静岡の釣り場
雁島(がんじま・かねしま・かりじま)の釣り場
※自然の岩場で足場が悪く、吊り橋が通行止めになっている場合は島へ渡らないでください
静岡県下田市三丁目、下田港南側の和歌ノ浦沿いにある雁島(がんじま・かねしま・かりじま)は、陸地から吊り橋を渡って入れる小さな岩礁島です。下田市の案内では吊り橋の長さは28.6mで、島では釣りをする人が多く、吊り橋のふもとでも釣りができる場所として案内されています。島内は護岸や堤防ではなく自然の岩場が中心で、平坦な釣り座が続く場所ではありません
雁島の特徴は、岸から近い小島でありながら足元から水深があり、岩礁帯の斜面がそのまま海中まで続いていることです。北側から沖へ約35mの地点では水深7.5~8m弱あり、沖は岩礁と砂泥底が混じる比較的平坦な海底、岸寄りは急な斜面になっています。別の水中映像では左側から正面にかけて海底まで約10mあり、急斜面の途中に平らな部分が点在し、その先には白い砂底が広がっています
この地形にアオリイカ、クロダイ、メジナ、アジなどが入り、フカセ釣り、エギング、ウキ釣り、サビキ・ウキサビキ、底を探るエサ釣りなどができます。水面付近ではトウゴロウイワシ、その下ではアジ、深いレンジではメジナやアイゴが見られ、実際のフカセ釣りではメジナ、アイゴ、タカノハダイなどが釣れています。足元までクロダイが浮いてくることもあり、沖だけを狙えばよい釣り場ではありません
島は丸みを帯びているため、風向きや潮の当たり方を見ながら釣り座を変えられます。ただし島を一周する経路には急な岩場や断崖状になった場所があり、海面近くまで下りる場所もあります。荷物を増やしすぎず、ライフジャケットと滑りにくい靴を使い、明るいうちに足元と移動経路を見ておく必要があります
主な釣りポイントと特徴
雁島(がんじま・かねしま・かりじま)の釣り座は、吊り橋を渡って島側から海を見た時の「左側」「右側」「正面」の3方向に分けて考えられます。どの方向も自然の岩場ですが、島の左側から正面にかけては海中の斜面が急で、表層から深場まで魚が分かれて入る地形になっています。島全体でも足元から水深が取りやすく、岸近くの磯際、海中の急斜面、その先の岩礁と砂底が変わる場所まで、短い距離の中に狙い所があります
潮が動く時は仕掛けが斜面に沿って流されやすく、フカセ釣りでは足元だけでなく沖へ伸びる潮筋を見ながらタナを調整します。エサ取りやボラが上層へ集まった場合は、軽い仕掛けをそのまま流すだけでは付けエサが本命のいるレンジまで届きません。反対にクロダイが磯際まで浮いている時は、深いタナを固定したまま釣るより、魚がいる高さまでタナを浅くした方が狙いやすくなります。実際に足元の水深が6~7mほどある場所で、クロダイが水面下約2mまで浮いてコマセを拾った例があります
吊り橋から見て左側
吊り橋を渡って島へ入り、海へ向かって左側に回った岩場は、表層から深場まで魚を探しやすい釣り座です。水中では表層にトウゴロウイワシ、その下にアジが入り、さらに深くなるとアイゴやメジナが見られています。海中の岩盤は陸上の傾斜に近い角度で落ちており、一直線の平坦な底ではなく、急斜面の途中に小さな平場が入ります
フカセ釣りでは、最初から沖だけへ仕掛けを入れず、足元の磯際、斜面の途中、斜面を抜けた沖側の順にタナを変えて探る方法が合います。表層にボラや小魚が多い時は、ガン玉などで仕掛けをなじませ、付けエサを上層の魚より下へ通します。メジナはコマセに反応して浮くこともあるため、底付近で反応がなければ少しずつタナを上げ、コマセと付けエサが同じ流れに入る位置を探してください
アジやトウゴロウイワシがまとまっている時は、小型のウキサビキや軽い仕掛けでも狙えます。岸近くから急に落ちる場所なので、足元へ仕掛けを入れる場合も表層だけで判断せず、中層までタナを変えることが大切です。小魚が見えていても同じ高さにアジがいるとは限らず、表層の群れより1段下を探ることで反応が出ることがあります
吊り橋から見て右側
吊り橋から見て右側も、島の周囲を形成する岩盤から深い水深へ落ちる釣り座です。雁島は丸い島なので、正面から風を受ける時でも反対側へ回ることで風を弱められる場合があります。実際に強風時に島の形を利用して風裏側へ釣り座を取った釣行例があり、風向きによって左右を使い分けられることも雁島の特徴です
クロダイやメジナを狙う場合は、まず磯際へコマセを入れて魚の位置を見ます。足元で反応がなければ、斜面の先へ仕掛けを入れ、潮に乗せながら沖へ流します。潮が横へ強く流れる時は仕掛けが岩へ寄りやすいため、ウキの流れる方向を見ながら投入位置を変えてください。根掛かりが続く場合は、底を引きずるのではなく、仕掛けを少し浮かせて斜面の上を通します
島の周囲ではベラやフグも釣れており、フカセでは付けエサが残らない時間帯があります。エサ取りが多い時はコマセを足元へ多めに入れてエサ取りを寄せ、本命用の仕掛けを少し離れた場所へ入れる方法が使えます。クロダイは深場だけでなく磯際まで入るため、沖で反応がなくても足元を捨てない方がよい場所です
島の正面
島の正面は、足元から沖へ向かって深場を探りやすい釣り座です。雁島の海中は10m近い場所まで急斜面が続き、その先には砂底が見られます。北側から約35m沖でも7.5~8m弱の水深があるため、磯際だけでなく斜面の下側や沖の平坦部まで仕掛けを入れられます
メジナ狙いのフカセでは、足元に魚が見えない時は10~15mほど沖までコマセを効かせ、仕掛けを同じ流れへ入れます。雁島では足元から約15m先へコマセと付けエサを入れ、メジナが釣れた例があります。ボラが上層を占有している状況では仕掛けを重くして付けエサを下へ通し、底付近でタカノハダイ、その少し上でアイゴが掛かっています。魚の種類によってレンジが変わるため、底だけに固定せず50cm単位でタナを動かすと魚のいる高さを探しやすくなります
夏から秋にアジや小サバなどの小魚が入った時は、正面側の沖も回遊魚を狙う場所になります。雁島付近では豆アジの群れや小サバの回遊もあり、過去にはワカシからイナダ級の青物、カワハギ、小鯛、カイワリなども釣れています。回遊魚は常にいる魚ではないため、水面で小魚が逃げている、鳥が水面を意識している、沖で魚が跳ねるといった変化がある時に狙う方が効率的です
狙える主な魚種
アオリイカ、クロダイ、メジナ、アジ、サバ、トウゴロウイワシ、ワカシ、イナダ、カワハギ、アイゴ、タカノハダイ、シマアジ、カイワリ、マダイ、シロギス、ベラ、フグ、ボラ
この釣り方で釣れます
雁島(がんじま・かねしま・かりじま)は、岸壁から真下へ落とすだけの釣り場ではなく、磯際から急斜面、その先の砂底まで水深が変化します。同じ仕掛けを同じ場所へ投げ続けるより、魚種に合わせて狙う距離とタナを変える方が地形を生かせます
ウキ釣り・フカセ釣り
メジナ、クロダイ、アイゴ、タカノハダイ、ベラ、フグ
→ 雁島で組み立てやすい釣り方です。磯際から10~15mほど沖までを中心に、コマセの流れる方向へ付けエサを合わせます。足元の水深が6~7mほどある場所もあり、深い場所では最初から底へ固定せず、中層、斜面の途中、底付近の順に探ります
表層にボラや小魚が集まった場合は、軽い仕掛けでは付けエサが途中で取られやすくなります。ガン玉を追加して沈下を速め、上層を抜けてから仕掛けを潮になじませる方法が使えます。逆にクロダイが磯際で浮いている場合はタナを浅くし、魚がコマセを拾っている高さへ付けエサを入れてください。深場のクロダイだけを想定して底へエサを置き続ける必要はありません
サビキ・ウキサビキ
アジ、サバ、トウゴロウイワシ
→ 水面に小魚の群れが入った時に使えます。雁島では水面付近にトウゴロウイワシ、その下のレンジにアジが入る様子が見られています。また、周辺へ豆アジや小サバが回遊した釣果もあります
足元から水深があるため、表層で反応がなければ1~2mずつタナを下げてください。ウキサビキを使う場合も必要以上に遠投するより、まず足元から斜面上部までの水深を探った方が魚の位置を把握しやすくなります。群れが通過すると短時間で反応が止まるため、アタリが続いたタナを覚えて同じ高さへ仕掛けを戻します
ちょい投げ・底釣り
シロギス、カワハギ、ベラ、タカノハダイ
→ 岩礁だけでなく、その先に砂底があるため、底を狙う釣りもできます。雁島ではシロギスやカワハギの釣果もあり、沖側の砂地へ仕掛けを届かせられる場所では投げ釣りの対象になります
ただし岸近くは急な岩盤斜面で、岩礁と砂泥が混じっています。着底後に仕掛けを速く引き続けると岩へ入りやすいため、砂底まで届いたら短く動かして止め、アタリを待ちます。回収時は斜面へ近づく前に仕掛けを浮かせ、カケアガリへオモリを引っ掛けないようにしてください
ライトゲーム・小型メタルジグ
アジ、サバ、ワカシ、イナダ
→ 小魚や青物が入った時に狙える釣り方です。豆アジや小サバの回遊がある時は、小型ジグヘッドとワーム、軽いメタルジグで表層から中層を探ります。ワカシやイナダ級の回遊魚が入った例もあるため、ベイトが水面で追われている時は小型メタルジグを沖へ入れ、表層から中層をテンポよく通します
反応がなければ底まで毎回落とすのではなく、表層、中層、斜面沿いとレンジを分けて探ります。足元は岩盤が急に立ち上がるため、ルアーが手前まで来たら早めにロッドを立て、岩へ接触する前に浮かせて回収してください
雁島(がんじま・かねしま・かりじま)で釣果を狙う
雁島で魚を探す時は、最初に足元の水面と潮の動きを見てください。トウゴロウイワシやアジなどの小魚が見える時は、その下に別の魚が入っている可能性があります。フカセならコマセを少量入れて魚が浮く高さを見て、ルアーなら表層から中層へ順番にレンジを下げます。水面に魚が見えない場合は、磯際の急斜面とその下の深いレンジへ狙いを移します
メジナは足元だけで反応がない時でも、10~15m沖へコマセを効かせることで仕掛けに入ることがあります。雁島では沖寄りへコマセを入れてメジナが釣れているため、磯際の魚影だけで判断せず、潮が払い出す方向へコマセと仕掛けを合わせることが重要です
クロダイは底を狙うだけでなく、磯際に入って浮く魚も意識してください。コマセに反応したクロダイが水面下約2mまで上がった例があるため、魚が見えた時はウキ下を魚の高さへ合わせます。魚が見えなくなったら再び斜面や底寄りへタナを戻し、同じレンジへ固定し続けない方が雁島の水深変化に対応できます
風が強い日は、島の左右で風の当たり方が変わります。無理に向かい風の釣り座へ立たず、島の反対側へ回って仕掛けを操作できる方向を選びます。ただし島を一周する途中には急な岩場があるため、釣り座を移る際は竿をたたむか仕掛けを収納し、両手を使える状態で移動してください
エギング情報
雁島(がんじま・かねしま・かりじま)はアオリイカを狙える地磯で、島の周囲からエギングができます。春と秋を中心に狙いやすく、水温が保たれる下田湾では冬にもエギングをする釣り人が見られます。雁島では冷凍アジを使ったアオリイカ狙いも行われており、エギだけでなくエサを使ったイカ釣りでも狙われています
地形は足元の岩盤が急角度で落ち、その先に7~10m前後の水深と砂底があります。狙う場所は、磯際の急斜面、斜面途中の平らな部分、岩礁から砂底へ変わる付近です。沖へ投げたら毎投同じ秒数だけ沈めるのではなく、水深と潮の速さに合わせて着底までの時間を見ます。潮が速い時はエギが横へ運ばれるため、ラインの角度を見ながら沈下時間を調整してください
春は3.5号前後を使い、沖の深いレンジと斜面下側を中心に探ります。着底後は大きく何度もシャクり続けるより、2~3回動かしてからフォールさせ、斜面に沿ってエギを落としていきます。手前は急斜面なので、エギが岩へ近づく前に少しレンジを上げ、最後まで底を引きずらないようにしてください
秋は2.5~3号前後で磯際から沖まで広く探れます。アジやトウゴロウイワシなどの小魚が見える時は、その群れの下や外側も狙い所になります。沖へ投げて反応がなければ、斜面に沿ってエギを手前まで入れ、足元近くまでフォールさせます。雁島は足元から深いため、沖の着底点だけを狙うより、回収までの途中にある斜面を長く見せる釣り方が使えます
島は釣り座が広い場所ではないため、フカセ釣りやウキ釣りの仕掛けが流れている方向へエギを投げないでください。エギングではキャスト範囲が広くなるので、左右の釣り人との間隔が取れない場合は無理に投げず、空いている方向へ移動してください
施設・アクセス情報
雁島は観光用の海釣り施設ではなく、自然の岩礁島へ吊り橋を渡って入る場所です。島内に釣り用の柵、売店、専用駐車場、トイレなどはありません。下田市の散策マップにも雁島と吊り橋が案内されており、ベイサイドプロムナードを歩いてアクセスできます
駐車場
雁島専用として整備された駐車場はありません。吊り橋付近の道路脇には3台ほど停められる小さなスペースがあり、釣り人だけでなく雁島や吊り橋を見に来る人も利用します。別の釣り場案内でも雁島近くの駐車スペースは小さく、駐車可能台数が限られる場所とされています
路肩の通行部分へ車体を出したり、店舗や住宅の出入口を塞いだりしないでください。満車の場合は、その場で無理に駐車できる場所を作らず、駐車が認められている場所を利用してください
トイレ
雁島の島内と吊り橋周辺にはトイレがありません。海沿いを下田港方向へ戻った犬走島入口付近に「犬走島堤防公衆トイレ」があります。所在地は下田市三丁目で、雁島から海沿いを歩いて利用できます
岩場へ入ってから戻るには時間がかかるため、長時間釣る場合は入島前に済ませておく方が動きやすくなります
周辺
雁島はベイサイドプロムナード沿いにあり、吊り橋のたもとには飲食店があります。一方、島内で釣りエサや飲み物、仕掛けを購入することはできません。フカセ釣りならコマセ、付けエサ、バッカン、水汲みバケツ、タモを揃え、エギングやルアーでは予備のリーダーやルアーも含めて必要な物を持って島へ渡る方が動きやすくなります
荷物を増やしすぎると急な岩場を移動しにくくなります。クーラーボックスやバッカンを持ち込む場合も、吊り橋や島内の通路を塞がない大きさにまとめてください
所在地
静岡県下田市三丁目・和歌ノ浦沿岸
下田海上保安部付近から下田海中水族館方向へ延びるベイサイドプロムナード沿いに位置します。和歌ノ浦は、下田公園東側から下田海中水族館付近にかけての海域です
アクセス
公共交通では、伊豆急下田駅から下田公園方面へ進み、そのまま海沿いのベイサイドプロムナードを下田海中水族館方向へ歩くと雁島の吊り橋へ着きます。伊豆急下田駅からは徒歩でおおむね25~30分が目安です
車の場合は下田市街から下田海中水族館方面へ向かい、和歌ノ浦沿いの道路から吊り橋付近へアクセスします。雁島専用駐車場はないため、車で向かう場合は駐車場所を先に決めておく必要があります
注意事項
雁島の吊り橋は通常の散策ルートとして使われていますが、状況によって通行止めになる場合があります。入口が閉鎖されている時や通行止めの表示がある時は渡らないでください。島へ渡れた場合でも、岩場の立入を制限する看板やロープが設置されていれば、その先へ入らないでください
下田市沿岸には伊豆漁協の共同漁業権「共第5号」が設定されています。対象にはイセエビ、アワビ、トコブシ、サザエ、バテイラ、ハマグリ、タコ、ナマコ、ウニのほか、ワカメ、ヒジキ、テングサなどの海藻類が含まれます。磯で見つけても採らないでください。魚釣りとは別に、磯の貝類や海藻、タコなどを持ち帰る行為には注意が必要です
安全面
雁島は自然の岩場で、堤防のような平坦な足場はありません。島の周囲には急勾配の岩場があり、一周する途中には断崖状の場所もあります。海面近くの岩は濡れると滑りやすいため、波が被っている場所へ下りないでください。ファミリー向けの柵付き釣り場ではないので、ライフジャケットと滑りにくい靴を使い、両手を空けて移動できるよう荷物をまとめてください
足元から水深があるため、大型のクロダイやメジナ、青物、アオリイカを取り込む時はタモが必要になる場所があります。掛けた魚を取るために海面近くの斜面まで無理に下りず、最初に取り込みやすい位置を決めてから釣り座を構えてください
マナー
雁島は釣り専用の島ではなく、散策や景観を楽しむ人も吊り橋を渡ります。吊り橋の入口や島内の通路へロッドケース、クーラーボックス、バッカンを置かず、通行できる幅を残してください。島内には地蔵や社、慰霊に関係する場所もあるため、その周囲を釣り道具置き場として使わないようにしてください
コマセを使った後は岩場に残ったエサを海水で流し、釣り糸、仕掛け、エギのパッケージ、エサ袋などは持ち帰ってください。小さな島なので、数人が広く場所を使うだけでも他の釣り人や散策者が通りにくくなります。先に釣っている人がいる場合は仕掛けの流れる方向とキャスト範囲を見て、十分な間隔を取ってください
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