エギをロストさせない
キャスト時の高ギレ防止
根掛かりロストを軽減

エギングをしていてショックなのはイカが釣れないのもそうですが、エギをロストしてしまう事。エギの販売価格が1個1000円以上が当たり前の昨今、キャストによる高ギレであったり、底にエギが引っ掛かり無くす。ロストも極まれであればよいですが、1日2個無くしたりエギングに行く度にロストするでは本当に心が削られエギング自体止めたくなる人もいるはずです
キャスト時の高ギレはキャスト方法であったり、リーダーとPEラインの結束によるコブ対策を万全にすれば、ほぼエギを無くす事はありません
海中で起こるロストもやり方次第で、エギロスト率をかなり軽減出来ます。参考までに年間250回以上エギングを行う私は15~20回のエギング釣行で1個エギをロストする程度です(堤防エギング)
ここではエギを出来るだけロストしない対策を紹介していきます
キャスト編

キャスト時に高ギレしやすい人の特徴としてロッドの瞬発力でびしっと早くロッドを振る人が多いです。その場合、少しでもラインを離すタイミングがずれると高ギレを起こします
ロッドを早く振るというイメージより、たらしを少し長めにしてエギの重みを利用して穂先というよりバット(手元側)で飛ばすイメージでゆったりとロッドを振った方がエギの飛距離を出しつつ、高ギレ率が低くなります
野球で言うならピッチャーからキャッチャーに投げる腕の振りでは無く、外野からキャッチャーに投げるイメージ。もしくは砲丸投げのように腕全体で斜め上方向に投げるイメージにするといいと思います
キャストの仕方だけで無くリーダーとPEラインの結束で出来るコブがキャストをする際にガイドに引っ掛かりラインブレイクする事が結構あります。参考までにベイトロッドのガイドはスピニングロッドのガイドより大きめに作られてるのでコブが干渉してラインブレイクする事はほぼありません
出来るだけコブを小さくする。ガイドの円形が少しでも大きい物を選ぶ。ガイドが滑り易くなるようにシリコンスプレーなどを散布するなどの対処法がありますが、私は手っ取り早くリーダーの長さを短くしています
シリコンスプレー

出典
呉工業
基本リーダーの長さは1.5m程度とされていますが、それだと結束のコブがどうしてもロッドガイドに干渉します。私はリーダーの長さを50~80cmにして結束のコブがたらし部分にくるようにしています。これによりコブがガイドに引っ掛からずに済みラインブレイクをする事が無くなりました
通常エギングでのリーダーの役目は岩などのスレにPEラインは摩擦でブレイクしやすい為、摩擦衝撃に比較的強いリーダーを長めに取るが基本となっていますが、堤防や岸壁などは岩などが無いのでリーダーが短くても問題ありません
では磯などはどうでしょうか?正直リーダーを長くした所でラインブレイクしにくいとは言い難いので私は短いリーダーのままでやっています。長くとも短くともラインブレイクによるエギのロスト率に大差がない為です。それなら高ギレ率の低い短いリーダ―使用の方が良いと思っています
海中編
エギをキャストしてからエギがロストする状況も諸々ありますが、それぞれの改善策を記載します
底を取らない

上記の写真のようにイカの活性が高くベイトを追ってる時は表層付近まで餌(エギ)を追ってきます。底を取らなくてもイカはいくらでも釣れるのです
私自身ある事がきっかけで中層エギングに没頭して、それにより釣果が以前より上がり、尚且つエギのロストが中層を攻める時はほぼなくなりました。稀に中層にある大きなゴミや海藻に引っ掛け、運悪くエギをロストする事は年1~2回レベルでは発生しますが…
中層エギングに没頭しはじめたきっかけはケンサキイカの最盛期に中層エギングでイカを沢山釣った事とレアなエギを絶対にロストしたくない思いがありりやり出しました。海水温が16度以上あれば時間帯や場所にもよりますがボトムより表層~中層の方が釣れる事が多々あります。実際に中層エギングをよくやるようになってから前年に比べイカの釣果が30%以上増えました。尚エギのロスト率は50%以上減りました
エギを底に付けなければロスト率は俄然減ります。是非試してください。中層エギングについて詳しく知りたい方はこちらを参照ください
カウントを活用する
イカは中層でも釣れますが、どうしても底べったりにいるイカも存在するので底を攻める事も必要だと思います。エギを底まで落とす場合、通常のエギングではエギの着底確認に関して張っていたラインが弛んだらエギが底に付いたとされてますが、夜であればラインの確認が出来ず、またふわふわしているエギがラインが弛む状況はエギが着底して、かなり秒数が経ってからとなります
エギの着底時間が長くなるほど根掛かりロスト率が高まります。私は事前に水深を把握してから1m3秒で沈むエギで水深5mなら約15秒で着底すると計算し、確実に着底させる為に+5秒足して着水後20秒経ったらシャクリを開始するようにしています。カウントを取らずエギングをしてた頃は、この最初の段階で根掛かりする事がありましたが、カウントを取りエギの着底時間を短くしてからは、この段階で根掛かりロストする事はほぼ無くなりました
シャクリ後もカウントを活用します。シャクリでエギが上に跳ね上がる距離は小さくシャクって50cm、大きくシャクって1m程度とされ、大きく3回シャクルと約3m底より上の位置にきます。そこから着底まで1m3秒で沈むエギなら約9秒で着底。この計算を元に着底後に少しボトムステイでアタリを待ちたいのでシャクってから15秒カウントして再度シャクリ、それを繰り返します。15秒の内、フォールが9秒+ボトムステイが6秒となります。この程度のボトムステイ時間であれば、根掛かりはほぼ起こりません
スラッグが根掛かりの起因
余分なラインスラッグがあると根掛かりリスクが上がります

ある程度ラインを張った状態の時、ラインはこんな感じになります

スラッグを多めに出すとラインがどんどん底に沈みます。沈んだラインが岩やゴミなどの障害物の下に入り、シャクった際にラインが切れます。シャクリ切れって結構な人が経験していると思いますが、これが起因となっている事が多いです

根掛かりする時、障害物にエギの頭が挟まり、そのまま外れなくなりロストする事が多々あります。ラインが底にあるとこのような現象が起きやすく、ラインスラッグはスラッグジャークをやりたい時など、狙いが無ければやらない方がロスト軽減になります

ちなみに岩やゴミなどの障害物にエギのカンナが引っ掛かった時はカンナが曲がるなり折れたりして根掛かりしても回収出来る事が多いです
根掛かりの外し方
エギが底で引っ掛かったと思ったら無理に引っ張らず、ラインをピンと弾く動作をしてください。これで外れる時が結構あります。無理に引っ張るとリールのドラグ箇所の故障原因になります。どうしても外せそうもない時はロスト覚悟でラインを手に持ち引っ張ります。ロッドでびゅんびゅんやって外そうとするのとロッド&リール破損に繋がり易いです
カンナの半傘加工は然程効果なし
あくまでも主観ですが半傘加工したエギでも通常のエギでもロスト率はあまり変わらない気がします。ロストする時はエギの頭側が障害物に引っ掛かる。またはPEラインが障害物に引っ掛かる事が多い為です
根掛かり多発地帯では
磯や一部の漁師が海中にゴミを捨てまくり根掛かりが多発する堤防では、最初は底を取らずにエギングします。私はカウントを取りながら中層エギングを行います。ゴロタ浜やサーフなどの水深の浅いシャローエリアではフォールさせずただ巻きをするとほぼロストしません。磯やゴロタ浜&サーフなどは比較的高活性のイカが回遊してるので中層でも十分釣れるし、反応が無ければ移動で良いと思います。底を取らないエギングであっても海面近くまで突き出た岩などがある場合はエギが引っ掛かってしまいます。事前に何処に岩などがあるか確認した方がいいと思います
どうしても底でしか釣れない時があります。スレてる時や海水温が低い時&潮が動いてない時などです。そういう時は底を取るしかありませんが、ロストしても心のダメージが少ない二軍エギであったり安価なエギを使いましょう。それでも続けてロストするとモチベーションは下がりますが…
最後に

私自身コンスタントにイカを釣りつつエギを可能な限りロストしないエギングをするようになってエギングが前以上に楽しくなりました
現在のエギは基本1000~1400円程度。月に20回以上エギングを行う私は以前までは一か月に少ない時でも4個前後。多い時は8個くらいエギをロストしてました。特に秋シーズンのマイエリアはエギンガーで溢れ、エギンガーの少ない場所は比較的ロスト率が高いポイントが多い為、2時間くらいで3個エギをロストした事があります。その時は瞬間的ですがエギングを辞めたいと思ったし月にエギだけで1万の出費は精神的にも痛かったです。ロストしにくいエギングに変えてからは一か月にロストが1個程度に減り精神的苦痛がほぼ無いです
絶対にロストしたくないエギは底を取らない。ロスト率が高いポイントでは無くしてもダメージの少ないエギを使い、ロストしなければラッキーくらいの感覚でエギングをやる事でエギングライフが楽しくなると思います
更新日 2025年4月20日
著者 古田晃広