神奈川県で岸からアナゴを狙う場合は、東京湾側の港湾部、内湾、運河、砂泥底が広がる護岸が中心になります。神奈川県内では東京湾に面した漁港がアナゴの主な漁獲地となっており、横浜市金沢区で水揚げされる「小柴のあなご」も知られています
一般に食用魚としてアナゴと呼ばれている魚はマアナゴです。マアナゴは日中に砂泥底や海底の穴へ身を隠し、暗くなると海底付近を移動して多毛類、甲殻類、小魚などを捕食します。そのため、岸から狙う場合も日没後の投げ釣り、ブッコミ釣り、胴突き仕掛けが基本になります
神奈川県の岸釣りではマアナゴだけでなく、クロアナゴやダイナンアナゴが掛かることもあります。クロアナゴやダイナンアナゴは1mを超える個体もいるため、釣果情報に「アナゴ」と書かれていても、食用として一般的なマアナゴとは限りません
神奈川のアナゴ釣りで狙える時期
神奈川県のアナゴ釣りは5月〜12月頃が狙いやすく、夏から秋の夜釣りが中心です。水温が上がる時期は浅い砂泥底や港湾部へ入る個体が増え、岸壁、護岸、運河、サーフから狙いやすくなります
特に狙いやすい時間帯は、日没直後から深夜にかけてです。日中は砂や泥の中、岩陰、岸壁の基礎部分などへ隠れていますが、暗くなると餌を探して海底を移動します。日没前に仕掛けを準備し、周囲が暗くなった時間から釣りを始めると、短い時合いにも対応できます
春や冬にも釣果はあります。横須賀市海辺つり公園では春にもアナゴが記録されており、東扇島西公園では寒い時期にも釣果投稿があります。夏だけの魚と決めず、水深のある船道、港湾部、潮が緩く流れる砂泥底を狙うと、低水温期にも釣れる可能性があります
神奈川で釣れるアナゴの種類
神奈川県で主に狙う魚はマアナゴです。体の側面に沿って白い点が並び、港湾部、内湾、河口、砂泥底の海岸などに生息しています。食用として流通するアナゴの多くもマアナゴです
クロアナゴは浅い岩礁域や岸壁の基礎、消波ブロック、捨て石、沈み根などに付く大型のアナゴです。マアナゴ狙いの仕掛けへ掛かることもありますが、体が太く、引きも強いため、細いハリスでは取り込めない場合があります
ダイナンアナゴも大型になり、体長1.2m前後まで成長します。マアナゴと似た白い斑点がありますが、体型や斑点の並び方が異なります。金沢水際線緑地など、東京湾側の護岸でもアナゴ類の釣果記録があります
横浜・川崎エリア
横浜・川崎エリアは、神奈川県内でも岸からアナゴを狙いやすい範囲です。東京湾の港湾部には砂泥底、船道、運河、岸壁の基礎、捨て石などがあり、マアナゴが身を隠す場所と夜間に餌を探す場所が近接しています
一方で、川崎港や横浜港には一般の立ち入りが禁止されている岸壁、埠頭、荷役施設、防波堤が多くあります。海が見える場所や過去に釣果があった場所でも、現在の立入可能範囲と釣り方のルールを確認してから釣行する必要があります
東扇島西公園
東扇島西公園は、神奈川県内で夜通しアナゴを狙いやすい釣り場です。約600mの釣り施設が整備され、24時間利用できます。近年もアオイソメを使った胴突き仕掛けや底釣りでマアナゴ、アナゴ類の釣果が記録されています
狙う場所は、岸壁から近い基礎部分、捨て石の切れ目、少し沖の砂泥底、船道へ向かって深くなる斜面です。アナゴは夜になると岸壁際まで寄るため、最初から遠投だけに絞らず、足元、10〜20m、中距離へ投げ分けます
底を引いた時に小さな石へ当たる場所、急にオモリが軽くなる場所、砂泥と硬い底の境目は重点的に狙います。根掛かりが続く場所へ仕掛けを置いたままにせず、障害物の手前や外側へ少し位置を変えると回収しやすくなります
東扇島西公園以外の川崎港内では釣りが禁止されています。公園の柵外、隣接する岸壁、防波堤、工場敷地へ移動して釣ることはできません。釣り場での場所取りや道路駐車も避け、指定された公園内と駐車場だけを利用します
駐車場は24時間利用でき、第1駐車場と第2駐車場を合わせて172台分があります。普通車は3時間未満200円、3時間以上5時間未満400円、5時間以上8時間未満600円、8時間以上800円です。夜から朝まで狙う釣行にも利用しやすい設備です
末広水際線プロムナード
末広水際線プロムナードは、横浜市鶴見区にある約680mの海沿い遊歩道です。通称「ふれーゆ裏」と呼ばれ、港湾部の砂泥底を狙った夜釣りでアナゴの実績があります。釣果投稿では、アオイソメや魚の切り身を使った底釣りでアナゴが記録されています
狙い目は、護岸の角、潮が緩む場所、底質が変わる場所、岸壁際から少し沖の範囲です。遠くへ投げれば釣れるとは限らず、足元から20mほどの範囲でアタリが出ることもあります。近距離、中距離へ仕掛けを分け、アタリが出る距離を探します
遊歩道では、周囲の人へ危険を及ぼす振りかぶる投げ方が制限されています。現地の案内表示を確認し、歩行者やほかの釣り人がいる方向へ竿を振らず、足元から近距離へ静かに仕掛けを入れます。通路をふさぐ竿立てや荷物の配置も避けます
プロムナード内には駐車場、トイレ、水飲み場、ゴミ箱がありません。ふれーゆの駐車場は隣接施設の駐車場であり、営業時間や休館日の影響を受けます。夜釣りでは利用できる交通手段とトイレの場所を事前に確認し、ゴミや余った餌は持ち帰ります
金沢水際線緑地
金沢水際線緑地は、横浜市金沢区の福浦・幸浦地区に整備された約1kmの護岸です。アナゴ、マアナゴ、クロアナゴ、ダイナンアナゴを含むアナゴ類の釣果記録があります。護岸には照明、転落防止柵、トイレ、休憩所、有料駐車場が整備されています
ただし、金沢水際線緑地では竿を振ったり、仕掛けを投げたりする行為が禁止されています。オーバースローだけでなく、アンダースロー、横投げ、軽いちょい投げも禁止対象です
アナゴを狙う場合は、護岸際へ仕掛けを垂直に落とす胴突き仕掛けやブッコミ仕掛けに限られます。岸壁際の基礎、消波ブロックの外側、足元の砂泥底を狙えますが、沖へ投げ分けて広く探る一般的なアナゴ釣りはできません
水面まで約5.5〜7.5mの高さがあるため、大型のクロアナゴやダイナンアナゴが掛かった場合は、長いタモ網が必要です。竿やラインだけで抜き上げようとすると、仕掛けの破損や魚の落下につながります
休憩所は5時〜23時まで利用でき、トイレは24時間利用できます。約250台分の有料駐車場もありますが、利用時間や料金は駐車場の案内を確認します
野島公園駅周辺・平潟湾入口
野島公園駅周辺から平潟湾入口にかけては、湾奥の砂泥底、運河、船道が組み合わさる場所です。実釣記録では、夜の投げ釣りで複数のアナゴが釣られており、近年の釣果情報でもアナゴの数釣りが確認されています
野島運河は幅が狭く、中央部を船道が通っています。船道は周囲より水深があり、砂泥底を移動するアナゴの通り道になりますが、遊漁船や小型船が頻繁に通過します。船が近づいた時は仕掛けを回収し、道糸を水面へ張ったままにしないことが必要です
狙い方は遠投よりも、足元から船道手前までの近距離が中心です。潮が速い時は仕掛けが流されやすいため、オモリを重くするだけでなく、流れが緩む岸壁の角、橋脚から離れた場所、運河が少し広くなる場所へ移動します
野島公園駅周辺には、釣り禁止や立入禁止になっている範囲、港湾作業に使われる場所があります。一帯すべてで釣りができるわけではないため、フェンス、ロープ、案内表示を確認し、一般に開放された護岸だけを利用します
横須賀エリア
横須賀の東京湾側は、岸壁から水深があり、潮通しの良い場所と砂泥底が組み合わさっています。アナゴのほか、クロアナゴやダイナンアナゴが掛かる可能性もあるため、マアナゴだけを想定した細い仕掛けでは取り込みに時間がかかることがあります
管理された釣り場では利用時間や投げ方が定められています。営業時間外の侵入、釣り禁止区域への移動、通路からのキャストは行わず、施設ごとのルールに合わせて狙います
横須賀市海辺つり公園
横須賀市海辺つり公園は、約500mの海釣り広場が整備された釣り場です。施設が発表する釣果情報でアナゴが繰り返し記録されており、神奈川県内でも釣果を確認しやすい場所です
開園時間は5時〜22時です。終夜釣りはできませんが、日没から閉園までの時間を使ってアナゴを狙えます。駐車場は24時間開場しているものの、釣り場へ入れる時間とは異なるため、22時までに片付けを終えます
海辺つり公園では、足元から少し沖の砂泥底、捨て石の外側、岸壁沿いの深い場所を探ります。仕掛けを遠くへ飛ばすより、オモリが底を取れる距離へ入れ、竿先で小さなアタリを確認する釣りが向いています
混雑時は竿を1本にするよう案内されることがあります。左右へ広く投げ分ける釣りはオマツリの原因になるため、釣り座の正面へ仕掛けを入れます。周囲の迷惑になる釣り方は禁止されているので、現地の管理者の案内を優先します
うみかぜ公園
うみかぜ公園は横須賀市平成町の護岸に面した公園です。釣りができるのは平日のみで、土曜、日曜、祝日は釣り禁止です。園内にある4か所の展望スペースでは、曜日にかかわらず釣りが禁止されています
アナゴを狙う場合は、釣りが認められている平日の護岸から、足元の基礎、捨て石の外側、砂泥底を探ります。東京湾を大型船や旅客船が航行するため、仕掛けが流されて道糸が広がらないように管理します
駐車場は24時間開場し、約180台分があります。ただし、駐車場を利用できることと、どの時間でも釣りができることは同じではありません。公園内の掲示、工事区画、立入制限を確認してから釣り座へ入ります
湘南・西湘エリア
湘南から西湘にかけては、東京湾側よりアナゴを専門に狙える護岸が少なくなります。砂浜や砂利浜から投げ釣りで狙えますが、波、潮流、海底の傾斜があるため、港湾部より仕掛けを安定させにくい特徴があります
シロギス、イシモチ、カレイなどを狙う投げ釣りでアナゴが混じることもあります。日中の投げ釣りから日没後まで続ける場合は、暗くなる前に波打ち際の地形、退路、荷物の位置を確認します
国府津海岸
国府津海岸は、西湘を代表する砂利浜の釣り場です。夜釣りでアナゴを本命にした実釣記録があり、過去の釣行でも同じ海岸でアナゴが掛かったことから、投げ釣りで狙える場所と判断できます
狙う場所は、波打ち際から深くなるカケアガリ、砂利と砂が混じる底、潮が緩む範囲です。仕掛けが波で動き続ける場合は、オモリを少し重くするか、流れが弱い場所へ移動します
国府津海岸は足元から深くなる場所がありますが、波打ち際では急に強い波が入ることがあります。竿立てや荷物を水際へ置かず、仕掛けを確認する時も海へ背を向けないようにします
海岸沿いの道路は駐車場所ではありません。国府津駅周辺のコインパーキングなどを利用し、住宅や店舗の出入口、路肩、私有地へ車を止めないことが前提です
神奈川のアナゴ釣りで使う竿とリール
竿は、2.4〜3.6m前後の投げ竿、磯竿、シーバスロッドなどが使えます。遠投を必要としない港湾部では、20〜25号前後のオモリを扱えるロッドであれば対応できます
リールは2500〜4000番程度のスピニングリールが使いやすくなります。道糸はナイロン3〜5号、PEラインなら1〜2号前後を基準にし、先端へナイロンやフロロカーボンのリーダーを付けます
東扇島西公園、海辺つり公園、金沢水際線緑地では、大型のクロアナゴやダイナンアナゴが掛かる可能性があります。細いアジングタックルやメバリングタックルでは、魚を底から離せず、岸壁の基礎へ潜られることがあります
竿先には鈴やケミカルライトを付けると、暗い場所でもアタリを確認しやすくなります。ただし、鈴を大きく鳴らし続けると周囲の迷惑になるため、住宅地や静かな公園では音量を抑えます
アナゴ釣りの仕掛け
扱いやすい仕掛けは、中通しオモリを使った1本針のブッコミ仕掛けです。道糸へ中通しオモリを通し、サルカン、ハリス、アナゴ針や丸セイゴ針を接続します
アナゴは掛かった後に体を回転させるため、枝針が多い仕掛けは絡まりやすくなります。1本針または短い2本針仕掛けを使うと、針外しと仕掛け交換を行いやすくなります
オモリは10〜25号前後を使用します。港内や運河の近距離では10〜15号、潮が動く護岸や中距離では15〜25号を基準にします。重さだけで仕掛けを止めようとせず、潮が緩む場所へ移動することも大切です
ハリスはフロロカーボン4〜8号前後が基準です。マアナゴだけを狙う場合は細めでも対応できますが、大型アナゴ類が釣れる場所では太めのハリスと強度のあるサルカンを使います
アナゴ釣りに使う餌
基本の餌はアオイソメです。1匹を通し刺しにする方法と、2〜3匹を房掛けにする方法があり、動きと匂いでアナゴへ存在を知らせます
サバ、サンマ、イワシなどの切り身も使えます。魚の切り身は餌持ちがよく、フグや小魚にアオイソメを取られやすい時に向いています。皮を残した細長い短冊状に切り、針先を出して付けます
アオイソメと魚の切り身を別の竿へ付け、反応を比べる方法もあります。アタリが一方へ集中した場合は、その日の状況に合った餌へ交換します
アナゴは海底付近で甲殻類、多毛類、小魚、貝類などを捕食します。餌を浮かせるよりも、海底へ安定して置く仕掛けが基本です
神奈川のアナゴ釣りの基本的な狙い方
仕掛けを投入したら、オモリが着底するまで糸を出します。着底後は糸ふけを取り、竿先が少し曲がる程度に張ってアタリを待ちます
最初の投入では、足元、近距離、中距離へ仕掛けを分けます。複数本の竿を使えない釣り場では、10分〜15分ごとに投入距離を変え、アタリが出る範囲を探します
アナゴのアタリは、竿先が細かく揺れた後、少しずつ大きく引き込まれる形で出ることがあります。最初の小さな動きですぐに合わせず、魚の重さが竿先へ乗ってから巻き始めます
針掛かりした後は、一定の速度で巻き続けます。途中で止めると、アナゴが仕掛けへ絡んだり、岸壁の基礎や捨て石へ体を入れたりすることがあります
取り込んだアナゴは地面へ置かず、フィッシュグリップや濡らしたタオルで押さえます。地面で暴れさせると、道糸、ハリス、鈴、竿立てまで巻き込み、仕掛け全体が使えなくなることがあります
アナゴの釣果を伸ばすコツ
アナゴ釣りでは、遠投より底質の変化を見つけることが重要です。砂泥底だけが続く場所より、砂泥と捨て石の境目、船道のカケアガリ、岸壁の基礎が終わる場所、運河の流れが緩む場所でアタリが出やすくなります
仕掛けを投入した後、オモリを50cmほど動かして底の感触を確認します。滑らかに動く場所は砂泥底、小刻みに引っ掛かる場所は石や貝殻が混じる底、急に重くなる場所はカケアガリや障害物の可能性があります
同じ場所で餌だけがなくなる場合は、餌を切り身へ変える、針を大きくする、仕掛けを少し移動する方法があります。アタリがないまま長時間待つより、10分〜20分ごとに餌を確認し、匂いが弱くなった餌は交換します
潮が速い時間は、仕掛けが転がってアナゴのいる場所から外れることがあります。潮止まりの前後や、流れが緩み始めた時間に仕掛けを入れ直すと、海底へ安定して置きやすくなります
アタリが出た場所では、同じ距離と方向へもう一度仕掛けを入れます。アナゴは1匹だけでなく、同じ底質や餌場へ複数入っていることがあるため、釣れた場所を大きく変えずに狙います
夜釣りの注意点と釣り場ルール
神奈川県のアナゴ釣り場は、公園、遊歩道、港湾緑地、運河、海岸など、一般利用者と共有する場所が中心です。釣り人だけが使う場所ではないため、歩行者の後ろで竿を振らず、通路へ竿、クーラーボックス、バケツを広げないようにします
金沢水際線緑地では、ちょい投げを含む仕掛けを投げる行為が禁止されています。うみかぜ公園では土曜、日曜、祝日の釣りが禁止され、東扇島西公園以外の川崎港内では釣りが禁止されています。場所ごとに規則が異なるため、同じ釣り方をすべての護岸で行うことはできません
夜は係留ロープ、段差、車止め、排水溝が見えにくくなります。ヘッドライトを使用し、移動する時は足元を照らします。海面や対岸へ向けてライトを点灯し続けず、船、住宅、ほかの釣り人へ光を当てないようにします
アナゴ釣りでは餌の切り身、イソメ、仕掛けの絡まりが発生しやすくなります。使い終わった針、ハリス、道糸、餌、魚の内臓を釣り場へ残さず、密閉できる袋へ入れて持ち帰ります
まとめ
神奈川県で岸からアナゴを狙う場合は、東京湾側の横浜、川崎、横須賀が中心です。なかでも東扇島西公園は24時間利用でき、現在もマアナゴの釣果が確認されているため、夜通し狙いやすい釣り場です
横須賀市海辺つり公園は22時までの利用ですが、施設の釣果情報でアナゴが継続して記録されています。管理された釣り場で狙いたい場合や、トイレや駐車場を利用したい場合に向いています
末広水際線プロムナードと野島公園駅周辺は、砂泥底、運河、船道が絡み、夜釣りでアナゴの実績があります。ただし、歩行者、船舶、現地の投げ方の制限を確認し、近距離を中心に狙います
金沢水際線緑地でもアナゴ類の実績がありますが、仕掛けを投げる行為は禁止されています。足元へ垂直に落とす仕掛けに限られるため、一般的な投げ釣りとは狙い方が異なります
西湘では国府津海岸に投げ釣りの実績があります。波や潮流の影響を受けやすいため、東京湾側の護岸より仕掛けの安定と安全確認が重要です
アナゴは暗くなると砂泥底から出て餌を探します。日没後に足元、近距離、中距離へ仕掛けを入れ、砂泥底と岸壁の基礎、捨て石、船道の境目を探すことが釣果につながります