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エギ親子の小冒険
エギングで三浦半島を巡るブログ
 

秋イカエギング(アオリイカ)は
アンチセオリーの戦術で
自分にしか釣れないイカを狙う

 
秋イカエギング
 
秋に人気の堤防等でエギング。数メートル間隔でエギンガーが並んでいる状態時にイカが釣れるとするなら大抵潮が変わり(潮が効きだし)周りでもぽつぽつと釣果が出るような状況下で自分にも掛かることが多いと思います。これはアングラーの腕というより単に群れの回遊があった時合でありタイミングの問題である事がほとんどで、別の言い方をすれば再現性の低い偶然、言わば運が良かっただけという事だと思います
 
人と同じ事をしていれば大抵平凡な結果になります。余程のセンスの塊みたいな人や釣果を積み上げエギングの精度が達人クラスになれば正攻法であっても沢山釣る人がいます。ですが誰もが天才になれる訳でも無いし、達人クラスになるにも時間や労力、そして努力を惜しまない性格で無ければ、その域には達せません。ですが発想の転換でセオリーを外しつつ、理にかなったロジックを持っていれば少しの努力で周りが釣れてない状況下でもコンスタントに釣果を引き出せる方法があると自分では思っています。私個人は「信念のある邪道は信念無き正攻法に勝る」と考えています。今回は自分なりに正攻法では無いけど釣果が出やすい秋イカエギングメソッドを紹介していきます
 
本題に入る前に秋イカエギングと言えば2.5~3.5号のエギを投げた後に着底させ、シャクリ後にフォールでアタリを待つ。アタリが無ければエギのカラーチェンジやシャクリやフォールの仕方を変える。ですがこの手法はアタリはあるけど乗らない時や釣れてたのにアタリが遠のいた時は確かに効果的ですが、アタリが無い時にやってもあまり意味が無いと言うか「木を見て森を見ず」、状況を客観的に俯瞰出来てない状態だと思います。私は正攻法で反応が無い時こそ、次にやるのはアンチセオリーだと感じています。ここからは実際に手法を記載していきます
 

エギのスピードアップと沈下姿勢
 
秋イカエギング
 
ある秋の日、爆風でエギが沈まない&流される状況の時がありました。エギを安定させる為に5gのシンカーを付けてみた所、付けた瞬間1杯のアオリイカが釣れました。別日3号のエギでセオリーエギングをやった所全く当たりません。思い付きで同じ3号のエギに5gのシンカーを付けてやってみた所、いきなり続けて2杯釣れました。周りは釣れてないので時合ではありません。という事はシンカーを付けた効果と思え、その後は検証を含めエギのスピードアップと沈下速度の研究をしました
 
まず一つはエギが早く沈むからイカの捕食スイッチを刺激してエギを抱くのではないかと思います。参考までにエギ王の3&3.5号、大抵の人が1m3秒台で沈むベーシックを使うと思いますが5gのシンカーを付けると1m2秒程度で沈みます。このスピード感が良いのだと思います。エギングをしていて回収しようとエギを早巻きすると突然イカが乗ってきたり、追ってくる事が結構あります。これってエギが猛スピードで動くから反応している証拠だと思います
 
もう一つが沈下姿勢です。シンカーを付けるとエギはかなり頭を下げて沈みます。一般的にイカがエギを抱く沈下姿勢は0度(水平)~45度がセオリーとされてますがシンカーを付けると70度くらいで沈みます。テンションフォールだと30~45度をキープしますがフリーフォールでは70度くらいです。テンションフォールでも釣れますが、どちらかと言えばフリーフォール時の方が釣れるので頭を下げるフォールがイカの捕食スイッチを刺激しているのだと思います。参考までにパタパタEZQは沈下速度こそ平凡ですがフォールはかなり頭を下げます。日によってはこのパタパタがアタリ日の時があります。一般的にはパタパタフットが出す波動が良いとされてますが、フグにパタパタフットを食いちぎられたパタパタでも釣れるので、深い沈下姿勢が良い効果をもたらせていると考えられます。余談ですが水平フォールが釣れるとされるティップランエギングでは水平より頭を上げた状態の方が釣れる事もあるそうです。これもアンチセオリーですね
 
エギにシンカーを付け
スピードアップさせる
メリットデメリット&使い方
 
・メリットデメリット
エギが重くなることで飛距離アップ&風や流れに強い&抵抗があるのでアタリが取り易いのがメリットです。デメリットは沈みが早いので根掛かりやロストしやすいのがデメリットです
 
・使い方
最初はテンションフォールでアタリを取れる状況下でエギに反応するイカがいるかサーチしてください。反応が無ければフリーフォールで誘います。5gのシンカーではエギにもよりますが1m2秒程度で沈みます。2.5~3gのシンカーでは1m2~2.5秒で沈みます。私の使い方で多いのは通常は2.5~3g。強風時や早潮時は5gを使います。ロストをしたく無いのでボトムステイさせる時間は3~5秒程度としています。それでもロストする時はします
 
・既製品
シンカーを付けないパターンですとティップランナーチビがこの手法では有効です
 

エギを小さくする
3号が当たらず2.5号で当たる事は結構あります。同じように2.5号から2.2号や2号に落とすのも有効です。2.2号ならナオリー2.2bもしくは2025年に発売されたセッピー2.2号がおすすめです。どちらも沈下スピードが1m2秒台なのでテンポよく探ることが出来ます。秋イカはナオリー2.2号が一番釣れると豪語する人もいるくらいです
 
2.5号から3.5号まで上げるのも有効です。小さいイカでも大きい餌(エギ)を求める個体が一定数います
 

セオリーカラーを外す
夜であれば非クリア系の赤テープや紫テープ。スレているならクリア系のケイムラ。イワシやアジなどのベイトカラーを投げる事があると思いますが、あえてばっきばっきの夜光カラーや真っ黒&真っ白のエギを投げると反応する事があります
 
真っ黒なエギ
秋イカエギング
出典 ハヤシ
 
真っ白なエギ
秋イカエギング
 

スローに落とす
最初に提案したエギのスピードアップとは真逆の事をします。3号ベーシック(沈下速度1m3秒)から3号シャロー(1m6秒)へ変えたり、2.5号(1m5秒)から3号スーパーシャロー(1m8秒)に変える事で反応するイカがいる事も結構あります。参考までに私は自分で2.5号のシンカーを削り1m7~8秒で沈むエギを使用しています
 

しゃくらないエギング
ハイシーズンはエギンガーが並びみんなでシャクってしまうので、イカがしゃくりに対して飽和状態になる事が多々あります。その際は一切しゃくらず中層ただ巻きやボトム付近ずる引きが効果的な時があります。ただ巻きエギングについてはこちらに詳しい説明があります
 

表層~中層を攻める
冒頭の方に記載しましたがセオリーエギングではエギを着底させてエギングする人がほとんです。活性の高いイカほど表層~中層で釣れやすいです。特に海面がざわついてる時やベイトがいる時は表層~中層で釣れます。中層エギングについてはこちらに詳しい記載があります
 

湾奥、潮通しが悪い場所を狙う
一般的にイカは潮通しの良い場所を狙うのがセオリーですが、大抵こういう場所は混み合ってます。ポイントに入りたくても入れない。運良く場所が空いていてもイカがスレていて中々釣れないのが現状です
 
秋は基本何処にでもイカがいます。湾奥であったり浅場、潮通しが悪い場所にもイカはいます。出来るだけエギンガーがいない所をランガンすると釣果に繋がることが多いです。実際個人的にも自身が行うエギングレッスンで生徒さんが釣る時も、あまり人気のないポイントで釣れる事が多いのです
 
但し潮通しがよく場所は居つきのイカ狙いなので少しやって反応無ければ移動が良いです。また小さい個体や活性低めのイカが多いので小さめのエギがおすすめです
 

雨天、強風、平日を狙う
秋の釣り日和は兎に角釣り場が混みあいます。週末は顕著です。エギンガーの最大の敵は風でも雨でもなくエギンガーです。平日に時間が作れるなら平日。雨ならレインコートを着る。強風時はシンカーを付けて対応します。例えば風速が5~8m程度なら2.5~4gをシンカーを用い風上に打ちます。10m以上なら5~8gを用います。活性の高い個体が居ればすぐ釣れます。強風時は繊細なエギングが出来ないので数投投げて反応無ければ移動した方が良いと思います
 

最後に
 
秋イカエギング
 
主力エギ数本で勝負
人は思ったような結果が出ないと道具に走りがちです。エギは絶対に釣れるエギは存在しません。また新商品は確かに魅力的ですが、最近で言えば飛距離が少し出る。フラッシング効果が高いなどは直接釣果アップには繋がりません。腰に付けるエギホルダーは本来は手返しをよくするツールですが10本以上付けてる人をかなり見かけます。それでは手返しは悪くなるし、重いし、じゃらじゃらうるさいし、自身のスタイルが確立されてない証拠でもあります。エギはロングセラー商品がおすすめです。比較的簡単に手に入るのはヤマシタのエギ王シリーズです
 
私は秋で言えば3号シャロー、2.5号、2号の3本を腰のエギホルダーに付けています。バックアップに別の概念のエギを3~4本ケースに入れてます。風や流れ、潮の重さでエギの沈下速度を変えれるように1g&2.5g&5gのあごリグシンカーを常備して状況によって付けます。色んなエギを使うより諸力エギを決め、そのエギを信じて投げコンスタントに釣果を出し自分の中の勝ちパターンを構築する事から初めてください。新商品や変わり種のエギは主力エギで勝ちパターンを増やした後に新たな引き出しとして使うのがベストです
 
カラーで言えばエギ王シリーズであれば
 
非クリア系
軍艦グリーン、カクテルオレンジ
 
クリア系
ムラムラチェリー、ぷちぷちコーラル、モエモエグリーン
 
ベイト系
チラツキイワシ、チラツキアジ
 
すべてのカラーを揃える必要はありません。各ジャンル一つずつ自身が好きな色や釣れそうだと思う色を選んでください。私はチラツキイワシとモエモエグリーンをよく使いますが、はっきり言って見ための好みで買って信じて使っていたら勝ちパターンが増えただけです。ムラチェでもチラツキアジでも信じて使っていれば同じような結果が得られたと思います。カラーなんてその程度です
 
参考までに自身秋イカ主力エギは餌木猿2.5号ツツイカモデルの赤テープもしくは紫テープ、モエモエグリーン(もしくはぷちぷちコーラル)2.5号、チラツキイワシ2号
 
バックアップにワイルドチェイス・バニーピーチ(カラーはほぼムラチェ)3号、エギ王liveカクテルオレンジ2.5号、ナオリー2.2Bグローカラーです
 
 
釣れない理由を作らない
秋シーズンは行く場所や時間帯にもよりますが5回行けば必ず1杯は釣れると思います(私個人はシーズンによりますが10回行けば7回くらい釣れ、釣れない日でも全くアタリが無い時はほぼありません)。それでも釣れない人はやり方や考え方が間違っていると思います。又そういう人に限って釣れない理由を付けたがります
 
雨や河口付近は水潮になるから釣れない。濁りが強い時は釣れない。風はエギが安定しないから釣れない。潮止まりや長潮は釣れないetc
 
雨や河口付近でもぜんぜん釣れるし、風は風対策をすれば釣れます。むしろ無風で混雑している釣場より強風で空いてる方が釣れるくらいです。濁りも濁ってる場所の方が釣れる事は結構あります(濁っている=ベイトが溜まりイカが付きやすい)。長潮で爆釣した事もあれば潮止まりはむしろ狙い目です。このように謎の先入観やアタリもしないのに一箇所で粘る。杓子定規なエギングしかしない事が釣れない理由に繋がっていると思います
 
エギングを含め疑似餌を使うルアーフィッシングは対象魚がいたとしても投げる程に釣れる確率が下がります。要は見切られ始めるのです。YouTubeなどでイカを寄せてから釣るなんて見かけますが、そんなのはイカが大量にいる時だけでそんな状況は三浦半島辺りではほぼありません。釣れないから粘るは結果高活性イカの回遊待ちであり、運ゲーになるので勝ちパターンの構築が難しくなります
 
一箇所30分程度やり反応無ければ移動。ランガンする事でポイントに対し、こういう場所でも釣れるというポイントにおいての勝ちパターンが構築出来ます。潮通しのいい場所での回遊待ちだけがエギングではありません。
 
私の秋イカは基本3~5か所ランガンします。最低一回は釣れるなり当たるなりイカからの反応があります。但しまずめなどは潮通しのよい場所で回遊待ちをすることがありますが2時間以上はやりません。自身が飽きてしまうので(笑)
 

更新日 2025年10月29日

著者 古田晃広