三崎港・城ヶ島エリアで年間250〜300回エギングを行っている筆者が、DUELのイージーQ マグネットTG、通称「マグパタ」を実釣目線でインプレします
マグパタは、エギ王Kやエギ王LIVEのような王道型のエギではありません。パタパタフットとウェーブモーションボディが発生させる波動、一般的なエギより頭を下げて沈むフォール姿勢を持った、癖の強いエギです
そのため、最初から幅広い状況へ合わせる使い方より、エギ王などの王道エギで反応がない時に投入する使い方が合います。波動とフォール姿勢が合わないイカには避けられますが、通常のエギへ反応しなかった個体が、マグパタへ替えた直後に抱くことがあります
マグパタが釣れるか釣れないかは、単純なエギの性能だけでは決まりません。このエギが持つ癖を理解し、投入する順番、カラー、フォール時のラインテンションを合わせられるかが重要です
イージーQ マグネットTG(マグパタ)の特徴
イージーQ マグネットTGは、DUELのパタパタシリーズへ、タングステン球と強力なマグネットを使った重心移動システムを搭載したエギです
キャスト時には内部のタングステン球がカンナ側へ移動し、水中へ入るとボディ中央寄りの低い位置へ固定されます。従来のパタパタ系エギが持っていた波動を残しながら、飛行姿勢とキャスト性能を改善したモデルです
腹部には、エビの脚を模したパタパタフットが付いています。潮やフォール時の水流を受けることで細かく振動し、エギの周囲へ波動を発生させます
ボディ表面には凹凸があり、このウェーブモーションボディも水を押します。滑らかな形状のエギとは水の受け方が異なり、パタパタフットの細かな振動とボディ全体の水押しが重なる構造です
3.0号は15gで、沈下速度は約3.8秒/mです。3.5号は18.5gで、沈下速度は約3.2秒/mとなっています
ゆっくり水平に漂わせるエギではなく、頭を下げながらレンジへ入っていく性格があります。この沈み方が、マグパタを使ううえで重要になります
マグパタの飛距離性能
体感では、従来のパタパタ系エギと比較して、マグパタは10〜15%ほど飛距離性能が上がっています
重心移動を搭載したことで、キャスト時にエギの後方へ重さが集まり、旧製品より飛行姿勢がまとまりやすくなりました。途中で回転したり、風を受けて失速したりする回数も減っています
ただし、マグパタそのものを飛距離が出るエギだとは感じていません
パタパタフットと凹凸のある太いボディは、細身で滑らかなエギより空気抵抗を受けます。重心移動によって旧製品より飛ぶようになりましたが、遠投を得意とするエギと比べて飛距離で優位に立つモデルではありません
元々飛びにくかったパタパタ系エギが、以前より沖へ届くようになったという評価が合っています
飛距離だけを目的にマグパタを選ぶのではなく、パタパタフットとウェーブモーションボディが作る波動を、従来より沖へ届けられるようになった点に価値があります
マグパタが釣れる理由
マグパタが釣れる理由として分かりやすいのは、パタパタフットとウェーブモーションボディが発生させる波動です
パタパタフットは細かな振動を出し、凹凸のあるボディは強く水を押します。濁り潮、光量の少ない時間、深いレンジなど、視覚だけではエギの存在を伝えにくい状況でも、波動によってイカへ気づかせることができます
この波動がマグパタの強みであることは間違いありません
ただし、マグパタで一番重要だと考えているのは、波動よりもフォール姿勢です
一般的なエギは、45度前後の角度で沈むイメージがあります。マグパタは、それよりも頭を深く下げ、60度前後の姿勢で沈んでいく感覚があります
60度という角度は実測値ではなく、同じ場所で複数のエギを使い比べた時の体感です。潮流、ラインの太さ、風、水深、足場の高さによって実際の角度は変わりますが、王道型のエギより頭を下げて沈みやすいことは、マグパタの目立つ特徴です
アオリイカの中には、45度前後で安定して沈むエギを好む個体だけでなく、頭を深く下げて沈むエギへ強く反応する個体がいます
エギ王Kやエギ王LIVEを通しても反応しなかった場所で、マグパタへ替えた直後に抱くことがあります。カラーだけでなく、フォール時の角度が変わったことで、イカの捕食スイッチが入った可能性があります
フォール姿勢の変化がマグパタの肝
マグパタは、常に同じ角度で沈むわけではありません
ラインの張りを抑えた状態では、頭を深く下げた60度前後の姿勢で沈む感覚があります。そこへ潮が当たり、ラインへ自然にテンションが掛かると、30〜45度前後まで姿勢が起きます
潮がラインを引く方向へ動けば姿勢が起きやすくなり、潮が手前へ払ったり、ラインの張りが抜けたりすれば、再び頭を下げます
このフォール角度の変化が、マグパタの特徴です
頭から深く沈んでいたエギが、潮を受けて姿勢を起こし、その後再び頭を下げることで、一定の姿勢で沈み続けるエギとは異なる動きになります
45度前後で安定して沈むエギを見慣れたイカにとって、マグパタの姿勢変化は大きな違いになります
深い角度だけを見せればよいのではなく、深く沈む姿勢と、潮を受けて起きる姿勢の両方が出ることで、イカの反応が変わります
マグパタの釣れるやり方
マグパタを使う時は、ラインを張り続けず、頭を深く下げるフォール姿勢を出します
キャスト後から強くテンションを掛け続けると、姿勢が起きた状態になりやすく、マグパタ本来の深いフォールを出しにくくなります
最初はラインの張りを抑え、頭を下げて沈む時間を作ります。その後、潮がラインへ当たれば、釣り人が操作を加えなくても自然に姿勢が起きます
潮の強さが弱くなった時や、ラインの張りが抜けた時には、再び頭を下げます
一定のテンションで沈め続けるのではなく、ラインが張る時間と緩む時間を作ることで、フォール角度の変化を引き出します
パタパタフットとウェーブモーションボディは、潮を受けるだけでも波動を発生させます。必要以上に操作を加えるより、潮の変化を利用しながら、マグパタの姿勢が変わる時間を作る方が、このエギの特徴を出しやすくなります
エギ王などの王道エギを通した後、同じコースとレンジへマグパタを入れる使い方も有効です
同じ場所でエギの性格だけを大きく変えることで、王道エギには反応しなかった個体が残っているかを確認できます
マグパタが釣れない理由
マグパタで釣れない理由の一つは、パタパタフットとウェーブモーションボディの波動を嫌うイカがいることです
強い波動へ反応する個体がいる一方で、細かな振動や大きな水押しを警戒する個体もいます
エギ王には近づくのに、マグパタへ替えた途端に距離を取る場合は、マグパタが見えていないのではありません。存在を認識したうえで、波動に違和感を持っている可能性があります
もう一つの理由は、深いフォール姿勢です
頭を下げて沈むエギを好む個体がいる一方で、45度前後の安定した姿勢や、水平に近いフォールを好む個体もいます
マグパタが沈み始めた瞬間にイカが離れる場合や、追っていたイカがフォールへ入ると止まる場合は、深い角度が合っていない可能性があります
マグパタは、波動とフォール姿勢の両方に癖があります
合う個体には強く効きますが、合わない個体へカラーだけを替えながら投げ続けても、反応を変えにくいエギです
マグパタへ替えて反応が悪くなった場合は、エギ王Kなど、波動とフォール姿勢が異なるエギへ戻します
マグパタで釣れるカラーは17 クリアー
マグパタで最初に選ぶカラーは、17番のクリアーです
マグパタは、パタパタフット、ウェーブモーションボディ、深いフォール姿勢によって、エギ自体のアピールが強くなっています
そのため、カラーまで派手にすると、波動、姿勢、色のすべてが強くなり、イカへ与える圧が大きくなることがあります
17 クリアーなら、マグパタ特有の波動とフォール姿勢を残しながら、視覚的な違和感を抑えられます
筆者はマグパタを、釣り場へ着いて最初に投げるエギとしてではなく、エギ王などの王道エギで反応がなかった時に使います
すでに別のエギを見せているため、さらに派手な色で押すより、クリアーカラーで見た目を自然にし、波動とフォール姿勢だけを変える方が合っています
動きと波動は強いが、カラーは弱い。この組み合わせが17 クリアーの強みです
13 リアルイソスジエビ
17 クリアーが売り切れている場合は、13番のリアルイソスジエビを選びます
リアルイソスジエビは、エビに近い模様を持ったナチュラル系カラーです。17 クリアーほど透明感はありませんが、マグパタの中では視覚的な圧を抑えやすくなっています
日中、澄み潮、透明度の高い場所で使いやすく、マグパタの強い波動と自然な見た目を組み合わせられます
筆者の優先順位は17 クリアーが最初で、クリアーが手に入らない場合は13 リアルイソスジエビです
秋とマヅメのローテーション
秋とマヅメは、エギ王の軍艦グリーンまたはカクテルオレンジから始めます
軍艦グリーンかカクテルオレンジを通し、反応があればそのまま続けます。反応がない場合や、イカがいる可能性はあるのに答えが出ない時に、2個目か3個目としてマグパタを入れます
それ以外の状況でのローテーション
秋とマヅメ以外では、エギ王のムラムラチェリーから始めます
ムラムラチェリーで反応がない時に、17 クリアーのマグパタへ替えます。クリアーが手に入らない場合は、13 リアルイソスジエビを使います
このローテーションでは、カラーの強弱だけを変えるのではありません。
エギ王の王道的なフォール姿勢から、マグパタの深いフォール姿勢と波動へ変更します
ムラムラチェリーで反応しなかったイカがマグパタで抱けば、カラーよりも、波動や沈む姿勢の違いへ反応した可能性があります
反対に、ムラムラチェリーには付いてきたイカがマグパタへ替えると離れた場合は、その個体にマグパタの性格が合っていません。その状態でマグパタを投げ続けず、王道エギへ戻します
3.0号と3.5号の使い分け
3.0号は15gで、沈下速度は約3.8秒/mです。秋の新子、中型のアオリイカ、比較的浅い港内で使いやすいサイズです
3.5号は18.5gで、沈下速度は約3.2秒/mです。春の大型、水深のある場所、潮の速い場所で使いやすくなります
秋は3.0号、春は3.5号を基準にできますが、季節だけで固定する必要はありません
秋でも水深があり、潮が速い場所では3.5号を使えます。春でも浅い藻場では、3.5号の沈下速度と頭を下げる姿勢が合わないことがあります
小型の秋イカが3.0号を追っても抱ききれない場合は、マグパタへ固執せず、2.5号の別のエギへ交換します
結論
イージーQ マグネットTG、通称マグパタは釣れるエギです
ただし、幅広い状況へ無難に合わせる王道型ではありません。パタパタフットとウェーブモーションボディの波動、一般的なエギより頭を下げるフォール姿勢が合う個体へ強く効くエギです
選ぶカラーは17 クリアーで、手に入らない場合は13 リアルイソスジエビです。比較的活性の高いイカがいる時は、非クリア系の赤テープも使います
秋とマヅメは軍艦グリーンまたはカクテルオレンジから入り、それ以外ではムラムラチェリーから始めます。それでも反応がない時に、2個目か3個目としてマグパタを投入します
マグパタは、王道エギで答えが出ない時に流れを変えるスーパーサブです。合わない状況では結果が出ませんが、波動とフォール姿勢がはまれば、渋い場面を一発で変えるジョーカーになります
マグパタで最も釣れると思うカラー・17 クリアー
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