ダイソーやセリアでは、釣具店で販売されているエギより安い110円のエギを購入できます。釣具店のエギが1本800円〜1,500円ほどすることを考えると、100均エギを見て「本当にイカが釣れるのか」「安いだけでまともに動かないのではないか」と疑問を持つ人も多いはずです
結論から言えば、ダイソーエギとセリアエギでもアオリイカ、コウイカ、シリヤケイカ、ヒイカなどを狙えます。実際にダイソーエギとセリアのエギサイトでアオリイカを釣った実釣例があり、左右へダートすることも確認されています。100均エギだからイカが反応しない、100均エギでは釣れないということではありません
ただし、メーカー製エギと同じ品質、耐久性、フォール性能を期待すると不満が出やすい商品です。釣れる能力は持っていますが、製品ごとの個体差、布の剥がれ、アイの向き、シンカーの取り付け、カンナの精度などを自分で確認しながら使う必要があります
ダイソーエギとセリアエギは別の商品
ダイソーエギとセリアエギは、価格と外見が似ていても同じ商品ではありません。ダイソーには以前販売されていた「エギスパート」と、ボディやシンカー形状が変更された現行型があります。古いインプレで書かれているダイソーエギの重さ、動き、耐久性を、そのまま現行型へ当てはめることはできません
現行型のダイソーエギは、2.5号、3号、3.5号があり、ピンク、オレンジ、アジなどのカラーが設定されています。ボディにはABS樹脂、カンナにはステンレス鋼、羽には鶏毛が使われ、ダイソーはアイ付近のシャープな形状、軽快な操作、安定したフォール姿勢を特徴として案内しています。ピンクとオレンジはマヅメや濁り潮、アジは日中や澄み潮を想定したカラーです
セリアのエギサイトは、2.0号約7g、2.5号約12g、3号約15g、3.5号約19gが確認されています。3号と3.5号にはオレンジ、パープル、ブルーがあり、本体はポリスチレン、外側の布はポリエステル、カンナはステンレス、シンカーは鉛です。最小の2.0号があるため、ヒイカ、ケンサキイカ、秋の小型アオリイカを狙うライトエギングでは、セリアの方がサイズを選びやすい場合があります
ダイソーエギとセリアエギが釣れる理由
100均エギでも釣れる一番の理由は、イカを誘って抱かせるために必要な基本構造を備えているからです。エギングでは、エギをシャクって跳ね上げ、存在を気付かせた後、フォール中にイカへ抱かせます。左右へのダートだけで釣るのではなく、シャクリの後にどのような姿勢で沈み、イカが抱ける時間を作れるかが重要です
ダイソーエギとセリアエギにも、浮力を持つボディ、前方のシンカー、後方のカンナ、姿勢を安定させる羽が付いています。正常な個体であれば、ロッドをシャクることで左右または斜め上へ動き、その後は頭を下げながら沈みます。実釣検証でもダイソーとセリアの両方でダートが確認され、アオリイカが釣れています
カラーもピンク、オレンジ、パープル、ブルー、アジなど、エギングで使われる基本色が揃っています。濁り潮やマヅメではピンクやオレンジ、澄み潮や日中ではブルーやアジなど、光量と潮色に合わせた使い分けが可能です。カラーの種類はメーカー製ほど多くありませんが、イカへエギを見つけさせるための選択肢は確保されています
価格が安いため、障害物の近くや海藻の際、底付近までエギを入れやすいことも釣果につながります。高価なエギを失いたくない気持ちから中層だけを探っていると、底付近や沈み根の横にいるイカへ届きません。100均エギなら、ラインの角度と着底を確認しながら、底付近まで探る判断をしやすくなります
ただし、安いから失っても構わないという意味ではありません。100均エギも海中へ残れば釣り糸やルアーと同じ海中ゴミになります。根掛かりする場所へ無計画に投げるのではなく、底質を確認し、回収できる角度と立ち位置を選びながら使うことが前提です
ダイソーエギとセリアエギが釣れないと言われる理由
100均エギが釣れないと言われる原因の多くは、イカが100均商品を見分けているからではありません。製品ごとの動きの差、沈下速度の分かりにくさ、フォール姿勢、カンナの状態などが重なり、釣り人が狙ったコースやレンジを通せていないことが原因になります
実釣検証では、同じ100均エギでもきれいに左右へダートする個体と、ロッドをシャクっても片側へ寄ったり、思うように動かなかったりする個体が確認されています。ラインを結ぶアイが傾いていた例もあり、アイ、シンカー、カンナの中心が合っていない個体では、水を受けるバランスが左右で変わります
重さにも表示との差が出る場合があります。旧型ダイソーとセリアの3.5号を計測した検証では、どちらも実測約20gで、セリアは表示重量の約19gより1g重い結果でした。1gの差だけで釣れなくなるわけではありませんが、沈下速度やフォール角度が個体ごとに変われば、着底までの時間を一定に計算しにくくなります
メーカー製エギでは、沈下速度が1mあたり何秒か表示されている商品が多く、着水から底までの時間や狙っているレンジを計算しやすくなっています。100均エギは沈下速度が明記されていない商品が多いため、最初に足元へ沈めて速度と姿勢を確認しないと、底へ着いたと思ってシャクった時点でまだ中層にいることがあります
反対に、浅い場所で沈めすぎて根掛かりしたり、潮が速い場所で流されて底を取れなかったりすることもあります。エギが釣れないのではなく、その場所の水深、潮流、風に対して重さと沈下速度が合っていない状態です
カンナの針先も釣果に関係します。エギのカンナには返しがないため、針先が鈍い、内側へ曲がっている、段差が大きい個体では、イカが触っても深く掛からない可能性があります。掛かった後もラインテンションが抜ければ外れやすいため、100均エギでは使用前の針先確認が欠かせません
現行ダイソーエギのインプレ
現行ダイソーエギは、旧型のエギスパートよりもフォール姿勢を重視した設計です。ダイソー公式も、アイ付近を細くして操作を軽くし、安定した姿勢でフォールすることを特徴として挙げています。旧型ダイソーエギの「動きが重い」「シンカーの精度が低い」という評価だけで、現行品まで判断することはできません
3号は通年使いやすく、秋のアオリイカ、春の小型から中型、コウイカ狙いまで対応できます。2.5号は秋の小型アオリイカやヒイカ、3.5号は春の大型狙いや風のある場面が主な使い処です。カラーはピンク、オレンジ、アジの基本構成なので、濁りやマヅメではピンクとオレンジ、日中や澄み潮ではアジを選べます
ダイソーエギだけで1日を通すよりも、メーカー製エギと役割を分ける使い方が合っています。最初に地形を確認する場面、底までの時間を測る場面、コウイカ狙いで底を長く引く場面ではダイソーエギを使い、イカの反応が確認できたらフォール速度やカラーを細かく選べるメーカー製エギへ替える方法があります
セリアエギサイトのインプレ
セリアのエギサイトは、2.0号から3.5号まで確認されているため、小型イカ狙いから一般的なアオリイカ狙いまでサイズを合わせやすいエギです。特に2.0号約7gは現行ダイソーにはない小ささで、港内のヒイカ、ケンサキイカ、小型ヤリイカ、2.5号を追っても抱かない秋の小型アオリイカに使えます
3号は約15gで、堤防や漁港からのアオリイカ狙いに使いやすいサイズです。実釣例では、セリアの3号を使ってアオリイカが連続して釣れ、足元で確認した際にも左右へダートしています。すべての個体が同じ動きをするわけではありませんが、正常な個体にはイカを釣るためのアクションがあります
3.5号は約19gなので、深場や流れの中で使う場合は沈下状況を確認する必要があります。潮に押されて底が取れない場合は、無理に使い続けず、より重いエギへ替えた方がレンジを合わせやすくなります。反対に、浅場や海藻の上をゆっくり通したい場合は、沈下が速すぎないことが利点になります
100均エギが壊れやすい部分
壊れやすい部分として最初に挙げられるのが、腹側の布です。エギの布は頭部、シンカー周辺、腹側の合わせ目から剥がれやすく、海底の石や岸壁へ接触すると毛羽立ちが広がります。実釣検証でも、使用中に腹側の布が開いた例が確認されています
布が少し毛羽立った程度なら使用できますが、大きく剥がれて水を受けるようになると、左右のバランスが変わります。片側だけ布が浮けば、フォール中に傾いたり、シャクった際に片側へ寄ったりする原因になります
羽も傷みやすい部分です。キャスト、シャクリ、海底との接触を繰り返すと、羽が抜けたり短くなったりします。羽が少なくなっただけでイカが釣れなくなるとは限りませんが、片側だけ大きく抜けると水の受け方が変わります
目玉は岩や岸壁へぶつけた際に外れる場合があります。目玉が片方なくてもエギとして動けば釣りはできますが、外れた跡から水が入る、接着部分がめくれるなどの状態では補修が必要です
シンカーは海底へ接触し続けるため、傷、変形、ぐらつきが出やすい部分です。シンカーが少し削れただけなら使えますが、付け根が動く、左右へ傾く、ボディとの間に隙間ができた場合はフォール姿勢が崩れます
カンナは根掛かりや抜き上げで曲がり、使用後に塩分を残すと錆が出ます。針先が少し鈍った程度なら研げますが、複数の針が曲がった状態や、カンナ軸がボディに対して傾いた状態では、掛かりとフォール姿勢の両方へ影響します
布が剥がれた時の補修方法
布の端が少し浮いた段階なら、低粘度の瞬間接着剤を爪楊枝の先へ取り、浮いた部分の内側へ少量だけ入れます。接着剤を布全体へ流すと生地が硬くなり、水の受け方や重量が変わるため、剥がれた端だけを固定します。100均エギの腹側へ瞬間接着剤を付けることで、布の剥がれを抑えられるという実釣報告もあります
布が大きく裂れている場合は、浮いた部分を元の位置へ戻し、細い糸で軽く押さえてから接着します。余った布を大きく切り取ると左右の水抵抗が変わるため、可能な限り元の形へ戻します。補修後は接着剤が乾いてから水へ入れ、左右へ傾かずに沈むか確認します
羽が抜けた時の補修方法
羽が片側だけ抜けた場合は、手芸用の羽や別の壊れたエギから外した羽を使って補修できます。羽の根元を元の穴へ差し込み、瞬間接着剤または2液性エポキシ接着剤を少量付けて固定します
左右の羽の長さと量を大きく変えないことが重要です。長い羽を大量に付けるとキャスト時の空気抵抗が増え、フォール時の姿勢も変わります。羽を付け直せない場合は、残った反対側の羽を少し短くして左右差を小さくする方法もありますが、加工後は必ず水中姿勢を確認します
目玉が外れた時の補修方法
外れた目玉が残っている場合は、接着面の水分と汚れを落とし、少量の接着剤で貼り直します。目玉を紛失した場合は、市販のルアー用アイシールや小さなホログラムシールでも代用できます
目玉はエギの動きを作る部品ではないため、外れただけで使用不能にはなりません。ただし、目玉の穴からボディ内部へ水が入る構造になっている場合は、エポキシ接着剤などで穴を塞ぎます。内部へ水が入ると重量と重心が変わり、フォール姿勢が崩れます
シンカーが緩んだ時の補修方法
シンカーの付け根に小さな隙間があるだけなら、十分に乾燥させた後、2液性エポキシ接着剤を隙間へ入れて固定します。瞬間接着剤でも固定できる場合がありますが、衝撃を受ける部分なので、厚みを作れるエポキシ接着剤の方が補修しやすくなります
シンカーが大きく曲がっている場合は、ペンチで少しずつ戻します。一度に強く曲げると付け根やボディが割れるため、中心線を確認しながら調整します。シンカーが抜けかけている、ボディが割れている、補修後も左右へ傾く場合は、釣りへ使わず交換します
カンナが曲がった時の補修方法
針先がわずかに内側へ曲がった程度なら、先の細いプライヤーで角度を戻せます。ただし、同じ針を何度も曲げ直すと金属疲労で折れやすくなります。白く変色した針、根元に亀裂がある針、錆が深く入った針は調整せず交換します
針先が鈍った場合は、小型のフックシャープナーで針先の外側から軽く研ぎます。指の爪へ針先を当て、滑らず止まれば使用できます。カンナ全体が傾いている場合は、軸を少しずつ戻しますが、ボディとの接着が緩んでいる場合は抜ける危険があるため使用を中止します
ボディが割れた時の補修方法
表面に細い亀裂が入っただけなら、真水で洗って数日乾燥させ、亀裂へ低粘度の瞬間接着剤やエポキシ接着剤を入れて塞ぎます。内部へ海水が入った状態で接着すると、水分が残って重心が変わるため、乾燥を急がないことが大切です
大きく割れている、押すとボディが動く、内部へ水が入って重量が増えている場合は交換します。110円のエギを直すために大量の接着剤を使うと、元の重量や姿勢から離れてしまいます。補修できるのは、元の形と重心を保てる軽い破損までです
使う前に確認したい部分
購入後は、ラインアイ、シンカー、カンナがボディの中心線上に並んでいるか確認します。正面と後方から見て、シンカーやカンナが左右へ傾いている個体は、キャスト前に調整します
布の合わせ目、羽の左右差、目玉の浮き、シンカーのぐらつきも確認します。釣り場では、足元の水面へエギを落とし、フリーフォールさせて姿勢を見ます。左右へ大きく傾く、回転する、横を向いたまま沈む個体は、沖へ投げる前に原因を確認します
軽くシャクって左右へ動くかも確認します。左右のうち一方向へしか動かない場合は、ラインアイの向き、シンカーの傾き、布の剥がれが原因になっている可能性があります
初めて行く釣り場で地形を調べる時に使える
ダイソーエギとセリアエギが役立つのは、初めて訪れる釣り場で海底の地形が分からない時です。水深、海藻の位置、砂地と岩礁の境目、沈み根、カケアガリを確認するために、最初から高価なエギを投げると根掛かりが気になり、十分に底を探れないことがあります
100均エギを投入し、着水から着底までの時間、底へ触れた時の感触、シャクった後に再び着底するまでの時間を確認します。軽く引いた時に重くなる場所は海藻、硬く止まる場所は岩、抵抗が少ない場所は砂地や泥底の可能性があります
地形が分かった後は、100均エギをそのまま使ってもよく、狙うレンジとコースに合うメーカー製エギへ替えることもできます。100均エギは単なる安い代用品ではなく、初場所で海中の状況を調べるためのサーチ用として使えます
根掛かりが多い場所で使える
沈み根、捨て石、海藻、ロープなどが多い場所では、エギを底付近へ通すほど根掛かりの可能性が上がります。100均エギなら、底へ触れたらすぐにシャクる、根の手前まで沈める、海藻の上を通すといった攻め方を試しやすくなります
ただし、根掛かりの多い場所へ何度も投げ込み、失うことを前提に使うものではありません。最初の数投で着底時間と障害物の位置を確認し、根の手前でフォールを止める、ロッドを立てて通す、立ち位置を変えて回収角度を調整するなど、回収できる範囲で使います
コウイカやシリヤケイカの底狙いに使える
コウイカやシリヤケイカは海底付近を狙う時間が長く、砂泥底、船道、カケアガリ、海底の小さな変化を探る必要があります。底へ着ける回数が多いため、シンカーや布が傷みやすく、根掛かりも増えます
ダイソーエギやセリアエギなら、着底後に小さくシャクり、再び底へ落とす釣りを続けやすくなります。フォール姿勢に問題がない個体であれば、アオリイカだけでなく、底にいるコウイカ類を狙うための実用品になります。ダイソーも現行エギの対象魚としてアオリイカとコウイカを挙げています
秋の高活性なアオリイカに使える
秋の小型アオリイカは複数で行動することがあり、エギを追って足元まで出てくる場面があります。活性が高いイカがいる状況では、細かなフォール性能やカラーの差よりも、イカがいる場所へ適切なサイズを通せるかが重要になります
ダイソーの2.5号や3号、セリアの2.0号、2.5号、3号を使い分ければ、小型アオリイカの大きさと活性に合わせられます。3号を追うだけで抱かない場合は2.5号、2.5号でも反応が弱ければ2.0号へ下げる方法があります
100均エギを使わない方がよい場面
横風が強い場所、潮が速い場所、水深が深い場所では、沈下速度が分からないエギを使うと狙っているレンジを見失いやすくなります。底を取れないままシャクリを繰り返しても、底付近にいるイカへ届きません
春の大型アオリイカを1杯狙う場面や、イカの反応が弱い場所では、個体差の少ないメーカー製エギが有利になります。沈下速度、フォール角度、ダート幅、カラー下地が分かっているため、反応がない原因を絞り込みやすくなります
足場が高く、掛けたイカを抜き上げる可能性がある場所も、カンナの状態を慎重に確認する必要があります。大型イカを狙う場合は、カンナの強度と針先に不安がある100均エギを無理に使わず、信頼できるエギとタモを準備します
ダイソーエギとセリアエギは使い処を選べば釣れる
ダイソーエギとセリアエギは、安いだけでイカが釣れない商品ではありません。正常な個体は左右へ動き、フォール中にイカが抱ける姿勢を作り、実際にアオリイカも釣れています
一方で、製品ごとの個体差、布の剥がれ、アイやシンカーの傾き、カンナの精度、沈下速度の分かりにくさはメーカー製エギとの差になります。購入後にそのまま投げるのではなく、中心線、布、羽、カンナ、水中姿勢を確認してから使うことが重要です
初めて行く釣り場で地形を確認する時、根掛かりが多い場所、コウイカを底で狙う時、秋の高活性な小型アオリイカを狙う時には、100均エギの価格と基本性能が生きます。潮が速い深場、強風時、春の大型狙い、低活性のイカを細かく攻略する場面では、沈下速度と動きが管理されたメーカー製エギが使いやすくなります
ダイソーエギとセリアエギだけですべての状況へ対応しようとせず、地形確認用、根掛かりの多い場所用、底狙い用など役割を決めて使うと、110円のエギでも釣果につながる戦力になります
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