、漁具の置場、係留船の周囲、漁業関係者の車両動線では竿を出さず、作業が始まった場合は釣り具を移動します。船が港口へ近づいた時は仕掛けを回収し、船道へラインを残さないようにします
左側堤防の外海側には消波ブロックがありますが、その先は浅い岩礁とゴロタです。立入禁止表示がある場所へ入らず、濡れた岩や消波ブロックへ乗って釣り座を広げないでください。千葉県も、立入禁止区域の防波堤などで転落事故が起きているとして、規制区域や危険な場所へ入らないよう案内しています
千葉県沿岸では漁業権や採捕制限が設定されています。釣りとは別に、アワビ、サザエ、イセエビ、ナマコなどの貝類や水産動植物を岩礁や港内から採取しないでください。対象となる魚種、体長、期間、区域ごとに規則が異なるため、魚を持ち帰る場合は千葉県の遊漁ルールを確認します
小正月港は、左側堤防先端の船道でアジとクロダイ、港内でウミタナゴや小物、夕方から夜間にアジやムツを狙える小規模な釣り場です。港内の浅さによって釣果が潮位や濁りに左右されやすいため、満潮前後、朝夕、夜間を中心に釣行時間を組み立てます
駐車場とトイレはなく、一般車両の港内進入も禁止されています。広い釣り座や整った設備を求める場所ではなく、魚が入る条件を確認しながら、少人数で船道と港内を探る釣り場です